1月から2月にかけてマレーシアとタイ南部を旅した雑感を一言。
タイの観光地で、今回やけに冷たくあしらわれることがありました。並んで注文しようとしたら、後ろの白人を指さして先に注文を聞いているのです。抗議しても聞く耳持たない感じです。
今回の自分の旅のテーマは「腹を立てない」でしたが、思わず怒って列を離れました。タイで旅行している白人の多くは幾分舞い上がっているので、普通にその「特権」を享受していました。自分の国では、前にいる人の頭越しになんか注文しないと思いますけどね。
何度かそんなことがあって、タイに対するイメージが相当悪化したのですが、冷静になって考えてみると、今までこの国を旅してみて、そういう経験をしたことはなかったと思います。どうしてだろう、と考えているうちに、すぐ近くの屋台で果物を売っているおばあさんがものすごい剣幕で怒り出しました。
あんたなんかに売る果物はない!とばかりに目の前の客を追い払っていました。様子を見ていた相方が言うには、その買い手が無理を言って値切っておばあさんを怒らせた、ということでした。見ると、その客はにやにやしながら仲間と肩をたたき合って去ってゆきました。おばあさんの方は怒りさめやらず、しばらく憤慨して何かをつぶやいていました。
彼らのしゃべっていた言葉から、最近大挙して有名観光地を席捲しているある国の方たちを思い浮かべました。そういえば、私がいやな扱いを受けたのはいずれも屋台でした。
つくづく思ったのは、今まで自分も、この国から来る団体客の取る行動に驚かされていたことです。たぶん多くの人が初めて海外旅行をするこの国も、やがてマナーを身につけてゆくはずだから、しばらくの辛抱だと思っていましたが、これからは「日本人」と大書したTシャツを着て旅をした方がいいのかも……。