サン・ピエトロが立つかぎり ちょっと古い本なので手に入りづらいかもしれませんが 石鍋真澄『サン・ピエトロが立つかぎり』というのを 数年前にローマに行く直前に求めました。 発行元は吉川弘文館。 題名からはキリスト教ローマについての本だと思われるかもしれませんが 必ずしもそればかりではなく、古代ローマについても かなりの記述が割かれています。 面白いと思ったのは、建築的というか、 構造的、美術的観点から見ていることです。 著者が美術史家だからかもしれません。 須賀敦子の著作もイタリアを舞台にしていることが多いのですが 小説ともエッセイともつかない、独特の作品ですね。 実際には小説なのだろうと思いますが。 あとチェーザレ・マルキの『大いなる罪人、大いなる聖堂』というのが イタリアだけでなく、ヨーロッパの15の大聖堂とそれにまつわる逸話で かなり面白いと思うんですが、残念ながら日本語訳がないみたいです。 誰か訳さないかな。