レポート

フランスへ行ってきました 2011

公開日 : 2011年09月03日
最終更新 :

6月中旬から7月初めまで、フランスへ行ってきました。
コースは以下のように取りました。
(行きたいと思った場所を順に結んだら、フランスの南と東と西になった。)

日本出発

マルセイユ(建築家、ル・コルビュジエの設計したアパルトマン内のホテルに宿泊。カシ、カランクなど観光。)

ストラスブール(コルマール、リックビル村観光)
ナンシー(ミネラル水の町、ヴィッテル、コントレックス観光。クリスタルグラスメーカーのバカラ社のあるバカラ町観光。)

パリ(パリ航空ショー観光。)

ロワール地方(お城観光と、シノンの原子力博物館見学)

ブルターニュ地方など(Vannes、Belle-Ile-en-Mer、Carnac、Quimper、Locronan、Mont Saint Michel、Dinan など観光)

パリ(パリ南部郊外の知人宅に投宿、昼寝と散歩。)

帰国

この後に続けて、見聞したことなど、レスの形でレポートします。(順不同、旅行の順序とは一致しません)

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  • 12/03/10 23:57

    15) ミネラルウォーターのヴィッテルとコントレックセヴィルで泳ぐ

    (備忘録として後日記載)
    ロレーヌ地方のナンシーから電車で1時間ほどの所に、ミネラルウォーターの vittel の町 Vittel と、同じくミネラルウォーターの contrex の町 Contrexeville(読み方は コントレックセヴィル)がある。
    両方の町の距離はそれほど離れていないし、Nancyから同じ路線の電車でまとめて行くことが出来る。

    観光案内所に電話で問い合わせしたところ、どちらも、テルム therms (温水プール施設)はあるとのことだったので、出かけてみた。

    電車の都合で午前にvittelに行き、午後Contrexevilleに行くことにした。

    1)Vittel
    パリなどでも、ボトルの文字が赤いミネラルウォーターのVittelはよく売られている。

    ThermesまでVittel駅から15分ぐらい歩く。
    広い公園にいろいろな福利施設がある中に、Thermesの建物がある。

    一日だけの一般入場で泳ぐだけのプログラムはなくて、一日だけだと、何とかセラピーとかいうセットだったりするので、本当は泳ぐだけでいいのだが、エッセンシャルオイルのバブル浴がセットになっているプログラムを申し込んだ。
    料金40ユーロ程度だった。これが一番安かった。
    ガウンやタオル、ゴムのサンダルは貸してくれる。
    (エクス・レ・バンの時も、Evianの時も、キャップは義務づけられていたが、ここは水泳パンツだけでキャップは着用しなくてもよいとのことだった。)

    中の設備は、以前行ったEvianとほぼ同じ、プール、ジャグジー、サウナ、ハマムがある。
    ただし、プールは小さめの三日月型で、人がやや多かったせいもあるが、あまり余裕を持って泳げるスペースは少なかった。

    受付表をくれて、指定された時間にオイルでバブルをする部屋の前の待合室で待つ。
    係の人の説明に従ってバスタブに横になる。
    お湯を入れて貰い、その中に少量のオイルを入れると、真っ白な牛乳のような液に代わり、スイッチを入れてジャグジーにしてその中で15分気泡の中でリラックスしてください、と言う。
    係の人が、大きく息を吸って、ゆっくり吐いてをバブルの出ている間続けてください、と言う。

    木の香りみたいなのが肺の中に吸い込まれていく。
    これが健康にいいらしい。(本当かどうか分からないが。リラックスするのがいいのかもしれない。)
    たくさんの人が来ているところを見ると、人気があるらしい。

    規定の15分が来ると機械が止まるので、部屋を出る。
    これを最後にして帰る人は、牛乳みたいなオイルをシャワーで流すのか、バスタオルで拭くだけで衣服を着るのがいいのかは分からない。
    私は、またプールで泳ぐので、シャワーで流した。

    一日入場券だったが、昼前にそこを出て、Contrexevilleに電車で移動した。


    2)Contrexeville
    ミネラルウォーターのコントレックスcontrexは、やせる作用があるというのは、フランスでもいわれているようだ。
    ミネラルのある成分の組み合わせが、そのような作用になると言うことのようだ。

    ここのThermesは、一般入場は午後3時からとなっている。
    その前までは、水中のトレーニングなどのプログラムを申し込んでいる人たちの時間帯となっている。
    トレーニングに興味はなく、3時の一般入場まで待って、料金10ユーロを払ってはいる。(勝手に泳ぐだけ)
    フランスでのこのような施設にはいるのに10ユーロは、相当安い。ただし、閉店は6時なので、3時過ぎから準備して入って、6時までに出なければならない。

    温水プールは長方形で、比較的泳ぎやすそう。
    プールの中に女性が一人いて、インストラクターだという。
    プールの端の手すりにつかまって、プールから波打って出てくる水流にお腹を当てて、お腹を凹ませたりふくらませたりすると、胃腸や肝臓の内蔵の機能が高まるらしい。5分ぐらいすると体にいいというのでしばらくしたが、単調なので、ちょっとしてやめた。

    プールの水を汲み上げて、上部の吐出パイプから大量に落下させる装置があり、そこで背中を打たせるのがある。日本の温泉などにある打たせ湯などの何十倍も水流があって、激しい強度で打つ。健康にいいそうだが、これもちょっとやって、こんなものかと思ってやめた。

    泳いでもいいかと尋ねると、泳いでもいいと言われた。泳ぎにくいだろうから、水の突出と激しい打たせ水の運転は止めておきます、といって、インストラクターは向こうへ行ってしまった。

    後は、私一人だったが、泳いでいると、そのうち2人ぐらい入ってきた。

    インストラクターは、ここの地下水は温泉じゃないから、加熱して供給しているといっていた。
    でも、かなりぬるい。
    (フランスでは、温泉でもプールの温度は低く、温水プールみたいにしている。)


