今夏、職場の同僚と2人で大連を訪れた。今回は大連だけではなく旅順と瀋陽にも行った。ここでは旅順行きについて記したい。
旅順には「外国人が入れない場所がある」と聞いていたので、「地球の歩き方」やネットを利用して色々と調べたが、どこが入れて、どこが入れないのか、結論は「よく分からない」だった。ただ、二〇三高地と水師営には問題なく行けるようだ。東鶏冠山は微妙で、旅順監獄や旅順博物館は難しい。更に旧関東軍関係の施設は絶対に行けない、と理解できた。
色々とアプローチした中で「専用車+ガイド」にもかかわらず、一番、費用が安く(950元=約15000円、二人だったので半分ずつ)、しかも私が訪れたいマニアックな場所を、一番「行けます」と回答してくれた「J●Nトラベル」を選んだ。しかし、この会社には問題点があったので、ここに報告したい。
1つ目の問題。私は、車とガイドの手配を依頼した後、事前に日本円で費用を支払った。しかし、これは単純なミスだろうが、当日、観光が終わって大連まで戻った後、ガイドは「車代は、客から現地でもらい、直に運転手に渡すように」と現地支店から指示があったということで、車代を要求してきた。ガイドは、その書類を見せてくれたので嘘は言っていない。
日本で既に費用を支払っている以上、更に400元(約6000円)を出す気はなかったが、この運転手も直ちに旅順まで帰るわけだし、待たせるのも可愛そうなので、この私が400元を支払った(どう考えても、会社のミスであることは明白だったので、帰国後、返金してもらえると確信していたから)。
この時は土曜日の夕方で、日本の本社にも中国の支店にも連絡がつかなかった。丸1日、旅順まで観光し、くたくただったが、少しガイドと言い争ってしまい、本当に気分が悪かった。帰国後、400元分の返金を要求し、会社はこれに応じてくれた。しかし、初歩的なミスは勘弁してほしかった。
2つ目の問題。旅順に行った翌日、列車で瀋陽を往復した。切符は大連に着いてから自分で買おうと思っていたが、心配なので、このJ●Nトラベルに購入を依頼した。このチケット代も事前に日本円で払った。しかし、事情があったらしく、希望のランクの席がとれなかった。
これは仕方がないとして、何故、J●Nトラベルは事前に私にそのことを伝えなかったのか。そして、高い料金を払ったのに、安いチケットをとったのだから、当然、その差額を返金すべきだと思った。この件もクレームをつけ、この差額分の返金も要求し、会社はこれにも応じてくれた。ただ、ミスが多い会社だと思った。
3つ目の問題。旅順にて、私たちは事前に「行ける」と言われた場所に、運転手から「行けない」と言われ、そこに行くために余計に300元を払った。しかも、そのうちの何ヶ所かは、J●Nトラベルに問い合わせた結果、「行ける」と回答があった。しかし、迎えに来たガイドはビーチサンダルを履いた学生アルバイトだったし、運転手は、外国人は「東鶏冠山には行けない」「旅順監獄にも行けない」の一点張りで、私たちは、かなりのショックを受けた。
仕方ないので、行くことが可能な二〇三高地に先ず行くと、その観光案内所のような場所で、或るガイド(プロ)から1人150元で「東鶏冠山も行ける」「旅順監獄も行ける」と言われ、お願いした。もともと個人でも二〇三高地と水師営は行けるらしいが、それ以外は現地のタクシー運転手が「行けない」という以上、仕方ないので2人で300元を払ったのだ。
この旅順での昼食も、確かに良いものを食べたが、大連の街中で火鍋をお腹いっぱい食べても2人で71元(1000円ちょっと)だったこと、もっと庶民的な店で、水餃子と小龍包を食べきれないくらい食べて、ビール1本を飲んでも2人で20元だったことを考えると、運転手とガイドにご馳走した昼食は4人で4000円もしてた。この旅順観光は、食事やガイドの入場料も含めて高くついてしまった。ちなみに、追加で払った300元も、この会社は返金してくれた。
以上。この会社は、その後の対応は紳士的かつ真摯的であったが、仕事そのものが雑であるように思えた。また、この会社に限らず、考慮すべき点は、ガイドの身分のこと、入場料や昼食代は含まれれるか否か、ということ。
もし、次、二人で行くとしたら、少しは中国語が出来るので、大連でタクシーを借りきり(400元?)、自分たちだけで二〇三高地と水師営(ここで昼食)に行く。二〇三高地で、現地ガイドを1人150で雇い、東鶏冠山や監獄、そして関東軍関係の施設は車窓見学をする。ガイドの入場料も不要で、かなり安い。