甘粛省蘭州の「歩き方」市内バスの乗り方

食堂の帰り、靴磨きをすることに。
火車站 前の歩道で4人ほどの女性が靴磨きをしている。
今日は靴磨きをする予定になっていた。(笑)
若い靴磨きは通り過ぎて年配の靴磨きの前へ座る。
「多少銭?」
「イークワイ」(1元=15円)
「イークワイ?」(1元=15円)
靴磨きが始まった。
今回は、昨年の中国旅行で革靴をはきつぶしたので、
新しい茶色の革靴だ。
ところで、何故みなみやまは中国旅行で革靴を履いているのか?(笑)
それは、釜山上陸後からずっと韓国や中国の人々の「足下(あしもと)」を見続けているからだ。
これは今回の旅行のテーマでもある。
「足下を見る」のは、その人たちの「生活」を見ることでもある。
中国の地方では黒の革靴が男性の場合非常に多い。
列車の中でサンダル履きを見ることももあるが。
スニーカーや茶色の革靴は少ない。
だから、地方に行くと靴磨きが存在する。
豊ではない人たちだ。
彼女は、一通り磨くと白い小さな半透明のかけらを出す。
こちらを見て使ってもいいか?
いいという。
ワックスのようだ。
それを使ってさらに磨きをかけて、終わり。
「3元!」
「え?」
彼女は半透明のかけらを示して「3元!」。
一瞬気まずい空気が流れ彼女も気まずそう。
3元払う。
なぜ?
本来1元の靴磨きは安すぎる。
昨年は山西省太原で3元といわれたが5元払った。
彼女らはこれで食べているのだ。
だから払う。
だまされたという気は最初からこちらにはない。
そうやって彼女らは貧しい生活を支えているからだ。
それを横で若い子たちも見ている。
きっと見習うだろう。
あとでホテルを出たあと、再び彼女と通りで顔を合わせたが、
不思議と彼女は照れ笑いをしていた。

蘭州大廈に帰ると、ロビーは欧米人の団体で混雑していた。
また、彼らに声をかけてしまうみなみやま。
アメリカからの旅行者だ。
彼らは声をかけるとしっかり答えてくれるので、おもしろい。

部屋に帰ってチェックアウトをすることに。
98元の部屋は、満足するものになった。

フロントで、しっかりオージン100元と釣り2元を返してもらった。
荷物を預かってもらうことに。
ただではなかった。2元払う。
フロントは若い女性服務員が多く、とても感じがいい賓館だ。

さて、列車の時間まで市内をバスで歩くことに。

手持ちの元はあるのだが、平日に中国銀行で両替をしておきたかった。
帰りの渡航費用だ。
また大同では市内の小さな中国銀行2カ所で円の両替はことわられたからである。
朝8時半から開いているはず。

朝の散歩で、中国銀行の位置は確認してある。
市内バスに乗る。
どのバスでも良かったのだが、とりあえず乗ると大型バスにもかかわらず車掌が乗っているバスだ。
料金は彼女に払うのだ。
小銭がなくてもいいバスが蘭州にはあるのだ。
やはり、車掌付きのバスは昨年の旅行で最初は緊張したもんだが、何か気がほっとする。
5元や10元を出してもお釣りが帰ってくるのだが。
ただ、お釣りは彼女が束ねた札束の中から帰ってくる。
それが楽しい。
が、良くバスを見ると「無」のバスが多い。
これはワンマンだ。
これも時代の流れか。

バスを降り、中国銀行へ。
1万円だけ両替する。
応対は早い。
しかし、窓口の女性が両替の手続きをして、札束を渡すのは、横にいた若い男性行員。
お局様だ。(笑)
最後にお局様がテンキーのようなものをみなみやまに差し出す。
何とお客様アンケートだ。
当然GOODを押す。
天下の中国銀行も接客態度を改善するポーズもあるようだ。(笑)

さて、それからどうするか。
とりあえず黄河を渡ってみようかと思った。
とりあえず飛天大酒店の斜め向かいから2路バスに乗ってみた。
しかしこれは黄河に着く前に右に曲がってしまった。
失敗だ。
今度々は1路バスに乗ってみた。
バスに乗ると何と路線図が書いてある。
白頭山公園に行けそうだ。
しかし、浜河路は大渋滞。
にぎやかな下町風。
おまけに、前を走っていたトロリーバスが、パンタグラフというか鉄棒をはずしてしまっている。
後続の運転手が、付け直すが2度3度と失敗する。
そんなこんなで時間をすごす。

帰りの時間を考えると、火車站までの時間が不安だ。
バスを降り、反対車線へ。
黄河まではたどり着かなかったが、これで黄河ともしばらくはお別れだ。





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1件のコメント

  • 甘粛省蘭州の「歩き方」青島からの距離

    蘭州は中国の真ん中。ホントに遠くへ来たもんだ。
    そして、いい加減に市内バスに乗っている自分がおかしかった。
    回りには外国人もいなければ日本人もいない。