    この日は、肌寒かったので、最後にサウナとハマムで暖まって帰った。

    今回は、一日に2箇所も温水プールで泳いでしまった。

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    11/09/25 16:54

    Re: フランスへ行ってきました 2011

    mamoruさん こんにちは。

    フランス旅のレポート楽しく拝見させていただきました。

    そば粉のクレープ食べたくなってしまいました。

    5月のフランス旅行では、mamoruさんに大変お世話になりましてありがとうございました。

    お礼を言う機会がありませんでしたので、mamoruさんのトピをお借りしてお礼申し上げます。

    前回行ったところで、アルザスの村々も大変楽しかったのですが、

    実はナンシーが大変気に入りまして、絶対もう1回行こう!と心に誓っています^^

    mamoruさんもおっしゃっていたとおり、夜のスタニスラス広場の上品な美しさもそうですが、

    ガレやドーム作品に魅了されて、ほとんど美術館で過ごしてしまいました。

    なので、建築めぐりは地図をもらったのですが、ぜんぜん出来ませんでした。次回はぜひ街中をもっと

    歩きたいと思います。ランプも買いたいです。


    来年はイギリス旅行を考えていますが、ちょっと寄り道にトゥールーズ周辺をまわりたいなと思って

    いますので、また色々教えて下さい。

    レポートの感想でなくてすみません。

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    11/10/01 13:50

    ルチアさん、こんにちは

    ここにレスしてくださって、ありがとうございます。

    今回、中継点としてナンシーにも泊まりました。

    丁度、6月22日夏至の日で、夕方から街の中心部は音楽の日とかで、ミュージシャンのグループが何十と出て、音楽や歌を披露し、観衆もその周りに人だかりが出来て一緒に歌ったりする状態が、通りのあちこちに出来ていました。

    スタニスラス広場は、映像の夕べ(これは夏の期間は毎日あるらしい)があり、人が集まっていました。
    建物のイルミネーションは、下の方三分の一がじゅうたんの赤に近い色で照らされ、数年前に来たとき白一色だったのに比べると、少しグレードアップを考えたのかと思います。


    美術館のガレやド-ムの展示品は数が多く、よくもまあ、これだけ集めたものだと思いました。


    私にとっても、ナンシーはまた行ってもいい、と思わせられる街です。


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  • 11/09/03 01:32

    14) パリの航空ショウ

    パリの北東、Le Bourget で2年に1回開催されるパリの航空ショウを見に行った。
    (Le Salon international de l'aéronautique et de l'espace de Paris)

    会場の Le Bourget は飛行場で、CDG空港からは5kmぐらい南である。
    この飛行場は政府専用機など特別機の発着場となっているそうで、一般用には使われていない。

    展示場のパビリオンには、数百と思える数のブースが設けられ、航空機関連の材料会社(金属、プラスチック、ゴムなど)や、計測器会社、機械メーカー、タイヤ、塗料などの会社の展示が行われていた。
    (ブースの方は、ちょっと覗いて、屋外の航空機の展示場所へ行く。)

    このショウは、航空機関連の商談が目的で、前半の数日は商談のための会員会社のみの入場、後3日が一般者向けの展示会である。(切符は、fnacへ出向いて買った。)

    展示していた飛行機は百二十機程度と言うことだった。

    航空機の売り込みが主な目的なので、民生用では、救助用ヘリコプター、農薬散布用程度の小型機、エアバス社やボーイング社の新型の旅客機など、軍用機では、各国のジェット戦闘機、魚のエイのような形をした無人ステルス偵察機、攻撃ヘリコプター、その他、大きいものでは米軍のC-130輸送機が置いてあった。

    C-130輸送機は、前部の搬入口を全開で中を見られるようにしていたが、
    エアバス社のA-380二階建て旅客機の胴体などは軽々と中に収まってしまうほどの大きさだった。

    ほとんどの展示物は柵で囲って、取引のための入場券がないと柵内に入れないが、C-130やいくつかの航空機は並べば入れてもらえるものがあった。しかし、どこも長蛇の列で、時間がなかったので、柵の外から見るだけにした。
    柵の外と言っても、手を伸ばせば触れられそうなものもあるし、柵なしもある。
    中に入った人はコックピットなどで質問していた。

    無人偵察ジェット機は、イスラエルなども含めて各国で作っているようで、これは、無人の農薬散布飛行機が姿を変えて出てきたような、技術的には無人飛行機のの延長線上にあるような感じがした。

    午後には15機程度の飛行機のデモ飛行があり、芝生に腰を下ろして見学した。

    終わりから一つ前には、フランスのダッソー社の三角翼戦闘機のデモ飛行があり、耳をつんざく轟音とアクロバット飛行を披露した。
    (これって、どこかよそのアクロバット飛行で、観客の上に落ちて事故になった例があるかも。あまり真下で見るのはよそうか、、、)

    帰りかけてバス停まで来ると、最後はエアバス社のA-380旅客機のデモ飛行だった。
    大きな飛行機が低空で機体を45度ぐらい傾けて円を描いて飛行した。
    低空であんなに傾けて、そのまま下にずり下がって落ちないかと、他人ごとながら不安を覚えるところもあったが、これは普通の飛行場では見られない光景だろうと思う。
    (飛行場では、低空だとまっすぐ水平に降りるだろう。)

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  • 11/09/03 01:21

    13) フランスの鯖(サバ)はどうして小さいの?

