アメリカ人の知人が先日日本を訪れ、アメリカに帰国したのですが、あまり親しい人ではないのに今日わざわざその旅行の報告をしてくれました。
というのも、彼が搭乗予定だった成田－北米便は、3月11日夕刻出発予定だったからです。早めに成田に到着した彼は、東日本大震災が発生した時搭乗口エリアにいたそうです。地震が殆ど無い地域で生まれ育った彼は、生まれて初めて経験する地震に大変驚いたそうですが、彼がわざわざ私に連絡してきた理由は地震の恐怖ではなく、成田空港の皆さんに地震後の対応で大変良くしてもらったことを伝えたくて、知っている日本人と日本を訪れたことがある知人全員に連絡しまくっているという理由だったからなのでありました。
結局彼が搭乗予定の北米便はキャンセルになってしまったのですが、結局夜は空港で一晩明かしたそうですが、空港のほうから寝袋と分厚い毛布が支給され、公衆電話は無料で開放され、国際電話もタダだったそうです。何か困っていたりすると、必ず誰かが声をかけてきてくれたそうです。
実は彼、9/11の時も旅行中で、米国の某空港にいて足止めを食らっているのですよ。 （彼が旅行すると大変なことばかり起こるから、旅行自粛して欲しいのですけど、それはさすがに失礼なのでお伝えしませんでした。） その時の米国空港での対応を思い比べながら、「成田はなんて寛大な人々が集まる空港なのだろう！」と関心していました。
ただ帰国後に被災者の方々が寒さの中避難所で過ごしている様子を報道で知り、自分は暖かい寝袋の中で過ごして申し訳なかったと言っていました。
成田空港の方々、本当にありがとうございます。未曾有の大災害発生で、「日本はもうこりごり」と思われても仕方ない状況下で、反対に「日本は良いところだ」と強く印象付け、無事に翌日彼をアメリカに送り出してくれました。とっても誇らしかったです。
