アユタヤ 36 勘違いと故郷の味 パックブーン(空芯菜というそうです)や日本では缶詰にして売られている小さいとうもろこし(Aさんは『ナンバ』って言ってました。とうもろこしのことを『ナンバ』って言うそうです!みんなも初めて聞いたって言ってました)、ふくろ茸(これも初めて!)、きくらげ(何できくらげって言うの?)、とうふ(タイでもとうふって売ってるんですね~)....いろんな野菜と豚肉と手羽先と、鯛の切り身と..... こんなの美味しいに決まってるじゃないですかぁ~っ!!w。 タレはご夫婦の特製だそうです。 そのお味は...... 「ああ~んっ!! おいしいーっ!! 私、パクチーの味ってクセになりそうです♪」 タレの中にはきざんだパクチーが入っていて、ピリ辛の風味をグンと引き立てています。 「そか、そりゃ良かった。 パクチーが好きになったら東南アジアのどこに行っても大丈夫やなw、セロリが嫌いなヤツはまずアカンけどな」 私、セロリ大好きなんですw。 「特に、この鯛のしゃぶしゃぶ美味しいですね~、コリコリして」 「おう!そう言ってくれたら作りがいのあるゆうもんやなw。ナンボでもおかわりしいや」 外人さんたちも口に合うようです。 こういうのを地球家族って表現したらいいのかなぁ、外人さんと一緒にごはんを食べるのも初めてだし、今日はすごい一日になっちゃった! 「のんちゃん、どうしたの?」 Kさんが、外人さんをじっと見てる私を見て不思議そうな顔をしました。 「あ、いや......外人さんって、箸を使うの上手だなぁって思ってw」 「あ、そっかw。 でも、今時どこの国でも日本料理のレストランとかあるからね~。 それより中華料理の影響で箸を使うのって割とポピュラーになってるから、そんなに不思議な事じゃないよw」 あ、そっか! 箸を使うのって、日本だけじゃないもんなぁ~....
アユタヤ 37 常夏バレンタイン ナイトマーケットで買った焼き鳥は食べられそうにないので、がめ煮のお礼としてAさんにプレゼントしました。 「そんな気ぃ使わんでもエエのに~、夜中にでもお腹空いた時食べたらええやん」 「夜9時以降は食べないことにしてるんですw。さっき、『自分の味は飽きてる』って言ってたじゃないですかぁ、だから貰ってください!」 「いいなぁ!Aさん、バレンタインのプレゼントじゃないっすか~w」 Kさんの言うことにハッとしました。そっかぁ、もうバレンタインなんだ! 今年もチョコ渡す人いなかったなぁ~泣 「そっか、バレンタインなら有難く頂いとくわw」 となりにいる外人さんに、アメリカでのバレンタインデーについて質問すると、アメリカでもプレゼントを贈る習慣はあるそうです。 ただ、日本みたいに女の子が愛を告白するだけじゃなくて、お互いに、『いつもありがとう、好きだよ~』くらいの、日本より少しカジュアルな感じみたいです。 チョコレートを送るのは日本だけの習慣だったんですね~...知らなかった。 アメリカでは花束が一番多くて、年齢によって違うけど、このカップルの彼女は手料理を、彼は下着をプレゼントしたそうですw。 海外で過ごすバレンタインかぁ...暑いから気がつかなかったなぁw。 日本にいたら、義理チョコ代だけで毎年悩まなくちゃいけないのに、ちょっと得しちゃったなぁ、暑い国のクリスマスなんかどうなのかな~?今度はクリスマスをタイで過ごしてみたいなぁ!