    マルセイユからバスでCassis(カシ)へ観光に行った。カシはマルセイユの南東にある。
    港の周りの通りにおみやげ屋さんなどが並んでいて、このあたりの観光的な雰囲気はいい。
    何より、カランク(高い岩に挟まれた入り江)を巡る遊覧船が、マルセイユから出るより近いので、時間が短く料金も安いのがいい。
    カランク5箇所を巡る遊覧船に乗ったが、なかなか良かった。

    昼になったので、港に面して並んでいるレストランの一つを選んで入る。

    メニュには、魚料理の部分には、普通は魚の名前(例えばマグロとかサケとか)書いてあるところに「poisson (魚と言う意味)」としか書いてない。

    テーブルについて、給仕人にどんな魚があるのか聞くと、「いろいろあります。」という。

    私:「仏語の魚の名前はあまり単語を知らないから、この電子辞書に打ち込んでください」と言って、電子辞書を開いて、文字を打ち込むようにお願いする。
    給仕人:cabillaud と打ち込む。(タラのこと)
    私:「cabillaud? タラなら知ってる。でも、タラって地中海の魚じゃないでしょう。北の方の魚じゃないですか?」
    給仕人:「おっしゃるとおりです。」
    私:「地中海の魚を食べたいのですが、何かないですか?」
    給仕人:maquereau と打ち込む。
    私:「あ、サバだ。それでいいです。その料理をお願いします。」

    サバは臭いがきついので、どのようなフランス料理になるのか、興味はあった。
    (私は料理はしない、食べるだけの人です。)

    料理が出てきた。
    魚のフィレが2枚入っている。でも、魚が小さい。
    フィレの長さが15センチぐらいしかないから、もとの魚は20センチぐらいしかなかったんじゃないか。
    クリームソースとか野菜とか乗っているけど、食べてみると、確かにサバだった。
    でもちょっと小さいね。へぇ~、こんな小さいサバが出回るんだ。
    料理としての味はまずまずだった。


    数日後、ブルターニュ地方を旅した。
    大西洋に近いカンペールという町で公設市場があったので、ぶらりと中を見ていたら、魚屋があって、maquereau と書かれて小さいサバが積み上げられていた。
    ほとんどイワシの成魚と同じ大きさだった。

    うーむ、フランスでは、こんな小さいサバを漁獲するようだ。
    日本では、小アジは一般的だけど、小サバは聞かないね。
    日本で小サバを獲らないのは漁業資源保護のためだろうと思うけど。

    (漁業には詳しくありません。)

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    11/09/03 08:31

    Re: 13) フランスの鯖(サバ)はどうして小さいの?

    楽しく読ませていただきました。

    せっかくのレポートにケチつけるようで申しわけありませんが、

    たぶん辞書の間違い

    日本のさばは、Maquereauとしてもかまわないが、フランスのMaquereauをさばとして日本のスーパーで販売するとすると問題がありそう。Maquereauは学術用語だそうですが、一般にも使われている。形態学的に海の魚でもろもろの魚にMaquereauを使っているみたいだ!Scomberという分類の魚が含まれる。(以下略)
    http://fr.wikipedia.org/wiki/Maquereau

    私のフラ語は初級なので読み違いかもしれない。

    日本で食するサバは、還流のお魚で、ほぼ同じものはノルウェイから入ってきていることは皆さんがご存知。アメリカにもまったく同じサバがある。

    「サバじゃ太平洋を回遊していて産卵には南のほうへ行くらしい! ノルウェーのものは大西洋サバ! でアイルランド沖で春先に産卵し、孵化した幼魚は餌をとりながらノルウェー南部海域を目指す。」(WIKI)

    これから秋口にかけてサバはおいしい。アジはそろそろアジが落ちる。多少サバを読んでもいいサバが買いたい。私のいる隣町のデパートの魚屋には朝取りのサバがまれに並ぶ。もちろん〆ていただくと応えられない味だ。スーパーのしめさばなどはとても食べられない。豊後水道の関サバも関東でも飲み屋に出るが、古いのかおいしいとは思ったことがない。近くなら松輪サバがいい。出てくるまで待つわ。

    類似魚の冴えたるものは、いずみだい。味は鯛に似ているが川魚である。これと台湾のスギという魚をカンパチとして、横浜の飲み屋で鯛とカンパチのおつくりとして安く出てきた。回転寿司もいずみだいを鯛として使ったみたいだ。最近はどうだろうか? いずみだいはアメリカではティラピアとしてスーパーでやすく並んでいる。ソテーなどでも結構食べられる。

    またまたお邪魔しました。

  • 11/09/03 01:14

    12) そば粉のクレープ (その3 ディナンにて)

    d)ディナンにて
    モンサンミシェルに泊まった明くる朝 Dinan(ディナン)へ行った。
    ディナンはブルターニュの東の中心都市Rennes(レンヌ)の北西に位置する小さな町である。
    小さいといっても、駅から旧市街までは徒歩で20分程度かかる。
    旧市街を囲っていた城壁が全周の3分の1程度残っている。旧市街の雰囲気はいい。

    観光案内所でクレープについて尋ねると、ここではそば粉のクレープはガレットというと説明された。

    街を歩くと、クレープ屋をよく見かける。
    店の前のメニュー表示では、ガレットとクレープ(甘いもの系)を使い分けている。

    時間があまりなかったので、観光はそこそこにして、小さなクレープ屋に入る。
    時刻は11時20分頃で、まだ客はいない。

    店先で、12時半の列車に乗るので、昼までにはまだ早いが、そば粉のクレープ(ガレット)がそれまでに出来るか尋ねた。
    女将さんは、まだ昼前なのでクレープ(ガレット)の鉄板に火を入れていないが、火を付ければそんなに時間はかからない、列車の時間までには食べられる、と言うので、具を選んで注文する。
    シードルを頼んで、ちょっとずつ飲みながら待つ。

    日本人かと尋ねるので、そうだと答えると、フクシマはその後どうなっているのか、とか、フランスのどのあたりを旅行したのか、とか、話をしながら待つ。
    日本人でこの町に来る人は、モンサンミシェルからの帰りの人がほとんどだという。
    (それは、おそらくそうでしょうね。)

    程なくガレットが焼けた。
    西のカンペール地方とは違い、確かにちょっと厚く、生地は柔らかく焼いてある。
    四方を全部折り曲げて、曲げた方を下にして出す。
    (すなわち、封筒でいうと、宛名を書く方が上になっている。)

