以前から言っておりますように 若者の海外旅行離れの「お金がないから」、「休みが取れない」という理由は 強いて問われればの答えであって、主たる理由は他にあります。 以前から言っているように とりわけ若者にとっては、各自に多種多様な楽しみのスタイルができていて 好み = 娯楽のありようが細分化されているのを見逃すことが出来ません。 換言すると、海外旅行に価値観を以前より持たなくなった層が広がっているということです。 30年前の時代には、みんなが憧れるものの筆頭として海外旅行が君臨していました。 20年前のバブル期においても、そうした思考の延長でした。 しかし、現代は違います。 いささか手垢のついた言葉ですが、価値観の多様化です。 欧米並みの長期の休暇が取れないのは、企業なりで働く日本人の、いわば宿命みたいなものです。 ならば、その短い休暇をどうやって楽しむか。 連続した時間を要せずにすむ娯楽に向かってゆくのは理の必然ですね。 それから見落としてはならないのは 心理面において、外へ向けての関心よりも、内へ向けての関心にベクトルが変化したということ。 つまり実際の体験、実体験にて海外旅行に向かうよりも 自己の内面世界での充足感を満たす娯楽への変化ですね。 その象徴的な娯楽が、ゲームに代表されるバーチャル世界での楽しみ。 これは若者のみならず、中高年にまで広がりをみせています。 ゆえに、日本人全体の娯楽のありようが、過去の時代のそれとは明らかに変化したということです。 この掲示板は相変わらず海外旅行マニア、それも年齢層からして高齢者に入る世代が中心になっています。 しかし この世にあまたある娯楽の一つにのめりこんでいるに過ぎない。 そのことに気づいていないで、お山の大将でおられるお方の多いことか。 若者の安定志向とかは、あくまで副次的なものです。 要するに、現代の娯楽、楽しみ方は各自銘々の世界に拡散してしまって 過去の時代に君臨した娯楽の位置が、相対的に落ちてしまったというのが結論です。
日本人はとにかく変化がキライですからねー。 >>要するに、現代の娯楽、楽しみ方は各自銘々の世界に拡散してしまって >>過去の時代に君臨した娯楽の位置が、相対的に落ちてしまったというのが結論です。 「日本人にとっての海外旅行の位置づけが低い」ってことでしょうね。 でも僕は、ロンドンやニューヨーク、ロサンジェルスにいたとき、 日曜版の新聞の「トラベル」のページを見て、 「海外旅行は人の生き方の重要な一部分だ」と思ったんですけどねー。 日本人は基本的に、 新しいもの、珍しいものに対する拒否感があるんでしょうね。 変化に対しては拒否する。 だから、自民党はあいかわらず政権党なんですよ(涙)。 日本人は、投票によって、政治も変えられないのですから、 新しい国に行って変わった経験をしたいという 気持ちはもともとないんでしょうね。 みどりのくつした