デジタル一眼レフも今や普及品です

本体だけ、なかにはレンズを入れても一体型よりも安いものが
豊富に出回っています。今売れているのは決して高級品ではないと
思います。だたし、これは日本だけの現象でしょうが。

一眼レフ型デジタルカメラが売れるのは、本体価格が下がったから
だけではなく、コンパクトタイプは、価格競争とあまりに頻繁な
新製品開発のために利益を生んでいないことも関係しています。
一眼レフのほうは、本体を無理して下げても、交換レンズである程度の
収益が見込めるために、カメラメーカーの力点がこちらにシフトしている
ことも影響しているのでしょう。とは言え、やはり死にものぐるいの
価格競争で、今の状況を手放しでは喜べないのですが。事実、老舗が
撤退してしまいました。また、電子機器を得意としないメーカーも
他業種や海外の電子機器メーカーの傘下に入ったり、技術参入を受けたり
で苦労しています。

世界で一番軽いのはオリンパスのE-400シリーズで、これにバッテリー
と25mmのパンケーキを付けても500gを越えます。それでも他機種の
本体のみより軽く、他の機種の入門者用が500g前後で、中級になる
と6-700gし、これにバッテリーとレンズ一個で一キロ、さらにレンズ
が二本加われば、1.5-2キロはします。これらをきちんと衝撃から守る
には、鞄も一キロはするので、合計3キロの重りを背負って歩くこと
を考えてください。場合によっては三脚とストロボ、さらにストレージ
や確認用のPCなどを加えると気が遠くなります。そこまで拘る人は、
重さなんか気にしていられないでしょうが、経験すればわかるはずです
が、2キロ程度でもはじめは軽快ですが、徐々にそれが応えてきます。
レンズをどのようのものにするかは、何を撮るかによって変わってきます。
アフリカで動く動物を撮るのならば、それだけに特化した荷物が必要で
しょうし、レンズも半端な値段ではない。

どの程度の機種をお持ちかによって、装備も変わってきます。コンパクト
タイプは”成熟”(極小CCDなどは退化と見る人もいますが)していて、
それほどの進化は当面ないでしょうが、一眼レフのほうはまだ発展段階
で、後発ほど性能は良くなっています。ですから、人によっては寿命は
短いのです。ということはあまり気にしないで使い、壊れる前に製品が
陳腐化し(あくまでその人にとって)、買い換えとなる。このような
場合には、ほとんど気にすることもありません。ただし、本体よりも
レンズのほうが高い場合も多々あるために、レンズだけを守る(実は
海外ではそうしている)必要はあるかも知れません。ですから、レンズを
含め、カメラにどれだけの価値があるかによって変わってくるでしょう。
ただし、日本以外、いや日本でも、デジタル一眼レフは高級と思われて
いるので、例え売りさばいても二束三文(日本では一年前製品なら一万
円を切る機種はざら)にしかならないものでも、価値ありと判断される
可能性は高いので、やはり盗まれないように保管すべきです。貴重品
や多額の現金を持っての安宿はどうしても無理があるのも事実です。
肌身離さず持っていれば、却って高級品と思われるし。ホテルのセーフ
ティーボックスにでも放り込んで置く程度が一番良いので、これがないと
きつい。

でも、本当にデジタル一眼レフでなくてはだめですか?

暗い条件の写真が多い、超広角が欲しい、人物の背景がぼけないと
価値がない、速く動くものを連射で捉えたい、まずないでしょうが、シャッ
ター音がないと撮った気になれないなど。そうでなければ、コンパクトで
も大抵は間に合います。写真撮影が海外旅行の主目的でないと、一部の
小型軽量機以外では、つらいものがあると思います。私は、ファインダー
が使えないカメラは嫌だし、お任せ撮影が嫌いなので一眼レフを持って
出ることが多いのですが、これにPCが入るので、それだけでも重くなり
ます。全て、機内持ち込みなのでそれは大変(カメラは機内持ち込みが
原則)。写真はどうでも良いというときはリコーのGXを持って行きます。
他の荷物が比較的少ない、帰りに食材などを調達する可能性が低いとき
には中級機を持ちます。これはレンズ数本で二キロ近く、そうでないと
きは軽量機でレンズも二本程度。なんとか一キロ以内に。

ホテルは必ず室内にセーフティーボックスのある所です。ですから、保管
には心配がない。何に入れて行くかは、行く場所によりけり。明らかに
カメラが入っていると言う出で立ちでも全く問題ない場所もあれば、地元
民が買い物袋を下げているほうが溶け込むような場所もあります。

ポケットに忍ばせておけば良いというコンパクトタイプと一眼レフタイプ
とでは、装備からして全然違います。その覚悟はあるのですよね。