前回、シンガポールに行った時は、まだ一人旅を始めて日が浅く、シンガポール語のことなどに考えが回る余裕がありませんでした。今回もまる三日間しかいなかったので、シンガポール語で困る事はありませんでしたが、それでも色々とふーんと思うことがありました。
1.英語
シンガポール人を見ていると、まるで初めてしゃべる人に対しては、相手がどんな肌の色だろうが、必ず英語で話しかけて、そこでコミュニケーションを取っています。これは、実はなかなかすごいこと。のように思えます。私も過去に「多言語国家」というのは、行ったことがありますが、そういう場合は、まず「言葉の地域」が分かれているので、あまり違和感がないのですけど、この国みたいに、街中を歩いていて、一体相手は何語を母語にしているか分からない。という国は、あまり多くない気がします。そもそも、本当に日常生活で英語で物事を考え、常に英語しか喋らない。というシンガポール人はどのくらいいるものか・・・・わたしが地下鉄とか街中で、きちんと英語で「だべっている」(?)複数の人たち。というのは、三組くらいしか見ませんでしたし・・・。
まじめに英語で長々話したのが、タイガービールのガイドのお兄さん、DBS銀行の受付のお姉さん、同じく口座を作ってくれたお兄さんの三人だけど、これが聞き取りにくい。この三人とも、国を代表する企業の職員だし、仕事柄、英語をきちんとしゃべらないと色々と差し支えると思うのだけど、色々悪口を言われる香港人の英語の方が相当分かりやすいと思ったのは慣れのせいか?・・・・この点、外人に分かりやすい英語をしゃべるという点では、ニューヨーカーが一番だ。思うのですけど、また、その思いを強くしました。
2.中国語
この国で違和感を感じるのは、簡体字で表記することで、大陸以外では使わない文字を何で採用するのだろう?あなた方は、台湾人や香港人のように中国の伝統を守ろうという気はないのですか?(全く余計なお世話ですけど。)と、思ってしまう。外資企業も追随しているし・・・HSBCなんか「匯豊(これは日本式漢字)」を繁体字で書くといかにもお金がたまりそうに見えるけど、簡体字で書くと、えらく貧相に見えるので・・・で、当地は貧相字で表記です。
政府は正しい北京語で話しましょうと宣伝しているらしいけど、これまたきれいな北京語でしゃべっている人たちはついぞ見かけませんでした。福建の人が多いと言いますが、中国系の小中高生も聞きなれない中国語(少なくとも、広東語、北京語ではない。)でしゃべっているし・・・・書き言葉は確かに「北京語」で書かれていているのだけど・・・。MRTの駅名も英語と北京語は必ずあるし、英語と北京語のみ書かれている。というものは多いので、幻の第二位の地位を占めているのか・・・おもしろかったのはチャイナタウンが実は「にゅうちゃーしゅい(牛車水)」という地名が中国名になっていること、リトル・インディアの「小印度」でそのままというのは、関心のないところにはどうでもいい適当な地名しかつけない中国人の習慣がそのまま出ていて、おもしろいと思いました。