    具を変えてもう一枚食べたくなった。
    もう一枚注文するが、時間がなくなりそうなので、12時半の列車に間に合うように、タクシーを呼んで欲しいといったら、12時15分に迎えに来るようにタクシーを予約してくれた。
    シードルも追加注文する。

    私が「カンペールの近くでもそば粉のクレープを食べたが、ちょっと薄くてここのとは違っていた。」と言うと、
    女将さんは、
    「あちらのはそば粉と小麦粉を半々に混ぜて使っているのよ。だから薄く焼けるの。こちらの方は蕎麦粉だけを使っているから、絶対こっちの方がおいしいわ。」という。
    (自分の土地のものの方が他方のものよりおいしいと言いたくなる気持ちはわかる。
     でも、そば粉のクレープについていえば、どちらがおいしいかと言っても、正直、優劣は付けがたいと思う。)

    食べ終えたので、お代を払う際に、タクシーを呼んでもらったお礼として1ユーロコインを出したが、女将さんは「Ce n’est pas bon. (それは良くない)タクシーを呼んだだけでお金を受け取るわけにはいかない。」と言ってどうしても受け取ろうとはしなかった。
    なかなか気骨ある肝っ玉母さん女将だった。

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  • 11/09/03 01:01

    11) そば粉のクレープ (その2 ロクロナンにて)

    b)ロクロナンにて
    カンペールの北西20kmぐらいのところに「フランスの美しい村」のリストに入っているLocronan(ロクロナン)と言う村がある。

    この村は、鷹ノ巣村でもないし(むしろ平地に近い)、川が流れているわけでもない。
    通りが多くの花で飾られているわけでもない。
    ただ、切石を積んだ家がやや入り組んだ小路に並んで、しっとりと落ち着きを醸し出しているところが評価される点だろう。

    教会広場に面したクレープ屋に入る。
    入り口のメニューには、ble noir と froment の2種類の材料分類が表示されている。
    テーブルに持ってくるメニューには、ble noir の後に括弧で(sarrasin)と書かれているので、sarrasin の語も使われるようだ。

    乗せる具を選んで注文する。
    出てきたそば粉のクレープは、生地の薄さや、一箇所だけ折りたたまずに出すやり方はポンタヴェンと同じだった。

    ロクロナンへは夕方のバスで行ったので、帰りはバスがなく、クレープ屋でカンペールまでのタクシーを呼んでもらった。  


    c)上記ロクロナンから乗ったタクシーの運転手の話
    店の前で、タクシーの運転手が「前に乗りますか、後ろに乗りますか。ムシューの好きな方へどうぞ。」と言うので、前に乗った。

    パリでは、前の席には運転手のいろいろな雑物があって乗れないのが普通であるが、地方では、前に乗るようにという運転手も多い。
    女性運転手で、行き先を聞いて、無人の田舎道を行きそうな場所はほとんど前席に乗るようにいわれる。
    おそらく、客が運転手の死角で凶器などを取り出すのを警戒してのことだろう。

    この運転手は乗ったクレープ店から500mくらいのところに住んでいるという。

    ブルターニュの話題からクレープの話になった。

    私が、ブルターニュでは、そば粉のクレープをガレットというのではないか、と尋ねると、以下のような返答だった。
    「カンペールを中心とするこの地方の言い方は、そば粉のクレープと言い、ガレットとはいわない。
    そば粉のクレープをガレットというのは、ブルターニュでも東の方で、ノルマンディーでもそう言うと思う。
    同じクレープと言っても、こちらとあちらでは少し違うんだよ。
    あちらのは生地が厚くて、3つも食べたら腹一杯になって、もう食べられない。
    こちらのは生地が薄いので、具をいろいろ変えながら5枚でも6枚でも食べられるよ。
    具をいろいろ変えて食べられる方がいろいろな味が味わえていいんだよ。」


    (ふ~ん、そうだったのか。そういえば、クレープ屋では、クレープのお代わりはどうですか、と聞かれたけど、別の具でお代わりを頼むのがここの食べ方なのかな~。)
                                   (続く)

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  • 11/09/03 00:54

    10) そば粉のクレープ (その1  ポンタヴェンにて)

    以前、パリのある家庭でそば粉のクレープを昼食にいただいた。
    ブルターニュ地方では、これをガレットとも言うと聞いたのだが、別のお宅のマダム(パリ近郊育ち)は、ガレットというのは丸いビスケットのようなものを言うので、そば粉のクレープをガレットというのはパリではあまり一般的じゃない気がする、と言っていた。

    パリでは呼び方の認識が違うようで、ガレットという言い方は限られているのかも知れない。

    今回の旅行でブルターニュ地方を何日かかけて回ったので、多少知見を得た。
    以下、そば粉のクレープのレポートです。

    a)ポンタヴェン
    ブルターニュ地方の西の端にFinistere(フィ二ステール)と言う県があり、中心都市はQuimper(カンペール)である。
    カンペールの南にポンタヴェンという町があり、画家ゴーギャンが初期に絵を描いた町として知られている。

    ポンタヴェンのクレープ屋の前にはメニューが書かれているが、
    クレープの種類では、ble noir のクレープと froment のクレープとの2種類が書かれている。
    蕎麦は sarrasin と言うはずだが、この語は使わないのかな?

