青年は荒野をめざさない

高校生の頃、五木寛之の「青年は荒野をめざす」や「さらばモスクワ愚連隊」を読みました。海外に憧れました。

海外旅行の減少は円安の影響もあるし、その中でも若年層に顕著にみられるのは、急速な少子化により人口の構成比の変化もあるでしょうね。

携帯やi-podも買いたいし、東京ミッドタウンや表参堂に行けば海外ブランド、有名レストランもある。スパがついた温泉だってある。わざわざ海外に行かなくても国内でお金を使って充分に満足できる時代です。

でも一番感じるのはクレーマーの件と同根だと思いますが、過保護により身勝手に育っている人が増えているように思えます。ですから冒険心や想像力がない。だから「教えてください」になってしまう。

そして人に興味がない。友達を大切にするといいますが、ほんとうの友達をつくるのが苦手なのでは。だから、安宿に泊まるのに旅にでて友達を探す前にネットで募集する。それでも海外に行く人はまだ好奇心のある人なのでしょうね。

人の趣味嗜好はそれぞれなので海外旅行しなくてもまったくかまわないと思います。日本はいい国です。ただ、国内でもすべてにおいて”荒野”は目指さない傾向にあるのでしょうね。親の方も心配だから「かわいい子には旅をさせるな」と。

逆に猫も杓子も海外に行き過ぎていたのかも知れません。(猿岩石からバックパッカーの質が落ちたと感じています。)でも、他に何か憧れるものはあるのでしょうか。え、新しい携帯?


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1件のコメント

  • Re: 青年は荒野をめざさない

    だから 世の中が一目散に 荒野化しているのか・・・と ふと思ってしまいました。

    人の成長には 荒れ野は必要です。

    いえ海外旅行が荒れ野ということではありません。

    挑む事・・。

    もっとも私たちの世代は 幸いな事?に子ども時代は求めなくても荒れ野でした。 親鳥が必死で護ってくれるその背中をながめながら・・。

    もっともその後の海外旅行ブームは 単に他人が行くから俺も行く・・
    だったような気もしないでもありませんが・・・。

    支離滅裂・・・ごめんなさい。

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    私達の責任

    ぼうふらおじさん、こんばんは。

    私も海外旅行が必ずしも人を成長させる荒野だとは思いません。インドを半年放浪したら大きくなって帰ってこれるなんて幻想です。先日、そんなドラマを放映してましたが...。(100カ国以上旅行しても?な人がいますよね)

    今の20代~30代といえば私の子供の世代。そして私はおそらくぼうふらおじさんの子供の世代。チャレンジ精神がない、感受性がないといってもそれを育てたのは荒れ野で育った人たち。そしてその子供たち。子どもには自分たちみたいな苦労をさせたくないとの過保護な親心(成金的な)だったのかも知れません。それで育った私達は[Made in USA」「ポパイ」で育った「なんとなくクリスタル」のカタログ・ブランド世代。

    物質至上主義と拝金主義、悪い意味でのアメリカンプラグマティズム全盛の精神の荒野。それをつくったのはわたしたちだと思います。

    単純な世代論で語るのは乱暴ですが、ついそんなことをぼうふらおじさんのレスで考えました。