Q&A

アクサン・デュ・ミディについて

公開日 : 2007年06月17日
最終更新 :

10月に、仕事半分・休暇半分でプロヴァンス地方に滞在する者です。
(仕事の関係でフランス語を少々解します。)
今回、アヴィニョン近郊にあるフランス人の家に約1ヶ月間逗留することになりました。

表題の件について、こちらの掲示板にもしばしば南仏には独特の訛りがあると書かれますが、「南仏訛り」とは具体的にどのような感じなのでしょうか?
日本語の方言のように聞き取るのが難しいものでしょうか。

もうひとつ、言い回しや「しぐさ」、その他生活習慣等で南仏特有のものがあれば教えてください。

差し迫った問題ではなく、正確な回答を要するものでもありませんが、現地の人との話のネタにでもなればと思い質問させていただきました。
南仏やフランス語にお詳しい方からの、お気軽な回答を宜しくお願いします。

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6件のコメント

  • 『ミレイユ』と「マガリの歌」

    昔『プロヴァンスの少女ミレイユ』を読んだことがありますが、恥ずかしながらMabou-lceさんご紹介の「マガリの歌」は、あまり印象に残っていませんでした。
    先日、図書館で『ミレイユ』を取り寄せ「マガリの歌」の箇所を確認しました。
    様々なものに身を変えて「恋の炎」から逃れようとする娘マガリを描いた美しい旋律は、このミレイユの物語の悲しい結末を暗示しているのですね。

    現代に生きるプロヴァンスの人々は、この作品や著者であるフレデリック・ミストラルに対し、今も格別の思慕を抱いているのでしょうか?
    秋のプロヴァンス滞在を前に、再度『ミレイユ』を精読してプロヴァンスの人々の「心」に触れられるよう勉強したいと思います。

    ほかに、プロヴァンス人のエスプリを深く感じることができる文学作品をご存知であれば、どうぞご紹介ください。(やはりピーター・メイルかな?)

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    それは、メイルではなく、パニョルです。

    ピーター・メイルの著作がプロヴァンスでかならずしもいい評価を受けていないのは、あくまで異邦人の好奇の目で見られているからではないでしょうか。

    ミストラルの作品は非常に正統的ですが、パニョルはもっと親しみぶかいものです。「マルセルの夏」は映画化されているし、ビデオでも買えます。撮影場所はマルセーユ郊外のラ・トレイユという村です。

    この村の上に上ると、映画とそっくりな情景に出会えます。父親が銃で鳥をしとめた場所です。

    ほかに、泉のマノン があります。この映画もとってもプロヴァンサルです。また、プロヴァンスの人たちのきびしい生活、過酷な自然もよくわかります。

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  • 音声ファイルです。

    発音の問題をことばで表現するのには限界があります。

    南仏アクセントを録音しようとして、なんどもトライしたことがあります。
    多数のビデオテープの中から2つだけ切り出しました。音声のみです。

    下の2つはマルセーユからは距離がある、ボルムレミモザでのイベントで録音したものです。

    イベント司会者の若い男性ですが、強いアクセントです。
    http://www.nanfutsu.com/aix/sound1.avi

    詩の朗読をする年配者です。内容はプロヴァンス礼賛ですね。
    http://www.nanfutsu.com/aix/sound2.avi

    (録音物の再配布はしないでください)

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    Re: 音声ファイルです。

    >GGA02757さん

    音声ファイル、興味深く聞かせていただきました。
    詩の朗読の方は、詩の朗読独特のリズムがあるせいかよくわからなかったのですが、イベント司会者の方を聞いて、スイスのフランス語に似ているなと感じました。
    ふと思い出しましたが、留学時に、スイス人はカナダ人のフランス語を「田舎臭い」と笑っていましたが、フランス語はカナダに行くとどのように変化したのでしょうね。

    クロエ@語学大好き

  • マルセイユを土地っ子が発音すると

    南仏に親戚がいます。他の皆様のレスでも触れられている通り、南仏では語尾の母音をはっきり発音する傾向がありますが、これはかえって日本人には聞き取りやすいかもしれません。

    笑い話ですが、マルセイユ出身の友人が日本で「ご出身はどちら?」ときかれ、標準的発音で「Marseille」(カタカナにするとマァセィ」という感じ)と答えたものの全く通じず、何度かやり取りするうちに相手がやっと「ああ、マルセイユですか!」といった時の、日本式発音の「マルセイユ」が、現地での発音(カタカナにすると「マルセイュ」に近い)に近かったので嬉しかった、ということでした。ちなみに、彼らはことごとく語尾の母音を発音するので、子供のころ、仏語の書き取りテストで単語の最後の母音を落とすという、子供にありがちなミスがなくて助かった、と笑っていました。

    仏語のプロヴァンス訛りのほかに、土着言語としてオック語の一系統であるプロヴァンス語(provencal:cはセディーユ)というのがあり、60歳以上の人は仏語とのバイリンガルも多いそうです。それ以下の年代の人でも、フランス語の中にプロヴァンス語起源の単語や言い回しを混ぜている人は結構いるのでは。