    観光案内所で尋ねると、ble noir とは sarrasin(蕎麦粉)のことであり、froment は小麦の粉を言うそうである。
    そば粉のクレープをgaletteと言わないのかと尋ねると、galetteというのは、ブルターニュのクッキーを言うとのことで、町の案内書のクッキーの写真を説明してくれた。

    一軒のクレープ屋に入って ble noir のクレープを注文する。
    飲み物は、やはりシードルだろう。
    (昼間から飲むには、アルコールがビールより薄めで、大きめのグラスで量があって何しろ安い。)

    クレープの生地はかなり薄い。
    折りたたむのは三方のみで、一方は折りたたまずに開いたまま出すから、上から具の入っている状態がよく分かる。
    生地はよく焼かれていて薄いから、切るとき、しっかりナイフを握って切らないと、やや切りにくい。
    ホットケーキみたいに、さくっとは切れない。
    味は、蕎麦の味がして、まあまあ。(具はいろいろ選べるので、選ぶ具にもよる。)

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    くれーぷo(^◇^)o

    クレープかガレットか・・・
    なかなか微妙なんですねぇ~

    私は日本食を解る他の国と云えばやはり食文化が発達しているフランスだと思っておりますが正に・・・と確信しましたo(^◇^)o

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  • 11/09/03 00:49

    9) ブイヤベース

    3年ほど前の土曜日、マルセイユの旧港あたりで、昼にブイヤベースのメニューが出ている店へ行き、席が空いているか尋ねたら、何軒も満員だと断られた。

    そのときは、旧港に向かって左の角のところの庶民的な店で食べたけど、今回、日曜日の昼なので、また空いている店を探すのが面倒なので、朝のうちに旧港に来たこともあり、もう少し旧港の先の方の岸壁沿いの店で席を予約しておいた。

    昼になって店に行き、席に案内して貰い、ブイヤベースを注文した。
    出て来たブイヤベースは、深皿にスープと魚が一緒に入っていて、前回とは出し方が違っている。

    前回は、先ずスープを持ってきて、「スープです」と説明して、そのあと、スープが終わりそうな頃、店の先の見えるところで大きな鍋から魚を取りだして、骨を外して皿に盛り、「魚です」と言って持ってきたと思うんだけれど。

    今回のように一度に出されると、漁港などの店で供される marmite (マルミット、普通は深いずんどうの鍋を言う、料理の名前としては marmite de pecheur 漁師の深鍋料理 又は marmite de poisson 魚の深鍋料理 というようで)という料理と同じ感じになってしまう。

    値段は、marmiteの方が格段に安い。(これは使う材料に違いがあるかも知れないが)

    ブイヤベースは、店によってそのように供するのもあるのだろうか。
    今回の店の造りは悪くなかったし、もちろん、味も別に文句を付けるようなものではなかったが。

    ちなみに、marmite de poisson と言う料理をフランスのブログから引用しておきます。
    http://restaurant-greoux-cuisine-tradition-specialites-maisons.lacaverne-greoux.fr/plat.htm
    写真の上の段の一番右、ムール貝とジャガイモ入りの魚のマルミット、サフラン入り
    (実際には、量が多く、深皿で出されました)

    marmite de pecheur の写真の例↓
    http://www.52coupsdecoeur.com/bons-plans-en-paca/la-marmite-du-pecheur-6

    やはり、順に別々に出してくれた方が感じが出ると思う。

    詳しい方の見解などいただければと思います。

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  • 11/09/03 00:46

    8) 観光案内所が予約してくれたタクシーが来ない!

    フランスの大西洋側、ブルターニュ地方にある Belle-Ile-en-Mer という島に行った。

    le Palais という港にフェリーが着く。
    その日に観光できそうなポイントと行き方を観光案内所で尋ねた。

    夕刻から行くなら、Port Cotton (正式名は Aiguilles de Port Cotton という)にバスで行き、帰りのバスが終わっているので、観光案内所でタクシーを予約するから、バスを降りた場所で、時間を決めて待てば、迎えに来る、と教えて貰った。

    6時のバスで行き、Port Cotton で降り、40分ぐらい観光すれば十分だから、7時15分に降りたところで待つように、観光案内所の人がセットしてくれた。タクシーのドライバーの名前はxx と教えてくれた。

    バスで Port Cotton で降りた。(運転手が、ここです、と教えてくれた。)

    Port Cotton は断崖の向かいの海の中に岩がのこぎりの歯のようにギザギザに切り立っていて、風光明媚なところだった。
    30分ぐらい断崖に沿って散歩すると、それほど見るものもない。
    戦争中に使ったらしい砲台のトーチカ跡が海の方を向いている。

    バスを降りた駐車場の石垣に腰を下ろしてタクシーを待つ。
    予約の時間から30分待ったが、タクシーは来なかった。7時45分になった。
    観光に来ていた乗用車がぼちぼち帰り始める。

    下手をすると、le Palais まで8kmの道のりを2時間ぐらい掛けて歩いて帰らなければならなくなる。
    ヒッチハイクしかなさそう。

    駐車場に停まっている気のよさそうな運転席の年配者に
    「le Palais に帰りますか?」 と尋ねると、
    「いや、le Palais には行かない。」との返事だった。

    この調子で、あと4~5台になった駐車場で、出発しそうな車に尋ねると、3台目に le Palais に行くという車があった。
    「観光案内所で予約して貰ったタクシーが30分待っても来ないので、出来たら le Palais まで乗せていただけないでしょうか。」と言うと、40才ぐらいのご主人は、OKと言ってくれた。
    奥さんの運転で、娘さんとご主人は後の席、私を助手席に乗せてくれた。

    途中、日本の地震やフクシマのことなどが話題になった。

    le Palais に着いたので、お礼に10ユーロ札を取り出して、
    「お礼に、お持ち下さい。」と言って渡そうとすると、
    奥さんが「Non, non, ce n’est pas francais. (いや、それはフランス風のやり方じゃない)」と言ってどうしても受け取ろうとしなかった。

    丁寧にお礼を言って分かれた。
    フランスの習慣では、このような場合、お礼のお金は受け取らないようだ。
    (困っている人を助けただけだから、と言うことなのか?)

