同感です 先日のマラソンでも話題になった高地トレーニング。かつてはこれで 一世を風靡したのですが、今回彼女は失敗したみたいです。 身体をこわしてまで高地に拘るのは病的で、指導が悪いのではないか と思います。 これは低酸素に順応させることで、主に酸素結合能(酸素有効率)を 上げるのが目的です。乳酸を発生させないとか言う説は、インチキ だと思います。以前は乳酸が疲労の原因と言われていたのですが、 これは実験法が杜撰だっただけで、今は否定されているようです。 高地トレーニング効果には個人差があり、有効な選手とそうでない 選手とが居るようです。これが一種のドーピングという主張は以前から もありますが、少なくとも擬似高地トレーニングシステムなどは薬を 使わないドーピングに近いのではないかと思っています。 少し前にもダイアモックスを海外で調達しようとしているかたが居て、 私を含め多くの反対に遭い断念したようです。その時に書いたのですが、 「餃子にあれだけ過剰に反応するくせに、薬(=毒物)には無頓着なのは 何故だろうと。 あの時は、炭酸脱水素酵素の阻害、利尿作用と低酸素症との関係が良く わからなかったのですが。 何処かに利尿作用によって血圧を下げるので低酸素に効くと書いてありま したが、どう考えてもおかしい。血圧を下げるのならば、有効な降圧剤が あります。これも医師の処方なしには大変危険な薬。どうも利尿作用が高 山病に効くというのは誤解もしくは間違い。この薬には確かに利尿作用が あるが、多分、炭酸(ナトリウムも重要)とともに水が引き込まれるが、 炭酸イオンを二酸化炭素にするために、水も入らないのではないかと思い ます。確かに尿細管での水の再吸収を抑えるので、結果的に血圧が低下す る。それとも直接取り込みに効いているのだろうか? 血液の酸素結合能は二酸化炭素濃度が高くなると低下します。要するに酸素 は放す。義務教育課程でも教えているはず(ゆとり教育で弾かれたか?)。 そこで、血中の二酸化炭素濃度が高くなると呼吸を上げてより多くの酸素 を取り込もうとする。ダイアモックスは二酸化炭素の炭酸への変換を抑え るために、脳が高濃度二酸化炭素と錯覚し、より酸素を取り込もうとする。 脳への効果はプロトン濃度で効いているという説もありますが。 ということで、飲めば安心というフランセボ(偽薬)程度に考えていれば 良いのでしょうが、特効薬としてしかも医師の処方なしに飲むのは止めま しょう。 この点で、コカ茶も、高山病に効くのではなく、一種の麻酔作用で緩和して いるだけだと思います。少なくとも飲んで精神的な不安から解放されれば 効果はあります。 一番良いのは順応です。多分本当の話だと思います。昔、ボリビアのラパス に着任した大使が、空港でひったくりにあった。それを追いかけた途端に倒 れ帰らぬ人に。