続き 3 どうやらサニーが一番上の兄の次に偉いらしく、片言の日本語と英語を交えながら話しはじめる。 私達は4月13日に東京に行く、そして今一番上の兄は、私達の為に日本へのビザの手配をしてくれている。 私達がビジネスで日本に行った場合、一年で80000$までしか持ち込めない。制限がある。 勿論これは1人80000$ということではなく、グループでだ。 そしてネパールからは、5000$相当の宝石を日本に持って行きたいが、日本に持ち込むためには10000$も関税が掛かってしまう。 しかし、君が日本へこの品物を君の家の近くの郵便局へ送って、君が受け取って、その後私達に渡してもらえれば、この場合君は旅行者だから関税がかからない。 つまり関税の10000$が払わなくて済むというわけだ。 私達はビジネスで持ち込むためのお金を少しでも多く持ち込みたい。 そのためには関税の10000$をセーブしたい。 もし、君が日本で私達に、宝石を渡してくれれば本来ならば掛かるはずの10000$の半分の5000$を報酬として払おう。 あなたは何も買わないし、1ルピーも失わない。 コレが取り引き内容の全て。とりあえず怪し過ぎるこの話に最初は乗らなかった。まあこんなウマい話は無いと思った。しかし、好奇心から色々と質問をしてみたくなった。 まず、ナゼ自分のような、会ったばかりの外国人をあなたは信用できるのか? おたくの会社は日本や他の国でビジネスをする際いつもこんな事やっているのか? 日本にも、会社のスタッフ(日本人)がいると言っていたが、それなら何故その日本人を使わないのか? それから、とりあえず日本人スタッフと国際電話で話しをさせてくれと。 そしてサニーが答える。いつもこんな事をしてるわけではなく、これをやってくれる人がいる場合だけだ。 それに、あなたはウソをついたり、私達の宝石を盗むようには見えない。それに大抵の日本人は、良い人だ。 私達の会社で働く日本人スタッフは、今の時間忙しくこの話は知らないから説明出来ない。 その日本人スタッフの誰かを使うより、今あなたに頼んだほうが、事が簡単なんだ。 とりあえずコレがサニーの言い分。