中国から韓国仁川港への船旅。

やがて、ゴールデンブリッジⅡ号は、岸壁を離れた。
タグボートが、軽々と大型フェリーを動かしていく。
そして、フェリーは自力で航海を始めた。
大港を出て、東へ進路を取る。
次第に離れていく陸地。
チンタオの高層ビル群が良く見える。
小港(輪渡)から、小型のフェリーが対岸の工業地帯まで数隻航路を描いている。
途中で中国の軍艦とすれ違う。
しばらくは青島の景色を眺めていた。

あっという間の中国の旅は、今終わろうとしていた。
ずいぶん、一途に中国華北を列車で走ったものだ。
中国の旅は、やはり日程に余裕が要るということが良く分かった。
しかし、金では買えないもの、飛行機や高級ホテルや中華レストランとは全く無縁の旅行だったのは確かだが、いろんな人たちとの出会いを楽しめた旅行だった。
フェリーの中でも、単身赴任の韓国人のアジョシと食事を一緒にする事が出来た。
中国人女子学生や韓国在住のアメリカ人講師、それから、
運びや(以前は担ぎやと言っていたような)のアガシにも世話になった。
バックパッカーの日本語が上手な韓国人女性には、ラオス旅行を勧められた。
まあ、退屈することなく航海をすごした。

翌朝、フェリーは仁川港に。
と思ったら、金橋号は、校門式のゲートを通過しなければ港内に入れなかった。
航海は遠浅で干満の差が大きいのだった。
1万トンクラスの船が、ゲートを使って数メートル持ち上がるのには驚いた。
韓国入国はスムーズに。
しかし駅までの足がない。
バス道路まで出たが、二人ずれの韓国人ビジネスマンに拾われ、タクシーで東仁川駅へ。
そこから地下鉄1号線に乗る。
サテ次は、ソウル市内へ。
まだ旅は終わっていない。
しかし、韓国に入ると何か安心してしまうみなみやまだった。
(了)

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