修復か増築か 史料に基づいて建物を再現しているのか、想像に任せて増築しているかによって評価は変わるでしょう。 史料だけで全てを復元するのは難しいです。 また、文化財保存のルールは国によっても異なるので、簡単に良否の判断はできません。 フランスの保存修復の理念「アナシスローシス」では、推測は一切禁じられており、新材の使用は厳しく限定されます。 しかし、日本から見ると違和感のある修復作業もしています。 韓国や中国では、往時の姿を再生する事が多いです。 一般の人に理解させるには有効な方法です。 どこまでが史実で、どこからが想像なのかを明確にしないと誤解が生じます。 大河ドラマの演出のようなものです。 ズサンな修復(増築)をしている国はたくさんありますが。
Re: 修復か増築か KOSさんの言われるように、史料に基づく復元か想像に基づく増築かによって遺跡の評価は全く異なると思います。 アナスティローズ方式では、発掘時の図面と石の分析に基づき再現するらしいですが、その際、現存する部分は一旦解体するらしいですね。そして、コンクリートなどを適宜用いて地面を固めてから、復元すると聞いています。支柱などにはときどきコンクリートを用いるらしいですね。このやり方は美しさは損なわれるが、崩壊を防ぐことができるし、一般人が当時を想像するにはとても有効と思います。 アンコールワットのように9世紀から13世紀頃に築造され、崩壊し、20世紀になって推測で復元を開始した遺跡と、水原華城のように18世紀に築造され、朝鮮動乱で消失し、1970年代以後に復元された遺跡とは、建築時の史料の有無という点では大きく異なると思います。
日本もいい加減 岡山県総社市に朝鮮式山城があります。 1500年位前の城です。 先日、山門が「復元」されました。 考古学者は大喜びです。 しかしながら、判明していたのは柱穴だけで、 上屋がどのような形態であったのか、 文献史料など、あるわけがありません。 山門が創作されたと表現すべきでしょうね。