個人的なかこつけですが 日本人旅行者が見るシアトルと(他のエリアから来る)アメリカ人が 見ているシアトルはまるっきり違うと私には思えます。 一言で言うと、ドーナツの穴と実?の違い。 日本人が注目し訪れる場所、あれは「ドーナツの穴」です。 シアトルは米最北西部ならではの自然風土と歴史の魅力ある「都会」ですが 全米各地のそれぞれ特徴ある都会の一つです。 都会らしさ、つまりオペラとかライブハウスとか、コスモポリタンなレストラン 、ショッピング、複雑な地の利を生かしたビューポイントなどを 現地人(=アメリカ人)も訪れますが、それぞれの目的は明確です。 遠隔地のアメリカ(中西部、東部)からの訪問者とヨーロッパからの 旅行者の多くはシアトルをその周囲のドーナツの実へ出かける最適な 宿泊地として考えています。 実とは具体的にはバリエーションに富んだ自然で三つの国立公園 (ノースカスケード、レニア、オリンピック)セントへレンズ国定公園、 カスケードループ、サンファン諸島、そしてアラスカクルーズなどです。 北西部にしかないこれらうるおいのある自然を堪能し、 シアトルでの滞在は景色のいいレストランで美味しいものを食べ、 ショーやライブや大リーグ観戦を楽しむ。そういう使われ方です。 この街に限ったことでなく日本の旅行社も旅行者も世界中の目的地は 先ず『都市』と見る呪縛があるように思えます。 たとえばこの旅のQ&Aのエリア別けを見ると 北米では「ニューヨーク、ロス、シスコ、ラスベガス、シアトルとあって、 ついでナイアガラ、アラスカ・・・ つまり有名な人気順の観光地があり、 私がこれこそ「アメリカでしか見られないじゃないか」と思う 50以上の国立公園は「グランドキャニオンなど」と一くくりです。 書店のガイドブックも似たような編集方針で、以前あった「アジアを歩く」 的硬派な旅行案内は時代遅れのようです。 「歩き方」にその気骨を求めるのは幻想に過ぎないので諦めていますが、 それでも有名で売れるものしか存在しないようなそこまでの 大衆迎合をしなくたっていいじゃないかなと思います。 ドーナツの実を喰うか穴で我慢するかはひとえに旅行手段が公共か、車かによります。 致しかたない点もありますがそれでも時折、 日本でアメリカというとニューヨーク、ロス、ラスベガスという「都会」 テーマパークなど つまりヒトが作ったものか、 自然というとナイアガラ滝、グランドキャニオンなど有名なことという 一元的な見方でしか捉えられていない話を見聞すると残念な気がします。 前置きが長くなりました ドーナツの実をお勧めします。 8月であれば、私のお勧めはサンファンアイランドの海辺のキャンプかB&Bに宿泊し、 サイクリング、カヤッキング、オルカ、ホエールウォッチなどです。 氷河や高山植物(花)が好きならレニア山、オリンピック国立公園、もあります。 アラスカからの帰り道ということであれば星野道夫のエッセイに因んだ場所がありす。 街が好きで英語がそこそこ判るようならアンダーグラウンドツアー、 ダックツアー、テアトロジンザーニのショー、ライブハウスが面白いです。 車があればボーイング、マイクロソフト、アマゾン、スターバックス、 REIなどの世界企業本社巡りもできます。
Re: 個人的なかこつけですが たまに行くのに有名な場所をはずして変わったところを優先するのは時間の無駄です。 かなり変わり者の私でもまずニューヨーク、ワシントン、グランドキャニオンと上げられた有名な場所へ行きます。 有名な場所へ行き尽くせば考えるかもしれませんが、それ程多くはアメリカも自腹では行けません。