08/03/01 12:53

わかりません

良い例が米国での規制緩和。
雨後の竹の子のように航空会社が出て価格競争の結果、次々と破綻し、
結局寡占。そこにLCCが参入しているが、必ずしも順風満帆とは行って
いない。豪州の例が最近出ていました。人気の観光地に就航する飛行機
が大手からその子会社のLCCに変わった。しかし、採算第一なので、
便数が減らされ、しかも時間も悪くなり、観光客が激減。

日本でもLCCが参入すれば地方は真っ先に切り捨てられ、札幌、東京、
名古屋、大阪、福岡だけになるでしょう。

さらに、価格競争の結果、割引運賃は下がる一方ですが、普通運賃は
上がる一方。海外でも同じで、今や海外発券のメリットはほとんどない
のが現実。自由気ままに旅に出られる人は安さを享受できるのですが、
時間に余裕や仕事の制約の多い人は、出費が多い。そのような人が
安さを支えているとしたら、ある意味不公平。

恐らく、世代的にはバブルの頃をご存じでしょう。
「ビジネスから売り切れる」のが航空券の世界でした。
IT長者はしばらく前に叩かれたので、あまり派手なことをしないの
ですが(我々が知らないだけですが)、日本では企業がコスト削減に
走っているので、ビジネスクラスから埋まる状況にはなっていない
ようです(それでも随分変わってきたようです)。かつての日本の状況が
今のアジアです。本当にビジネスクラスが埋まっている。それも日本人
以外で。予約は取れない。アジアを拠点とするエアラインは空前の
収益です。ですから下げる要因がない。日本路線やレジャー路線と
ビジネス路線とが別の動きをしているのではないでしょうか?

道路特定財源の変な議論ではないですが、限られた資源ですので、
無闇に安くするのもどうかと思います。私は、公共性という観点から
も無闇な規制緩和や、「民間できることは民間で」というのはロシア
で顕著な、公の私物化が裏に潜んでいると思っています。

確かに安いのは良いし、今の普通運賃は高すぎるので、普通運賃を下げ、
利益のでないような運賃を上げて、公平負担のほうが健全だと思います。
社会でもそうではないでしょうか?少しでも税金を払い、社会の義務を
果たす。激安を成り立たせるのが、高い運賃を払っている人の存在だと
か、PCソフトの違法コピーができるのは、真面目にお金を払っている
層の存在(あくまで例なので絡まないで下さいね)とかは、やはりお
かしい。こう考えると、料金差の少ないLCCのほうが健全ということに
なりますね。

  • いいね! 0
  • コメント 1件

1件のコメント

  • 確かに仰る通りです。

    乗れる人だけが乗れば良いとか、負担が公平でないのは良くないですね。

    LCCも運賃が一定でなく、直前になると思っても見ない高額の運賃になります。(普通運賃がこのために設定されているのでしょうか?)

    昔の良い時代の旅行を知っている人にとって旅行がし難くなったように思いますが如何でしょうか?
    (誰もが、旅行に出て楽しい思い出を作ることが出来ましたが、最近の旅行は乗物がネックになって楽しいと言う実感が得られなくなったように思います。)

    • いいね! 0
    • コメント 1件
    08/03/01 18:14

    でも昔はSUですら高かった

    欧州に20万円を超える金額でSUで欧州に行ったことを考えると、
    天国と地獄という気もします。昔が良かったかと言うと、昭和
    と同じで、昭和が良かったと言うのは、あの時代の苦しさを知らない
    世代のことで、知っている人達は、二度と戻りたくないと言って
    います。

    人間も実は自転車みたいなもので、発展しようとすることを止めたら、
    ダメになるのかも知れません。

    むしろ、FFPによって乗るエアラインが限定されてしまうのが問題。
    その時々に都合の良いフライトや価格を選んで乗れば良いものを、
    見事に囲い込まれ、虜になっている人が多いのでは。人間と同じで
    付き合ってみれば、意外な側面、特に良いところも見えてくるので
    しょうが。

    エアーアジアのコンセプトが、「これまで飛行機に乗れなった人も
    乗れるようになる」というのも、その意味では良いことでは。
    また、一生に一度、しかもJALパックなどは夢のまた夢の時代から
    比べれば、誰もが行けるもの良いことでしょう。特に若い世代には
    積極的に世界を見て貰いたいのですが、10代20代の海外旅行への
    関心が薄れ、日々の生活に追われているのは、上の世代の責任が
    大きいので、なんとかせねばならないでしょう。