08/02/10 11:25

私の体験

私の妻は11年前に肺癌で最後はホスピスでした。
胃がんは肺がんに比べれば治癒率ははるかに高いので暗い話は良くないと思いますが、参考になる点は参考にしてください。

毎年の人間ドックでの早期発見でした。直ぐに手術をしてその後自営業の仕事もしましたが、
4年後骨への転移が発見され其の時に副作用は全く無いので責任は私が持つと先生に話し
丸山ワクチンの証明書を病院で出してもらい本人と一緒に日本医大へ電車で行き、
他の患者の説明を聞きながら順番を待っていてかなり希望が持て、本人も前向きに20回分のワクチン約9000円を毎回二人で貰いに行きました。

丸山ワクチンは日本の法律だと腫瘍が消えるわけではなく癌と共存すると言う考え方の為、治療薬として認められないそうです。
92歳のおばあさんが10年間使い続けている話も其の時に聞きました。外国からも問い合わせは多いそうです。

手術をした病院でもこちらが頼まなければ使いません。しかし厚生労働省は試験薬扱いで製造は続けろと言っています。
そのため保険は利かなくとも比較的に安い値段で買うことが出来ます。

病院でも自分から患者に薦める事はしないが若し自分がなれば使うかもしれないと話していました。
効果の是非はともかく副作用が全くないので其の点は安心です。だから効かないという人もおります。其の時はだめもとでした。

ワクチンは効く効かないの議論も最近は話題にもなりませんが、藁をもつかむ気持ちで転移した時は使いました。
近くの病院も建前はともかく私が責任を持つと言いましたので1日置きにA,B液を交互に打ちますので最初は順番を待たずに優先的に打ってくれましたが、
其のうちに大変だろうからと注射針を100本1800円で分けてくれ、素人の私に注射方法を教えてくれ病院へ行く手間が省けました。

本人は全て発見から承知していましたので隠す事はありませんでしたが、
唯一黙っていたのは手術後4年骨に転移してワクチンを決意した時に半年と言われました。しかし実際は2年半伸び病院でも喜んでくれワクチンをある程度評価していたようです。

私は全てやるだけの事はやりましたので後悔はありませんが結果論になりますが、発見後直ぐに丸山ワクチンを打っていましたら、もっと伸びていたのかなとも思います。

子供たちは別居でしたが仕事があるのでなるべく手を煩わせないように私が殆どやりました。
私が旅行経験が少なかった割りに海外でのいろいろな経験にも対処できたのは、戦争を始め色々な体験を乗り切ってきたからだと思っています。

ワクチンについては黙っていれば決して病院では薦める事はありません。
日本医大への病院からのアンケートは何時も効果は不明と言う答えでした。
しかし私の責任にしましたら積極的に協力してくれました。若し私がなりましたら例え無駄でも初めから打つつもりです。

病院から貰うモルヒネも家の近くの医院から貰う手続きをしてくれました。
手術した病院、日本医大、家の前の医院、ホスピスと4つの共同作業で全力を尽くしました。

病院の紹介でホスピスへ移る前には肺癌では珍しく1級障害者の認定が県から降りました。
県に病院から申請する時は2級障害でした。正直私は2級で申請すれば役所の事だから3級かなと予想していましたが、
意外にも1級障害で車椅子にはなりましたが日本の福祉も言われているほど悪くはないと思いました。訪問介護の手続きもしてくれました。

障害者になる条件としてこれからも生きる見込みがあると言う事でしたが、
申請するまで肺癌としては5年生存しており珍しかった為もあります。

車椅子やベットも支給され役所も意外に親切だなと感じました。
肺がんは殆どの人が発見された時は半年か1年で永遠の旅になる為障害者認定は余りないそうです。

癌保険は初めから入っていた為金銭的な苦労はありませんでした。仕事と家事は全て私がやりくりして何とか困らずに通しました。
私の事実上の最初の海外旅行は手術後自分で通院できるし、長くなるので今のうちに行っておいたほうが良いとの妻の薦めで一人参加した12日間の欧州ツアーでした。
其の時は廃業直後でもありました。

胃がんは肺がんに比べれば治癒率が高いので頑張ってください。
私の妻はパスポートだけは取りましたが海外へは行かず終いでしたが、49日を過ぎてオーストラリア横断鉄道に私が乗ったときに、何も書いてない新しい妻のパスポートと入院中の写真を持ってシドニー入管でわけを話して泣き落とし、スタンプだけ押してもらいました。

繰り返しですが丸山ワクチンを最初から打っていれば、もう少し長生きをしたかなと言うのが私の感想です。

私は妻の分まで長生きをしてこれからも海外へ行きたいと思っています。しかし看病経験を踏まえて海外に住みたいとは決して思いません。



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