全てを満たすのは難しいでしょう

寒さですが、これは暖冬になれば、大抵の欧州は問題ないかと。
むしろ最大の敵は(2)でしょうね。
今良く言われるのが、日本円で3ユーロ。食事を含め、気軽な値段
が3ユーロです。鉄道の予約、空港バス、軽食、コーヒー、ケーキ・・。
日本ならば300円程度のものが500-600円。ユーロ圏で比較的物価
が安いのがドイツ、ポルトガルでしょうか。ですから、ポルトガル
は1-4まで条件を満たしています。ただし、4)ご飯は当たり外れが
大きいと思います。食材は悪くないのですが、何故上手く作れない
のかが長年の疑問です(決して味も悪くはないのですが)。

ということで、ポルトガルは良いかも知れません。ただし、
(1)雨雲の通り道なので(スペイン国境の山に当たって雨が降る)、
天気が悪い可能性が高い。
(2)アゾレスやマデイラまで行けば常春の気候に出会えますが、年末
年始しか旅行できない人にとり、移動だけで終わってしまう旅は不可
能でしょうから、これは没。
ということで、天気がネック。なお、アンダルシアとは全く違います。
強いて言えば、素朴さが何よりの売り。何もないとも言えなくもない
(かつての海の支配者なので、そこまでのこともないでえすが)。

マルタ

(1)は問題なし。
(2)も問題なし。生活が質素なので、輸入品が多い割には物価は高く
ない。
最大の問題は(4)。これは不味いと言って過言はないと思います。
イタリア的な料理もあるのですが、料理人の舌なのでしょうね。
はっきり言って不味い。そもそもレストランを見つけるのが大変な
くらい、少ない。街のスーパーマッケットに行けば、その理由がわ
かります。食材がない。
ということで、(4)に重きを置かない人は満足できます。自然と遺跡
とがか好きなら良いところです。昭和の半ばに走っていたようなバス
にも会えるし。
直行便がないのが欠点ですが、マルタへは比較的簡単に行けます。

イタリア
(2)以外は問題なし(北は天気は悪いし、かなり寒いので、南となり
ます)。最大の問題は物価高。ホテルはお粗末なくせにとてつもなく
高い。田舎のレストランでも二人で30ユーロ台なら大感激。都会、
とくに日本人が大挙して訪れる街では二人で100は覚悟し、良いワイ
ンを入れたら、その数十パーセント増し。ただし、良く思うのです
が食材と手間を考えたら、ワンプレート10ユーロ前後のドイツと大差
ないと思います。比較しては可哀想。食材ひとつでもどれも魅力的
です。これが例えば北欧に行けば、どれも輸入品で、野菜、果物で
も元気がない。しかも滅茶苦茶高い。

バルセロナ

スペインは体験済みで、しかもマドリードは寒くなる可能性もある
ので。ここは気候が温暖で、夏もさほど(さほどです、あくまで)
暑くない。真冬でもコートなし(地元民は着込んでいますが)でも
過ごせます。

イタリアに比べれば、少しだけスペインのほうが安いでしょう。
酒はCAVAの古里だし、食通の街ですし。スペインは地域性が強く、
ここでしか味わえないものが多いので、食事だけを目的に各地
を移動するのもよかろうかと。また、同じ島でもマヨルカ島なら、
熱海から初島感覚(これは言い過ぎ)です。

イタリアでもシチリアならば物価も安い(観光地は別)ですね。
北イタリアやローマ、フィレンツェを避けて、南イタリアという
のは良いかも知れない。ただし不便です。

東欧はまだ物価が安いところがあるのですが、アドリア海に面し
た所以外は寒い可能性があるし、ワインからビールになって
いまうところが多くなるでしょう。