グリーンクリスマス クリスマスを海外で過ごしたことは何回かありますが、 一番の想い出は30年ほど前のマレーシア・ボルネオ島でのクリスマス。 大阪のNGOからのワークキャンプの引率で、7人の若者達とともに サラワク州シブの町に滞在しました。 市内のいくつかの教派の教会が合同で、 クリスマスフェローシップを持ったのですが、 言語も含めてエキュメニカルで、たとえば聖書朗読や讃美歌斉唱も、 英語・中国語・マレー語・イバン(現地の少数民族)語が交互に使われました。 その後、街の中を数百人の参加者全員でキャロリング (讃美歌を唄いながら歩くこと)して回りました。 翌日、飛行機でビンツルへ行き、現地の青年達と合流して さらに急行乗合ボートで奥地へ向かい、いくつかの教会のないイバン族の集落 (ロングハウス)で泊まりながら、巡回クリスマス礼拝をして回りました。 タイでは、別のNGOのメンバーとして、20年ほど前、 初めて北部ナーン県でのワークキャンプに参加したとき、 バンコクでクリスマスイブの讃美礼拝に出席しました。 夜行のバスでナーンヘ向かったので、途中で退席しましたが、 1年ほど前、たまたまバンコク滞在中に日曜日に当たったので、 地図で見つけた教会に出席すると、なんとその教会でした。 それ以来、バンコクで日曜日になるとそこへ行くことにしています。 暑い国でのグリーンクリスマスもいいですが、 やっぱりクリスマスは寒くなくっちゃ~ね。 日本にいるときは、イブ礼拝ののち、讃美歌を唄いながら 街をキャロリングして歩きます。白い息を吐きながら寒いけど、 やはりクリスマスの雰囲気に浸ることができます。 最近はキャロリングの巡回希望家庭が減り、早く終わるようになったので、 ここ2年ほどは、近隣の2~3つほどの他の教会の礼拝を 時間差でハシゴして回っています。
アユタヤ 38 詐欺の定番 「ぁ、チ~ス...どうも~」 夕食を食べ終わってみんなとのんびりお話しているところに、渡し舟で会ったあの2人が帰ってきました。 チェックアウトしてなかったんだ....。 「おぅ、今日は早かったなw」 Aさんはビールが入ってご機嫌です。 てゆうか、雰囲気を壊さないようにも見えます。 私はやっぱりこの2人が苦手で目をそらしていました。 「いやぁ、昨日はホントにスイマセンでした。 二日酔いきつかったんで、外に出て汗かいて丁度良かったっスよ~、昼まで寝ててチェックアウト過ぎちゃったし、もう1泊しようかと思って。 アユタヤってけっこう広いっスね、どっちみち連泊して良かったっスよ」 「うん、そやな。飯は食った?」 「はい、屋台で食ってきたんですけど....ココで食った方が割安なんスね、注文の仕方もイマイチ伝わってなくて」 「ハハ、まぁエエやんか、とりあえずシャワー浴びておいで」 2人はAさんにうながされて部屋に戻りました。 大人だなぁ....私はいまだに声もかけられなくて.....。 2人がシャワーを浴びて下りてきました。 「すいません、ビールってココの人に注文したらいいんですか?」 「いや、ココには置いてへんねん。みんな外で買ってきてココの冷蔵庫使わせてもらってんのやw。 ナンや、屋台でのまへんかったんか?」 「はい、けっこう高かったしさっきまで飲む気分じゃなかったんスよw、二日酔いだったんで」 「そうか、じゃあ俺のビール買うたらええわ。心配せんでもコンビニと同じ値段やからw」 ホントに大人だなぁ.... 「マジっスか? すいませ~ん、ありがとうございま~す」 もう.....Aさんそこまでしてあげなくてもいいのに、ホントにお人よしなんだから...2人とも少しは遠慮してよーっ! 「2人とも、明日はどうすんの?」 「あ、はい、明日はバンコクに戻ろうと思うんですけど」 「そか。あと3日くらいあるんやろ? バンコクで何すんの?」 「まぁ観光とか、あと、観光っスねぇ。 お土産とかも見ておきたいし」 「うん、タイっぽいお土産買うならやっぱバンコクかもなw」 「あ、やっぱそうっスか? どこに行ったらいいスかねぇ...」 そこまでは何事も無く過ぎていきました。