08/05/09 16:07

ビルマ

 ビルマでは国営テレビのニュースで、新憲法制定の「投票」を呼びかけるのではなく「賛成票を入れましょう」というメッセージを流しているとか。日本のテレビでその画像が流れました。いろいろ考えさせられることの多い国です。ただ、中国が支援している限り、軍事政権の崩壊は恐らく現実化のではないかという気がします。

 ところで、皆様のコメントの中で、いくつか感銘を受けることがあったので、あまり政治的な議論をする場ではないと思いつつ、レスをつけます。

 ビルマorミャンマーという呼称の問題については、BBC(一応、番組内容に英国政府は干渉できないことちされています)や英国の他のメディアのみならず、英国政府も確か未だにビルマという名称を使用しているはずです。

 日本の援助の話も出ていましたが、これは時系列を正確に把握しないと、事態を見誤ってしまう虞があります。
 ご存知の通り、日本の対ビルマODAは、当初から戦後賠償としての意義が非常に強く、基礎インフラ整備等に重点を置いていました。過去ビルマにとって日本が大口ドナーだったことは確かですが、軍事政権になった後、1987年からはメインの有償支援(円借款)の新規供与は停止しています(新規供与停止という措置は、政府間では実質的にかなり強い抗議の表現です)。現在は人道支援的な無償支援・技術供与を細々と行っているだけです。それを前提にして考えると、日本の援助がビルマ軍事政権を育てたという理解のしかたは、あまり正確ではありません。
 
 まあ、英国等に比べたら、確かに日本の対処はかなりソフトだと思いますが...

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