バンコクツアーの怪しい記憶(長文)

初めてタイに旅行されるでじこさんたちに、少しでも参考になればと書き込みます。

わたしが初めてバンコクを訪れたのは1996年夏。新興旅行代理店の安いツアーによるものでした。
ホテルはわたしの感覚で☆2くらいのクラシックプレイスという宿で、まだ地下鉄開通前ですから、ペッブリーマイ通からバスかタクシー利用でないと市街地に出られない点、不便でした。
プールもあったようですが、プールに入りたいというような宿ではありませんでした。裏では建築工事の音がやかましかったです。

バンコク現地の旅行会社のツアーを3つ予約していきました。定番の王宮やチャオプラヤ川の観光。それに復路クルーズ付きのアユタヤ観光。
タイ料理教室は、その時の現地の都合でリムジンの時間利用になりました。

バンコクの雨季は雨が降り出すと非常に強くなります。夕方、タイ舞踊付のレストランに行くためにトゥクトゥクに乗りました。しかし、運転手は実際は店の場所を知りませんでした。途中でわたしが地図と違う場所を走っているのに気づいて運転手に指示したのですが、雨が降り出したために音が聞こえにくく、私たちはレストランに着くまでびしょびしょになってしまいました。チェンマイやラオスのトゥクトゥクには、ビニールカバーが付いているのですが、そんなものはありません。

レストランでタオルとか借りようとしたのですが、そんなものは置いてありません。冷房の効いた店内は寒くて、びしょぬれの女房は機嫌が悪く、わたしの居心地は最悪でした。

翌日の日曜日はひとりで出かけることになりました。工業高校前バス停で市バスを待っていると、ぽつぽつ雨が降り出しました。タクシーで通りかかった肥ったおばさんが後部の座席から、どこへ行く、一緒に乗らないかと声をかけてくれました。ついその車に乗ってしまったのです。

そのおばさんはわたしの乗り込むのを手伝うそぶりでナップザックを手に取ると、いきなりジッパーを開けて中を物色したのです。
カメラを持っているか、とか言うので、不審に思いながら、カメラで写真を撮って欲しいのかとカメラを向けるといやがって下を向きます。妙だと思いながら、どこへ行くなどと話していますが、ザックを取り戻そうとすると、すごい力で自分のカバンの下にわたしのザックを押さえたまま、返しません。

怖くなってここで降りる、と言うとザックを解放してタクシーから降ろしてくれました。運転手もグルでしょう。すぐザックの中を確かめると財布だけ抜かれていました。しかし、タクシーのナンバーを確認できませんでした。

日曜日の朝で人通りはなく、交差点の交通警官に警察署に連れて行ってもらいました。お金は戻らなくても、事件の詳細を説明して今後の旅行者に注意してもらおうと思いましたが、非日常的なことを英語で説明することの難しさを感じました。相手が理解したかどうかも、なかなかわからないので、図を書いたりしましたね。

不意にザックを取られたとき、激しく抵抗していたら、怪我をしたりどこかへ連れて行かれたりする可能性があったと思います。
バンコクのような都市では旅行者の隙をねらう犯罪があとを絶ちません。十分ご注意ください。

そのあと、ホアヒンまで行って帰り、再びバスターミナルからバスで一緒になった中国人とタクシーに相乗りさせてもらいましたが、それは別の話。その人は今でも音信があります。

初めてのバンコク旅行は、やはり観光名所をまわりました。バンコクと違う東南アジア都市との比較ですが、オプショナルツアーより現地旅行社のツアーの方が安くて充実していました。
おみやげ物屋、宝石屋にも立ち寄りましたけれど。ツアーで行くと、どうしてもガイドブックにある定番の観光コースになりますが、初めての時はその体験もあった方がいいようです。

ただし、高校生がそんな観光でいつまでも満足しているようではいけません。

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