    生活習慣面では、南仏人はおしゃべり好きの上、物事を表現するときに誇張の仕方が大げさな傾向があります。地理的に近いイタリア人と似ているかもしれません。

    ところで、滞在されるフランス人のお宅で食前酒をすすめられたら、ぜひ南仏名産のパスティス(pastis、プロヴァンス語ではpastaga)を飲んでみてください。アニスの風味の強いリキュールで、水で割って白濁したものを飲みます。観光客が沖縄に行って泡盛を飲むのと同様、土地の名産を賞味するのは歓迎されると思います。

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    プロヴァンス語とプロヴァンス訛り

    大変お詳しい回答をして下さり、ありがとうございます。
    プロヴァンス語の存在は知っています。プロヴァンス訛りのフランス語とは別個の言語として捉えていいのですね。現地の人にその使い方を知っているか、尋ねまわってみたいと思います。(中央線の謎さまはプロヴァンス語がお分かりになるのですか!?)

    また、パスティスは未経験ではないのですが、慣れるのには辛抱が要るなと思いました。確かにどこを旅しても、現地の人の郷土愛をくすぐるためにはその土地の名産を愛でることが欠かせませんね。

    中央線の謎さまが自己紹介で書かれているように、私も土地や人々の生活の中に流れる空気を感じる旅を心掛けたいと思います。今後も参考にさせていただきたいと思いますので、宜しくお願いします。

  • 皆さん、ありがとうございます。

    皆さんとても興味深い経験談を書いて下さり、大変参考になりました。
    ビズーが3回というのはあまり意識していませんでしたが、なるほど、他の地方のそれよりひとつ多いことにプロヴァンスの魅力がよく表されているように思います。
    食事を表す言葉も一つずつズレるというのは、ヘタをすれば大きな失敗のもとになるかもしれないので、確認が必要ですね。
    Mabou-lceさんが紹介されているご自身の旅行記を拝見しましたが、ご友人はブドウを作っている農家の方なのですね。(子供さんの可愛いこと。)プロヴァンスを毎年訪れていらっしゃるようで、この土地に深い愛着をお持ちであることがよく感じられます。

    さらにプロヴァンス訛りやその他プロヴァンス・スタイルついて面白い(?)ものがありましたら、追加で紹介していただければありがたく思います。

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  • 南仏訛り活用法

    南仏南仏と言っても、いささか広うござんす。プロヴァンスに絞ってのことでよろしいでしょうか。
    とはいっても、プロヴァンスも意外と広いもので、知人のエクソワに言わせると同じ県のエクスとマルセイユでもそれぞれに訛りの特色があるそうです。
    (この点、日本も似たようなところがありますが。)

    LapinやPainに含まれる発音[ɛ˜]が、プロヴァンス流だと日本語の「エン」に聞こえることはよく知られているところですが、それ以外に「an」や「un」等の鼻母音が全般的にパリジャンの発音とは異なっていると感じます。

    私は、カルパントラ近郊に住むフランス人家族と長く付き合いを持っているのですが、当初彼らの話すフランス語がその訛りのために皆目分からず、途方に暮れたことがありました。
    しかし、かつてその家に長期滞在しているうち、彼らが話すプロヴァンス訛りのフランス語が、標準語に比べて母音や鼻母音をとてもはっきりと区別され発音されていることに気がつきました。
    10以上あるフランス語の母音・鼻母音を習得するのにこれは便利だと考え、この訛りを敢えて大げさに真似をすることより、フランス語を学習しました。そのおかげで、私が使うフランス語は大いに南仏訛りが入っています。

    あと、プロヴァンスだけの特徴か分かりませんが、ビズが3回。
    年配の人は朝食を「déjeuner」、昼食を「dîner」、夕食を「souper」と言います。

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  • オック語(langue d'oc)の一方言

    こんにちは

    初めてビアリッツを訪れたときに、うさぎLapinがどうしても【らぺん】に聞こえ、何のことか理解できなかったという経験があります。

    他には思いつきませんが、南仏全般的にinが【えん】に聞こえます。TVニュースなどで政治家が話しているのを聞くと、やはり南仏選出議員はそのように発音していたと思います。シャルル・パスクワなど。

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    私も同感

    初めまして。私もトベロラカシさんに同感です。
    南仏人の友人に教わったのですが、プロヴァンスではパンpainの発音がパンではなく「ペン」に近いと言ってました。

    あと、しぐさですが、年配のおじさんなんかはちょっと大げさなくらい両手を広げて「オーララー」と言います(笑)
    驚いた時とかに使いますね。

    プロヴァンスの友人宅には何度か泊めてもらいましたが、そこら辺りではあまり訛りに困りませんでしたが、
    マルセイユでは強烈でした。何を言ってるのか分からないという感じです。
    友人に聞いたら「マルセイユ訛りだから」との答えでした。
    私のフランス語も大したことないんですけどね(苦笑)

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