    それにしても、タクシーの運転手はどうして来なかったのだろう。
    この島のタクシーは観光がメインだし、場所が分からないはずはないんだが。

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    Re: 8) 観光案内所が予約してくれたタクシーが来ない!/拝読しております........

    mamoruさんのレポートは、いつもものすごくかっちりしていて(どんなお方なのかな、と.....??)集めてガイドブックにしておきたいぐらいです。


    この2つ、とりあえず↓
    http://www.galinsky.com/buildings/marseille/
    http://fr.wikipedia.org/wiki/Aqueduc_de_Roquefavour
    眠た目をこすりつつとりあえず調べてみました。

    コルビジェの建物は写真で見たことがありましたが.....確か新書を持っていたと思いますが見つからず.......でも泊まれるとは知らなかったです。)
    水道橋はほんとにきれいだ!


    ところで、しかし、今は、この、Belle-Ile-en-Mer これって、えーっと、フーケが砦にしていて、後にルイ14世に献上した島(と『ダルタニャン物語』にはあったような気がする)のことですかしら?

    だとしたら、今は普通に観光地になっているのでしょうか?

    あーあ、フランスは全然知らないのです。
    一度、行きたいところを思いつきかけたら、際限なくずるずる繋がって出てきそうなので、考えるのが怖いです!



    ともあれ、ほかに美味しい情報もある様子、楽しみです。


  • 11/09/03 00:42

    7) マルセイユの警察もがんばっているようだけど、、、

    夕刻、マルセイユからストラスブールへ移動のため、マルセイユ・サンシャルル駅のバスターミナルで空港行きのバスを待っていた。

    バスの待合室にはベンチがあるが、バスのすぐ前にはベンチがないので、バスの前の縁石に腰を下ろして私を含め4人ぐらいバスを待っていた。

    私の横には25才ぐらいの若者が腰掛けていたが、その前に二人連れの男が来て立ち止まり、身分証明書を見せて、警察だという。
    (短パンとカジュアルなシャツで、シャツを外に出しているから、ちょっと目には警察とは分からない。私服刑事。)
    私のすぐ横だったので、身分証明書をよく見たけど、警察の身分証明書はかなり大きくて(日本のパスポートの2ページ分ぐらいある)写真も大きい。

    若者を立たせて、ポケットのものを出させた。
    一人がポケットから出てきたものを詳細に見ている。
    ケースに入ったたばこの箱をスライドさせて中身を見た後、鼻で入念に臭いを嗅いでいる。

    若い男は身なりは悪くなく、真新しい服装である。
    若い男が、ポケットのものはこれで全部だというと、刑事はズボンのポケットに手を突っ込んで、隠しポケットでもないか、手でかなり入念に中を探っているようだった。

    右側に腰掛けていたカップルは、遠慮して、席を外した。
    私も、取り調べの邪魔になってはと思い、立って、2mくらいは慣れて、それとなく見ていた。

    刑事は、ズボンの余裕部分の生地を両手で挟んでぱんぱんと叩きながら何かズボンの生地の裏に持っていないか、調べている。
    次に、肩掛けのカバンの中身を全部出させた。
    大したものは出てこない。刑事は、また、カバンに鼻をつっこんで、臭いを入念に嗅いでいる。

    何も出て来なかったようで、男は解放された。

    マルセイユは、葉っぱとかの禁制品の取引がかなりあるんだろうね。
    調べられた若い男は、おそらく、警察がマークして泳がせていたけど、空港行きのバスに並んだので、高跳びする前に持ち物の検査に踏み切ったのではないかと思う。


    警察もご苦労様です。

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  • 11/09/03 00:37

    6) Roquefavour の水道橋

    フランスで最大級の水道橋はマルセイユに水を供給している Roquefavour の水道橋だそうで、2000年前の遺跡、ポンデュガールより長さも高さも凌駕するとのインターネット情報を見つけたので、見に行きたくなった。(建設は1850年代、160年ぐらい前)

    エクサンプロバンスからCoudoux行きのバスに乗りVentabrenで降りる。
    Ventabrenの村まで行って、タクシーを呼んでもらう予定。
    バス停から村までは山の中の坂道を20分程度登れば着くと、バスの運転手に教えて貰った。

    バスを降りてかなり急な坂道を5~6分、ゆっくり登っていると、左側に乗用車が止まり、運転していた中年の女性が Ventabren Village へ行くのかと尋ねる。
    そうだと答えると、乗っていけば、と言うので乗せて貰った。

    村のカフェかレストランでタクシーを呼んでもらってRoquefavourの水道橋を見に行くのだというと、カフェもレストランも知っているから案内する、と言ってくれた。
    この村は、小規模な鷹ノ巣村のような格好で、車を村の駐車場において、徒歩でカフェまで案内して貰うと、本日は15時まで休業、の張り紙がしてある。

    それではと、レストランまで歩いて案内して貰って、この女性とは別れた。
    フランスの田舎の人はほんとに親切だ。
    別れ際に、女性は、Roquefavourの水道橋は素晴らしいから、ぜひ堪能していってください、と言う。

    レストランで、タクシーを呼んで欲しいというと、すぐに電話してくれた。

    近くの広場で待つこと20分、タクシーが来た。メーターは既に28ユーロを指している。
    どこから来たのかと問うと、エクサンプロバンスからだという。(迎え料金が28ユーロとは!)

    乗っていくと水道橋に着いた。
    水道橋の上まで登る道があれば登りたかったが、谷が深く、橋脚の付近からは山に登れそうもなかった。
    (ポンデュガールは橋のたもとから山を登れば橋のたもとの上部に出られる。橋の上から見た眺めが素晴らしい。今回はあきらめることにした。)

    運転手は、このまま待っても10分しか待たないという。
    帰りのバスの時間は、2時間後なので、タクシーを待たせて写真を撮ったら、バス停には行かずにこのままエクサンプロバンスまで戻ることにした。
    結局、タクシー代は、行き42ユーロで一旦支払い、戻りも42ユーロだった。

    水道橋はポンデュガールより橋脚が少し細いようだったが、長さも高さもあり、全体の姿は優美で素晴らしかった。
    すべて切り石を積み上げてある。長さ393m、高さ82.65mだそうである。
    現役で使用しているのもいい。

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  • 11/09/03 00:33

    5) ミシュランには、sous etoile と言う推奨レストランがあるの?

