08/06/16 17:09

Re: ヨーロピアンイーストパス

 料金面だけで言えば、判断の分かれるところだと思います。
 直感的にはそのルートを1等ノーマルチケットで移動ごとにバラバラに買えば、優に3万円を超える(=パスの元が取れる)ような気がします。例えば、Wien-Salzburgの1等が€73.40です。
 但し、乗り方やチケットの買い方(途中下車するなど)によっては、もっと安くなる可能性があるので、ご自身のスケジュールやルートに即して鉄道会社ウェブページ等で料金をお調べになって、比較検討されてはいかがでしょうか。

 座席指定が必要かどうかは移動日と列車に大きく左右されるので、何とも申し上げられませんが、休暇シーズンのピーク等の特別な日を除き、昼間の1等車の座席なら通常は指定なしで大丈夫だと思います。この場合、座席指定がcompulsoryとなっている列車以外は、パスさえお手許にあれば、駅で指定券を買う手間については考慮しなくても良いと思います。

 また、仮に何らかの理由で窓口で切符購入や座席指定をされることになったとしても、どのみち不慣れな土地では時間に余裕を持って駅に向かわれるのでしょうから、窓口で並ぶ時間はさほど大きな追加負担にはならないと思います。日常この4ヶ国の主要駅を利用していて、未だ(かつてのスペインやイタリアの夏のような)絶望的に長い行列に遭遇したことはありません。係員の対応がスローで苛苛させられることはありますが...
 より確実性を期待される場合、どこか1ヶ所で予め纏めて(或いは各都市到着時にその都市からの出発便を)購入・指定しておけば、憂いなく旅することができると思います。また、万一各都市の最大ターミナル駅が混んでいる場合、近くの相対的に小規模な駅(ブダペストなら東駅よりは南・西駅、ウィーンなら西・南駅よりMitte駅など)を使うという手もあります。

 ドナウの船旅も、平原、森、湿地帯、城(ブラチスラヴァ郊外のジェヴィン城廃墟、ブルク城、中世河港都市ハインブルクの城壁・旧市街)と、流域の風景に変化があって面白いのではないでしょうか。ハンガリー民主化のひとつの契機となったハンガリー・スロヴァキア共同建設のダム計画(ハンガリー側は反対運動により中止)による環境破壊の跡や、ブラチスラヴァの巨大な石油化学コンビナートの古色蒼然たる姿も見られて、通常の観光ルートではなかなか見られない現地の事情が垣間見れることと思います。

 快適なご旅行になりますよう。

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1件のコメント

  • Re^2: ヨーロピアンイーストパス

    丁寧な説明、有難うございます。

    ハンガリー国鉄のページへ行って見ましたが、英語のページがなくて手も足も出ませんでした。

    ウィーン滞在中にブラチスラヴァ日帰りもと考えているので、パスを購入する方に傾いています。

    有難うございました。

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    08/06/17 00:31

    ブラチスラヴァ

     ブラチスラヴァにはいくつか駅がありますが、Wien Südbahnhof(ウィーン南駅)からの列車が発着するのは中央駅(Hlavná stanica→hl.stと略記されます)と、国境駅Bratislava-Petržalka(ブラチスラヴァ・ペトルジャルカ駅)です。どちらも、ウィーンとの間にREXやERという準急・各駅がほぼ1時間毎にシャトル運転しています。
     ただ、シャトル運転している列車は2等車のみで、ウィーンからの2等運賃は日本円にして2千円強です(ブラチスラヴァからの帰りの方が安く、約1300円)ので、1等パスをわざわざ1日分使うほどでもないかと思います(パスが余っていれば話は別です)。

     ハンガリー国鉄(MAV)の時刻・料金検索の方法は、確かこの掲示板の過去ログに日本語で解説しておられた方のコメントがあったので、宜しければ過去ログ検索されてみて下さい。