8月15日の24時間硬座一人旅2

洛陽から鄭州まではトンネルがあったりする。
黄土高原の南東の端に当たる。
6:55鄭州着。
乗客が随分降りていった。
隣のおばあさんもここで降りていった。
そして新しい乗客が乗り込んでくる。
隣には年配の夫婦が座った。会話はない。
車内は、相変わらず無座の客が多い。
今回は比較的すいていたので、トラブルは少なかった。
しかし、乗車口や連結部分には座り込んでいる乗客も多い。
ところで、気になる乗客がいた。
天水から若い解放軍兵士が一人乗り込んできていた。
その彼と話すことになったのである。
相席の若い女の子たちと話したいというのもあったようだが。
彼女らも好んではいなかったが無視もしない。
その彼が、みなみやまの隣に来ていろいろと話しかけてくるのだ。
彼は、これから青島の軍の海兵学校?に研修に行くと言うことだ。(たぶん)
昨年から人民解放軍でネイティブから英語を習っているそうだ。
それでみなみやまへ英語で話しかけてくる。
しかし半分以上は聞き取れない。
それでも、彼は英語や漢語の筆談で会話をしようとするのだ。
少々疲れたが、8月15日ということもあったので、仲良くしておこうと思った。
回りの乗客も注目しているのがわかった。
みなみやま的には、まあ、彼はいいやつで本気で人民に奉仕する解放軍兵士を目指している真面目な人だ。
ただ実直すぎて、回りの中国人と解け合うかというとそうでもない。
それがみなみやまに向いてきたというのだろうか。
 中国人は新聞や本をよく読む。
向かいの青年も新聞を読んでいる。
8月15日の記事として日本の侵略と解放軍の戦いの連載記事もばっちり載っている。
それがこちらからも見える。
そんな不思議な時間を過ごした。
車内はうだるように暑い。
アイスキャンディが飛ぶように売れていた。
いつになったらこの列車は目的地に着くのだろうか。



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  • 山東省泰山駅で列車を降りる。8月15日の24時間硬座一人旅3

    青島行き快速列車は、次第にスピードを上げていく。
    河南省商丘火車站で、蘭州から一緒だった3人娘は列車を降りていった。
    彼女らのおかげで、随分気を紛らわすことが出来た。
    いつも、硬座の旅ではいろんな中国の人に世話になっている。
    彼らはみな親切だ。恵まれているとしかいいようがない。

    しかし、一面のトウモロコシ畑の中をひたすら走る列車。
    彼女たちが降りたあと、隣にいた中年夫婦。
    これまで、遠慮して一言も話さなかったが、急に、近くなってしまった。
    親父がみなみやまに中国タバコをすすめてくれた。

    昨年あたりから、列車の客席での喫煙が禁煙になった。
    喫煙できるのは連結器部分だけだ。
    車掌に怒られる。

    しかし、ここはことわるわけにはいかない。
    一本もらって、こちらのタバコも一本差し上げる。
    アメリカタバコだったが。
    そのあとかみさんから果物をもらったり、お菓子をもらったり。
    やはり、取っつきにくいが彼らも親切だった。

    しかし、とにかく暑い。
    窓を全開にする。
    徐州11:17。

    徐州からは、上海と北京を結ぶ大幹線の京滬線に入った。
    いつの間にか列車は走る方向が逆になる。
    とにかく急にスピードが速くなった。
    駅が極端に少ない。

    景色も、ずいぶん変わってきた。
    広い平野の中に所々 独立した山が見えるようになった。

    このあと、
    13:17?州
    14:14泰山
    15:10済南
    21:50青島。

    「うーん」。
    がまんの限界。
    この辺では、通路にたったまま、さすがに座席に座ることが出来ない。
    おしりが痛いのだ。(笑)

    時刻表をにらみながら、済南までは行かず、手前の泰安駅に降りることに決めた。
    孔子の出身地曲阜に行くことも考えたが、このあとの日程も考え、青島に近い泰安市で降りることにした。
    ほぼ25時間列車に乗っていたことになる。
    表向きは理由は泰山にでも登るか?
    本当の理由はおしりが痛い。「痔」になりそうだ。(笑)
    本気でそう思った。

    とりあえず、何の準備もなく、ガイドブックだけで、行くことに決めた。
    解放軍兵士の彼にも一応お別れを言っておいた。

    中年夫婦にもさよならを言って、無事、泰山火車站 に降りることが出来た。
    改札を出る。

    随分ローカルな駅に見えた。
    しかし、このあと泰山には登ることなく、泰安市をあとにすることになるのだが。










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    泰山は1日にしてならず。泰安の「歩き方」

    硬座列車の長旅に我慢できなくなって(お尻が痛かったので)思いつきで降りた泰山火車站。
    準備がなかったための失敗例を紹介してみよう。
    駅前は、田舎町の風情。
    観光案内所はない。
    しばらく、火車站前広場を観察する。
    時間は午後3時前。中国特有の大陸的暑さ。

    広場はがらんとしている。
    左側に、中型バスが数台。
    済南行きのバスだ。
    1~2時間で済南まで行けるらしい。
    「歩き方」も、もう一冊のガイドブックも駅の正面にバス乗り場と書いてある。
    しかし、この地図はほとんど役に立たない。
    とにかく、公共汽車(市内バス)乗り場に。
    しかし、さっぱり分からない。
    この時間では正面からは時間がなさそう。
    泰山を裏から登ってみようかと言う判断。
    ?路バスに「桃花峪」行きを見つける。
    運転手に「イークアイ?」と聞くとそうだと言う。
    乗客が増え3時過ぎに出発。
    完全にローカルバス。
    終点を降りた客は地元以外は3組。
    中国人親子、カップル。
    そしてみなみやま。
    そこは、広い駐車場。
    ここから、ロープーウェイ乗り場までミニバスが出ている。
    公共汽車とは別のようだ。
    ロープーウェイ乗り場は「桃花源」である事をここで知った。

    中国人家族は通りかかった車に乗ってロープーウェイ乗り場方向へ去った。
    道路を登るとチケット売り場があり「100元」の文字が。
    窓口はもう閉まっている。
    その先には、ゲートがあって職員が数人。
    今日のロープーウェイは終了したと。

    ここで理解できた事は、泰山は入山するには、100元の入山料がいる事、さらに、それ以外にも費用がかかりそうだ。
    ロープウェイに乗るためには、ロープーウェイ券を買ってミニバスでロープーウェイ乗り場まで行かなければならない事。
    バス代も入りそうだ。

    あとは、市内バス終点の駐車場から当日の旅遊・ツアーがあること。
    それは早い時間に行かなければ参加できないことなど。

    泰山山頂1524m
    岱廟   165m 
    中天門  683m ロープーウェイ下站
    南天門  752m ロープーウェイ上站

    岱廟へは、市内バス1路 4路 6路 11路
    ロープーウエイバス乗り場「天外村」へは3路バス。
     3路バスは「天外村」から火車站前を経由「紅門」行き。
     便利なバスのようだ。

    しかし、とにかく「歩き方」の説明も、泰山へのアクセスについては
    説明がほとんどない。
    それと、感想だが、個人では泰山登山は難しいと言う事だ。
    団体旅行用に山全体がすでに組込まれているようだ。
    入山料の高さも最高レベル、再度泰山に登るかどうかは
    迷う所だ。
    ただ、泰山は日帰りで行くのは、団体旅行ではない限り
    泰安で1泊はしないと無理だと言う事がよく分かった。
    「泰山は1日にしてならず」である。

    サテ、このあとどうするの?