ガイドブックの通りに行動するだけが旅ではない

レストランの推薦はしない主義なので悪しからず。
理由は、あくまで好みで、具体的に何が食べたいとかや、得意な料理、
店のランクがわからない以上、答えられないのと、これを見ている物言わぬ
大多数に知られ、殺到するのが嫌だからです。最後の理由は少なくない
同意者が居るはず。

まず、スペイン広場で16時に解放されても、ご近所ですぐに夕食がとれる
わけではありません。早くて19:30、大抵は20時です。それまで、ブランド
店で時間を潰すしかありません。さらに、場所柄、観光客相手の店が多く、
決してお勧めとは言えない(逆に観光客慣れしているのでお勧めと言えるか)。

がんばってナヴォーナ広場まで行けば、大衆的な店があります。

他の場所に関しても、あくまで個人的な趣味で、万人向けとは言えないで
しょうが、「名所」や絵はがき、ガイドブックに掲載されている写真を確かめる
だけが旅ではないと思います。自分の足で、迷いながら街を歩く。そこに暮らす
人と触れ合ったり、生活をかいま見たり。ガイドブックにないような店に入って、
店員と話をしたり。スケジュール詰め込む必要はないと思います。さまようだけ
でも面白いのがイタリア。ただし、普通の生活をしている日本人には夕食が遅い
のがネックです。とくに個人旅行ではない団体行動では、22時に夕食が終わって、
入浴を済ませると翌日になったりもするが、翌朝早くたたき起こされて、出発です。

これもあまり詰め込まないほうが良い理由です。ちなみに私は観光はせず、
朝起きたら、その晩なにを食べるかを考え、買い物などをしながらレストラン探索
をします。店の雰囲気と何よりもメニュー、場所などを吟味します。後は夕食をして
入浴すると一日は終わります。このため、ローマでは観光をした記憶がないのです。

食事に関しては、これまで何度も書いています。日本のイタリア料理は儲けが
大きいためにバブル的に広がったため不当に高いこともありますが、価格的には
むしろそれより高め。素材と手間を考えると相応な値段です。特に上記大都市で
は、相当の出費を覚悟しないと真っ当な料理にはありつけません。安い店は
やはり味もそれなりです。これなら自分で作ったほうが旨いという店はかなり
あります。ミラノは金に糸目をつけなければ、魚以外は美味しいものがたくさん
あります。個人的には、クリームに頼る北イタリアよりは、素材を大切にする南の
料理のほうが好きですが。