そのオーロラと満天の星に人生を捧げました

初めまして。クィーンズタウンでオーロラと星を撮り続けている張本人です。
オーロラは太陽風と密接に関係しています。また太陽活動は11年周期で活動期と終息期を繰り返しており、前回の活動期であった2000年から数年間は、かなり立派なオーロラを何度も見ることが出来ました。

撮影したオーロラは8年間で約3000カット。フィルムで撮っていますので、デジタルと違い予算の事もあり乱写はしていません

クィーンズタウンはオーロラ帯の端に位置しており、活動期ですと週に何度もオーロラが出現しています。出来れば月の無い夜で晴天だと好都合。
現在は終息期の真っ只中。それでも先月は3度もスターウォッチングツアー中に極光と言う言葉が似合うオーロラをお客様にも見て頂きました。

ツアー中に何故クィーンズタウンでオーロラが出現するのかを解説するセッションを設けているのですが、実はオーロラは南極点を中心に出現するのではなく、もう一つの南極点である磁石の南極、通称「磁南極」を中心に出現します。
この磁南極がオーストラリア、ニュージーランド方面にずれており、それが原因でこの両国でもオーロラが見られることが知られています。
ちなみに磁北極は、北極点からニューヨーク方向にずれており、これが五大湖近辺でもオーロラが見られる要因となっています。
簡単に申し上げますと、磁北極は日本から遠いのです。故に日本からはオーロラが殆ど見られません。
ちなみに太陽表面のフレア爆発が地球方向で発生すると、私はガッツポーズ。もし、その衝撃波が夜にやって来たら、ここクィーンズタウンでは360度のオーロラが見られ、頭上には噴出しの中心と色取り取りのカーテンが出現します。
2001年3月31日、同年11月24日の大出現は、いずれもこのフレア爆発による衝撃波が天気の良い夜にやって来たのが要因です。

今年2008年は終息期のど真ん中。3月の初旬ですと、まずはこちらをご覧下さい。
http://swnews.nict.go.jp/rt/crl_27d.html

緑色のグラフが太陽風の速度で、赤いギザギザが磁場の南北方向を表示しています。太陽は27日周期で自転しており、コロナホールという黒い穴からやってくる高速太陽風に遭遇してもオーロラが出ます。特に磁場が南向きになると一層激しいオーロラが見られます。

最下段右下の日付が2月26日です。そして前回の高速風と磁場の乱れが激しかったのは2008年2月10日ですので、27日後にも同じようにやってくる可能性があります。
2・3日ずれる事が多々ありますが、恐らく2008年3月8日前後にこの高速風が来ると思われます。

ちなみに2月10日はスターウォッチングツアーもキャンセルになる位の悪天候でしたが、グラフを見る限りではオーロラが出現していた数字が並んでおりました。
経験からしても、少し小高い山の上に上れば楽に見られたでしょう。

しかし、出現持続力が60分程度だったのではないでしょうか?

そうです、忍耐力も必要です。朝方午前4時頃に出る事だってあるわけです。人間の勝手で、暗くなってから寝るまでに出てくれ・・・というのは確率が悪いですね。

長々と書きましたが、もしご興味があれば私のハンドルネームで検索されてみて下さい。またサイト内からメールでも下されば、アドバイスさせて頂きます。

オーロラは、コンパクトカメラでも撮れますよ。三脚が必要ですけど。夜景モードや、ISO感度や露出の変更方法、星空モードなど、各社で違いますが。

ちなみに、この終息期のオーロラは街中からでは見えないので、車でコロネットピークスキー場などの小高い丘に登ることをお勧めします。

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1件のコメント

  • Re: そのオーロラと満天の星に人生を捧げました

    ラクダおやじさん、どうも有り難うございました。
    オーロラと星の写真を撮り続けていらっしゃる方がいることは知っていましたが、ご本人から情報を頂けるとは思ってもいませんでした。
    やはり確実とはいえなくとも、クイーンズタウンでも見ることは可能なんですね。今回の旅行日程では時間的余裕がそれほどありませんので、いずれ改めてゆっくり訪れたときに挑戦できたらと思います。
    その時は是非、カメラでの撮影方法もお聞きしたいと思います。本当に有難うございました。

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