レポート

リクシャードライバー編その4(バンガロール)

公開日 : 2007年08月01日
最終更新 :

7月。
バンガロールは日中の最高気温28度くらい、最低気温20度くらい。
めったに雨は降らず、空気は乾燥している。
風が吹くと涼しく、心地いい。
私は、リクシャーを捕まえるために、通りへ出た。
大通りの入り口でたむろしているリクシャーは、ふっかけてくるので乗らない。
走っているリクシャーを止めた。
「ドゥユーノウ、リーラパレス?」
リクシャードライバーは、首を横に傾ける。YESだ。
私がメーターを指差すと、ドライバーは首を傾け、後ろに乗れ、と合図した。
リクシャーに乗り込む。
リクシャーは、メーターを倒して走り出した。
「よかった。今日はメーターで乗れる...」
喜んだのもつかのま。
あれ、あっちの方角行くのに、この道、まっすぐ行っていいの?
方向音痴の私でもわかる。
リクシャーは、あちこち方角を変えながら、延々と走り続ける。
見覚えのある風景だ。
クボンパークだ。
メーターを見ると「42」
遠回りされている。
クボンパークのずっと先のMGロードでも、35ルピーくらいで行くのに。
ドライバーが、にやにや笑いながら、バックミラーでちらちら私を見ている。
どうしよう。
私は、バックから、手帳とボールペンを取り出した。
リクシャードライバーの座席の後ろには、ライセンスが貼り付けてある。
ドライバーの免許番号や名前、住所などが載っているのだ。
私は、ボールペンで手帳に、、免許番号や名前をメモし始めた。
ドライバーがそれに気がつく。
リクシャーが信号のために止まった。
私は、ライセンスと手帳を見比べながら、声を上げて読んだ。
「ナンバー、ワンナイントゥートゥーエイト、ゼロフォー。ネイム、エルエイケイエスエイチエムエイエヌエイ...」
バックミラーに映っているドライバーの顔から、笑いが消えている。
リクシャーが、一定の方向に走り出した。
遠回りするのをやめたのだ。
それからまもなくして、リーラパレスに着いた。
到着すると、ドライバーはリクシャーから降りてきた。
普通は降りない。
メーターは「95」
30ルピー分以上遠回りされた。
私はドライバーに100ルピー札を渡した。
ドライバーは5ルピーおつりを返してきた。
ドライバーの顔はひきつり、にやにやしていたときとは別人のような表情になっていた。

これくらいやってやらないとね。

リクシャードライバーとの闘いは続く...。

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1件のコメント

  • みんな、読んで !!

    「初インドです !」ってこの掲示板にクエスチョンする人ってたくさんいるけど、
    治安とかリクシャーのこととか、月姫さまのレポート読めばすっごくためになるのにね。

    日本人トラベラーの明るいインド旅行の未来は、月姫さまの両肩にかかっている !!

    ガンバレ、月姫さま !!

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    07/08/22 16:48

    ありがとうございます。

    ただ、私はまだまだ未熟なので、ベテランの人から見たら、「何やってんだ?」かもしれません。

    次は、デリーの悪徳旅行会社をやっつけるレポートを書いてみたいと思います。
    でも、彼らには、係わり合いにならないのが、一番いいのかもしれません。

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