    1路バスに乗った。
    運転手は女性だ。
    それも地元の女性だ。
    みんな私服だ。
    おしゃれだってしている。
    男とも対等だ。
    軍手をはめて、おんぼろバスを運転する。
    バスのフロントには、造花だが花が飾ってある。
    公共バスだが、そんな自由さがおもしろい。
    1路バスは火車站 前のバス乗り場に無事到着した。
    いよいよ、蘭州ともお別れである。
    何故かまた来たい気がした。
    とりあえず。華聯賓館に戻ることに。

    蘭州に次いつまた来れるだろうか?
    次に来る時は、もう少し町の様子も見たいと思った。
    蘭州から南は、黄土高原とは違う山並みが連なっている。
    そんな町にも、思いをはせる。

    蘭州火車站 に向かい、改札を入る。
    今度乗る列車は、
    K174次 蘭州・西寧発 青島行き。
    空調無し、硬座硬座快速122元

    蘭州と西寧(K171列車)は隔日で出ている。
    切符が全日とれたのも始発駅だからだろう。
    西寧発9:11蘭州発13:19~済南翌日15:10青島21:50
    蘭州~青島までは1699㎞

    蘭州~済南26時間 蘭州~青島32時間
    乗る日は8月15日。

    この時、心に決めたことがあった。
    それは、列車の中では日本人であることはアピールしないこと。
    写真を撮ったりあまり硬座の中で浮いたことはしないこと。
    理由は、一人旅の中国硬座の旅だと言うことだ。
    無事、韓国までたどり着くにはトラブルは避けたい。
    そういうことだった。

    しかし、実際硬座で丸1日の旅はきつかった。
    それで、途中で、泰山で下車することに決めたのは翌日の朝だった。

    時間が来て、列車に乗ると先客が座っていた。
    15号車50番 窓側の席。
    前には十代の女の子が3人。
    あとは男性とおばあさんの5人。
    この5人が1日おつきあいすることになるわけでだ。

    まああたりかと思った。
    発車のベルがなった。
    列車が出発する。
    隣のおばあさんが涙を流した。
    窓の外には息子らしい男性。
    このホームでは、大勢の見送り客がいた。
    他の駅では珍しいと思った。

    列車は、山東省青島に向け蘭州を出発した。











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    8月15日の24時間硬座一人旅1

    列車が出発してしばらくは彼女たちを観察していた。
    本当に今の中国は世代で随分ギャップがある。
    とにかく、女の子はわがまま一杯育っている。
    そんな女の子が3人だから大変だ。(笑)
    食べたり、飲んだり、しゃべったり、音楽を聴いたり。
    傍若無人だ。
    大人がやるように食べかすやゴミを窓から平気で捨てる。
    ただ、これは窓が手動で開く空調無し列車の特権だ。
    大人の悪いところは、しっかり身につけている。
    それでも、それなりにかわいらしいところもあったりして。
    自然と会話も生まれたりして、しっかり、みなみやまは彼女たちと自然に仲良くなった。
    彼女らは河南人と言っていた。
    一人は洛陽とも聞いた。
    どこで降りるのかは聞いていなかった。
    そんなもんだ。
    ただし、いつもやるように、会話集を出したり筆談をしたりは控えた。
    ただ、日本人が乗っていると言うことはわかったようだ。
    息子との別れに涙を流していたおばあさんは、時々、若い子たちが会話をしたりする。
    彼女たちからトランプをするのに強制的に席を替えられたりしたが、
    果物や、食べ物を分けてもらったりした。
    それなりにいいところもある。
    根ほり葉ほり聞いてこないし、こちらも深入りはしない。
    しばらくは車窓を見て、風景を見て楽しんだ。
    列車は、蘭州から天水へ、黄土高原を走り抜ける。
    これまで見てきた乾燥地帯の風景と比べると緑や耕地が多い。
    最初考えていた、結節点だ。
    どこも、緑が濃い。
    ただし、最近雨が降ったらしく、途中の川は水が増水したり、崖崩れがあったりして、線路脇で随分と復旧工事に携わっている人たちを見た。
    西安から蘭州までの線路は重要幹線だ。
    鉄路のスピードアップを受け、線路も新しく造り替えられたりしている。
    しかし、崖崩れがあったりして、人海戦術で復旧工事をするようだ。
    地元密着の鉄路でもある。
    だんだん、谷が深くなってくる。
    村の様子も違ってくる。
    村ごとに住宅などの経済的格差が見えてくる。
    豊かな村の耕地は、トウモロコシ一辺倒ではなく、果樹や野菜などの作物が複雑に植えられている。
    換金作物だ。
    つまり、細かく換金作物を栽培して収入を上げている様子が伝わってくる。
    それは、やはり個人単位ではなく村単位の様子だ。
    まだまだ内陸部の農村は所得収入は低い様子。
     途中の信号所で遠方に行く特快列車を先に通すために、列車待ちを30分以上することもあった。
    このあたりは北京と比べるとずっと西方にあるので朝が遅く日が暮れるのも遅い。随分車窓のけしきをたのしんだ。
    そして、夜になって宝鶏へ。
    西安0:02着。
    適当に仮眠しながら、駅に着くと目が覚めた。
    三門峡西3:25着。
    ここからは、昨年旅行したコースになる。
    洛陽5:18着。
    夜が明けた。