地元の料理以外 現地のかたの味への拘りや舌の感覚が違うのと、やはり食材に限りが あることが『不味い』原因でしょう。北欧のスーパーマーケットに入れば、 そのことはすぐにわかります。野菜から魚まで、元気がない。 『私を食べてね』と訴えていない。それでもそこは人間の知恵、工夫をして 美味しく食べています。ただし、それが我々(と言ってもこれも人それぞれ) の舌にはあいにくいというのが現実です。 北欧と言っても4カ国でそれぞれ違います。これは極めて個人的な見解 で、在住のかたからはおしかりを受けるかも知れませんが、フィンランド は評価が難しい(ロシア料理的なものや、そもそも料理自体がかなり違うので) ため三カ国に限ると、スウェーデン>ノルウェー>デンマークの順で”不味い” と思います。 スウェーデンは味付けに問題があるし、彼らが好む”ザリガニ”も決して 美味しいものではない。ノルウェーはサーモンだけ食べていれば、一応 満足だが、なんであれほど塩っ気がないのかと言うほど淡泊。デンマーク は南、乳製品や野菜が豊富になるし、肉はいけます。 で、イギリスで中華やインド料理、オランダでインドネシア料理が なんとかいけるように、北欧でも人気店はイタリア料理だったりします。 中華は万国共通ですが、ストックホルムだったか、私自身は日本食恋しい 派ではないのですが、知人がどうしてもというのでつきあった店では、 なんとプラスチックの食器に学校給食並みの盛り合わせ。涙が出そうに なりました。 北欧に一年ほど住んでいた知人が、しばらくは外食。しかし、『今日は 塩っぱくもなく、食べられる食事でよかった』という毎日なので、 国内では一度も自炊をしたことがないのに、ついに海外で実践して しまいました。 外れたくなければ、その土地以外のものを食べる。ジャンクフード(海外 の物価を比較するために使われる有名な店)ならば、味は共通で、しかも そこそこ安いですよ。イタリア料理とかは当然、現地の数倍で数分の一の 美味しさですが(味は競争と客の批判によっても鍛えられるため)、 それでも外れは少ないでしょう。 でも折角ですので、現地の料理を味わってみてください。これだけ脅かせば、 恐らく、裏切られて、美味しいかも知れません。