    マルセイユのユニテ・アビタシオンに泊まった日、部屋に案内してくれた係の人が、夕食はどうされますか、と私に尋ねた。

    ここは、住宅地なので、レストランのある地区まで出て行かなければならないし、バスに乗るのも面倒だと思いながら、まだ決めていない、と言うと、
    「ここのホテルのレストランは、ミシュランの星は着いていないけれど、ミシュランに sous etoile として推薦されているので、ここで食事されてはどうですか」と勧められた。
    それで、そこで食べることにした。

    確かに sous etoile と発音したような記憶だけれど、間違っているかも知れない。
    sous etoile は、直訳すれば、「星の下に位置する」程度の意味。
    料理はコースでのみで、料理の種類の選択は少なかったが、確かにおいしかった。

    このあたり、港からはだいぶ遠いけれど、やや高台になっていて、ホテルのレストランからは湾や地中海が見え、夕食時には夕焼けがきれいで、なかなかの場所だった。

    グルメ旅をするつもりはないからミシュランの本は買わないし、詳しいことは知らないけれど、ミシュランにはsous etoile というようなクラスに位置づけられるレストランがあるんだね。

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  • 11/09/03 00:30

    4) 建築家、ル・コルビュジエの設計したマルセイユのアパルトマン

    ル・コルビュジエのアパルトマン(ユニテ・アビタシオンという。ここの4階にホテルがある。)のホテルの予約がようやく取れた。
    (今まで何回か旅行に合わせて予約を試みたが、ことごとく満室だった。)

    部屋は広めのステュディオを予約した。ベッドが4つ、方向を違えて置いてあるワンルームである。

    部屋にはいると、天井までの高さは背伸びをして楽に指先が届くので、おそらく2.32~2.35mぐらいだろう。普通の日本の住宅は2.4mが多いが、それより低くても圧迫感がないのはなぜだろう? 
    天井が白いからか?

    部屋の壁にニッチと呼ばれる縦横1mぐらい、奥行き25cmぐらいの切り込みが2箇所あって、棚になっている。本やオブジェを飾ったり出来るようになっている。これが落ち着きを感じさせる元なのか? 

    ベランダの隣室との間の仕切りはコンクリートで、ここにもニッチが作ってある。これは、縦横40cmぐらいで、台が付属しているから、直径30cmぐらいの壺などが置ける。
    コルビュジエさん、ニッチが好きなんだね。

    ベランダの手すり柵は、奥行き20cmぐらいのコンクリートの格子で出来ているが、格子の穴は四角で手前が大きく奥が小さい傾斜穴で、部屋の中で多少左右に動いても、穴を通して見える外の景色の見え方は変わらない。
    外の景色が、鉄板に四角い穴が空いているものから見ているような見え方をする。これ、コンクリート型枠の作り方が面倒だし、日本にあるような普通の格子じゃ、いけなかったのかな~。
    この格子が、気分を和らげる一助になっているのだろうか?

    全体として、気分が和らぐ感じの部屋だった。
    床は古い木で、スリッパなど持って行くといいでしょう。

    部屋は、一人部屋のワンルームというのもあり、普通のホテルのスイートのように作った部屋もあるということだった。
    (元々住居用に建てたもので、内部は出来るだけ変えないように運営していると言うことだった。

    入り口のドアは部屋毎に、緑や青、赤、黄などに塗られているが、内部はその色とは何ら関係なさそうだった。
    入り口ドアのいろいろな色は他の町にあるコルビュジエのユニテアビタシオンと同じだ。色は自分の家に入るときの目安のためか、廊下をカラフルにするためだろう。

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  • 11/09/03 00:26

    3) 原子力発電所ミュージアム見学の後、憲兵隊の尋問を受ける(その2、続き)

    立木の間を抜けると、駐車場の通路に大型のジープが一台止まっていて、運転席に一人、ほかに車のそばに2名が横並びの整列状態で立っていた(いずれも憲兵隊の服装)。
    車の男が班長らしい。「ボンジュール、ムシュー」と言った。私も返事を返す。

    車の横の2名は下位の者か、直立不動の姿勢がいい。こちらにもそれぞれ「ボンジュール」を交わす。

    最初に道路で質問してきた憲兵が、先ほどとほぼ同じ質問をして、私も同じ返答を繰り返す。
    私の旅行についてちょっと質問あり。(複数人数の前で同じ質問をして内容再確認と言うところか。)

    その後、尋問係は私のパスポートを持って、運転席の班長らしい憲兵の方に近づき、パスポートを見せながら二人で何か小声で相談中。
    すぐ結論が出たようで、運転席の憲兵が大きな声で「オルヴワール、ムシュー(ムシュー、それではごきげんよう)」とやや笑顔で言った。(無罪放免、、、当たり前か。)
    私も「オルヴワール」と返す。

    整列組の二人は、班長の声を聞いて、笑顔で「オルヴワール、ムシュー」と言った。

    尋問係の憲兵は、低いトーンで「オルヴワール、ムシュー」、、、尋問係は怪しい人物を捕まえたと思ったけれど、思惑が外れたので、残念だったのかも知れない。

    私が立ち去ろうとしたとき、車上の班長らしい憲兵は再度大きな声で、笑顔で「オルヴワール、ムシュー」と言って手を振った。(手間取らせて悪かったね、と言ったニュアンスが感じられた。)

    日本の原発は公道から原子炉建屋などは決して見えないような広大な敷地になっているのに反し、フランスでは、車がひゅんひゅん走る公道から10mくらいのところにフェンスがあって、そこに立てば、蒸気タワーが30~50m先に、原子炉建屋が80~100mぐらい先に見える。
    何という無防備な、と思ったのだけれど、憲兵隊などの警備により保安を保っているようだ。

