「身体障害者を作って、物乞いをする」ことが、イギリス映画で描かれたので。 インドに興味を持つ人の間で、 「インドでは子供をわざと身体障害者にして、物乞いで稼げるようにする」 という話は、常識でした。 しかし、これを書くと、 「それはただの噂にすぎない。事実のように言わないほうがいい」 という反論にあったことがあります。 でも、一応インドを支配したイギリス映画で、 出演者はほとんどがインド人で、 アカデミー賞を取った有名な映画で、 そういうことが事実として描かれた以上、 また、その描き方での、映画への非難がないのですから、 それは事実として受け止めることに、反論はないと思います。 子供たちが連れて行かれた先でも、 足(手)のない子供などが、ちらっと映りましたしね。 みどりのくつした
いくらインドの貧しい者であっても、子の手足を切断するような親はいません。 その「常識」は恐ろしい誤解を産むので、僭越ながら大先生に反論させていただきます。なぜなら、「インドの乞食の親は子の手足を切断して物乞いで金を得やすくする」と誤解されてしまうからです。 インドで「物乞いで金を得やすくするために子の手足を切断する」という話は、「亡き夫の遺体を燃やす炎に飛び込む未亡人」や「持参金目当てに嫁を焼き殺す舅」のように実際にあった話です。それについては反論しません。 しかしながら、「物乞いで金を得やすくするために子の手足を切断する」のはその子を誘拐したり騙して連れて来たり買ったりした物乞い集団のボスなどです。決して親ではありません。もちろん、大先生のおっしゃりたいこともそのことだとは思いますが、一般の人は「インドの乞食は親が子の手足を切断する!」と早合点する人が多いので、表現には気をつけていただきたいと思います。 尚、インドの街中で観光客が見るほとんどの手足の不自由な物乞いは病気に起因します。特にポリオ、糖尿病、象皮病などです。にもかかわらず「物乞いで金を得やすくするために親に手足を切断」されたのだと思い込む人が少なからずいるのですから嘆かわしいことです。 蛇足ですが、「亡き夫の遺体を燃やす炎に飛び込む未亡人」は財産目当ての親族などが薬を飲ませて朦朧としたところを火の中へ放り込ものだそうです。サティを成し遂げた家は宗教的に崇められるところさえあるそうな。 事実は映画より奇なり。