毎年冬場はスイス板の書き込みが少なくなりますね。
ちょっとしたエピソードを・・・長くなりますがご容赦の程。
今年の9月、モンブランへの乗換駅であるマルティニでの出来事です。
9時51分着、10時01分発のVallorcine行きに乗る予定でしたが、10時01分発は夏ダイヤで乗車3日前で終了。
「あらら・・・1時間待ちか・・」
家内の手前、鉄オヤジの面目丸つぶれですが、こういうこともママあります。
折り返す訳ではないのですが、10時前にVallorcineからの電車がマルティニに到着。意外に多くの人が降りてきました。
その時、突然日本語で「こんにちわ。どうしました?」と声を掛けてくれた(一見)白人のご老人。
かくかくしかじかで、1時間電車を待つ事に・・・から話が弾み始めたのです。
その人はイラン人で政治問題でイランを離れ、スイスに長らく暮らしているとの事でした。
学者さんの様で、どこかの(スイスの)州の議員に政治を教えていたとか、日本人に知り合いは多い、日本語は独学、演歌はすばらしい、イラン人の心情も日本人と同じ、などと持ち上げてくれるので最初は「ちょっと怪しいなあ」と思いつつ、話を聞いていると引き込まれます。
そのうち、スイスの問題点を指摘し始めたのです。曰く、
・スイス人は基本的に非常に保守的であるため、日本人には退屈。
スイス人と結婚したが(退屈さに)離婚した日本人女性は何人もいる。
・スイス人でもスイスの問題点を指摘し反感を買うとスイスに住めなくなる。
そういう小説を書いてアメリカに亡命した作家がいる。
・スイス人は憂鬱・・・等など・・・(全部日本語でした)
何もかもすばらしく見えるスイスですが、そういう見方もあるのか・・・ふと、ぼうふらおじいさんの書き込みを思い出したのです。
「滞在が1週間過ぎると宿の人がだんだん不機嫌になる」(ぼうふらおじいさん、間違えていましたらお許しください)・・・この感覚の延長なのかもしれません。
1時間があっという間に過ぎ電車が来たのでお別れしましたが、その際「最初の二駅までは右側の席、その後は左側に座りなさい」・・・鉄オヤジには嬉しい的確なアドバイスも頂きました。
さらに後日談・・・私のシャモニー滞在はわずか1泊2日でした。
翌日の昼前にシャモニーから戻りマルティニで下車、モントルー行きを待っていると、同じご老人に遭遇。
乗り換えの方向も途中まで一緒なので、20数分色々と話が聞けました。
さて・・・私は帰国後、件の小説家をWebで調べたのですが未だ判っていません。
取り留めの無い話で失礼しました。