    ここのフェンスは3m程度の高さがあるが、その内側は、奥行き2.5mぐらいに、立体的に螺旋形や流れ模様の図案みたいに組み上げた鉄条網があり、もしよじ登って向こう側に落ちたりしたら、蜘蛛の巣にかかったトンボみたいに身動きがとれなくなるような大がかりなものが設置されている。

    ここではフェンス近くをうろうろ歩く人はいないんだろうね。

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  • 11/09/03 00:21

    2) 原子力発電所ミュージアム見学の後、憲兵隊の尋問を受ける(その1)

    見学の後、右に行けば35~40分ほど歩いて、もと来た国鉄駅 Port Boulet に戻る。

    左に行けばフェンス沿いに発電所の蒸気タワーがすぐ近くにあり(ここのタワーは高さ20mに抑えてある)、余った蒸気をビニールハウスに引いて周辺の農家で促成栽培にも利用していると説明があったが、それらしいビニールハウス群も遠くに見えるので、蒸気タワーの近くのフェンスの縁を歩いて、写真を撮ったりしながら入り口近くまで戻ってきた。

    この日は暑かった。広大な駐車場の植え込みの横まで来て路肩に立ち止まり、リュックを下ろして帽子を取り出して被り、前を向こうとしたら「ボンジュール、ムシュー」という声がした。

    向き直って正面を見るといつ出てきたのか、男が一人立っている。「ボンジュール」と返しながら男の顔を見ると、男は「ジャンダルムリー」と言った。(gendarmerieというのは憲兵隊で、一般的には、地方での治安の取り締まりや交通規制などを行っている。制服にgendarmerieと書いてあった。)

    男「あなたは、このあたりを散歩しているのですか?」と私に聞いた。
    私(あれ、あっちの方へ行って戻ってきたのを見ていたのかな?)「原子力発電所ミュージアムを見学して、あちらの方をちょっと見て、Port Boulet 駅の方へ戻るところです。」
    男は「Port Boulet?」と言いながら(この暑さの中、歩くにはちょっと遠いか)、私のズボンや、靴に目をやり、見定めをしているようだ。
    (靴は、革のウォーキングシューズをちょっと張り込んで日本で買って履いてきたので、遠距離踏破にも耐えられるよ)

    男「身分証明書を見せてください。」
    私(この男、堂に入った質問の態度から見て偽物ではないらしい。制服や靴も、日常使い込んだ感じだ。でも、何で一人なんだ? 普通複数だろう?)パスポートを渡す。
    男、パスポートを見て「昨夜はどこに泊まりましたか?」
    私「ソミュールのホテルに泊まりました。」(Saumurから Port Boulot まで列車で15分ぐらい)
    男「あちらで話を聞きたいので、あちらに来てください。」と言って、私を先に促して、植え込みの間から駐車場の方へ進むように言った。男は後からついてくる。

    (続く)

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    怪しい東洋人がテロの下見中と見られたようで……恐くなかったですか!?

    こんにちは。

    楽しく読ませて頂きました。
    活字主体の旅行記は少なくて…、mamoruさんので画像の臨場感に勝るものが得られ嬉しく思いました。
    google map 見たら、河の対岸の駅から歩かれたようで、歩いている人はいないのではないでしょうか?
    憲兵隊より先に歩いているとき、走って逃げてみようかとか、多様な馬鹿げた考えが去来してきたりしてね!!

    悪くない意味で興味本位の性質の私には、何といっても興味あればこそだと。

  • 11/09/03 00:16

    1) シノンの原子力発電所ミュージアム見学

    ロワール川流域にシノン原子力発電所がある。初期技術の圧縮二酸化炭素ガスを熱媒に用いた原子力発電所が何十年か前に廃炉になり、その建物内にはまだ炉の形が残っていて、一般の見学を受け入れているらしいので、見学に行くことにした。
    (インターネット情報によると、現地の中学高校などの遠足も行くようだ。)
    行ってみると、もう夏休みが近い時期なので、学校などの見学はなく、廃炉になった原子炉建屋の見学は、8人以上の人数で予約した場合にのみ入れるとの説明だった。
    一般者が予約なしで入れるのは、模型の展示館だけだった。それで模型の展示館を見学した。

    模型の展示館は、見学者は私一人で、担当者が親切にすべての模型の説明をしてくれた。
    国籍を聞かれたので、日本人だというと、フランスの方式は、日本のような燃料棒で加熱された蒸気が直接タービンを廻す方式じゃないので(熱交換器で別の蒸気を発生)、安全性はより高いと強調していたけど、電気が来なけりゃどちらも同じだろうと思ったが、おとなしく説明を聞いた。

    フランスの原子炉建屋は円筒形で高さは20mくらいではないかと思う。使用済み核燃料のプールはどこに作ってあるのかと聞いたら、円筒形に接してすぐ横に立方体の建物があり、それが使用済み核燃料のプールだそうで、燃料の出し入れは円筒形と立方体が接していて、相互に出し入れしているようだった。(模型による説明、水の深さは15mくらいはある。日本の原子炉建屋内の4階にあるのとはちょっと構造が違う。)

    使用済み核燃料は、プールで2~3年冷やして、処理工場へ持って行く。処理工場は、北の方のノルマンディー地方(シェルブールの南の方)と、東のスイス国境に近いところと2箇所稼働しているようだ。(模型の地図による表示があったが地名は忘れた。カメラは預けさせられたので、写真は撮っていない。)
    地中にドラム缶に入れて何百年も貯蔵する貯蔵庫もその工場の敷地内の地下あるようだった。
    (周辺の住民は反対していないのかな~。)

    ここの発電所で稼働している原子炉は、廃炉になった建屋のすぐ向こう、数百mのところにあり、蒸気タワーもすぐそこに見える。


    う~ん、私も、フランスの中高生と同じように、廃炉の原子炉建屋内部の見学をしたかったが、ガイド付き見学で、人数がそろわないとだめだそうで、ちょっと残念。

    廃炉の建物が更地になるまでに、あと20年ぐらいかかるそうだ。

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