07/05/26 16:15

15) カスレ(料理名)のお焦げ

カルカッソンヌで郷土料理カスレを食べようと思って、あるレストランに入った。

店の入り口には、カスレと、カスレ・カルカッソンヌ風の2種類の表示があるので、違いは何かと聞くと、カスレは鶏肉だけ、カスレ・カルカッソンヌ風は鶏肉とマトンが入っているとの説明だった。
それで、カルカッソンヌ風の方を注文した。

鉄の平鍋に、料理が入っていて天火で焼いたらしく、表面は、かなり黒こげである。
大きな平皿の上に、出して食べる。
一番上に、サラミソーセージのような物で2倍ぐらいの大型のソーセージ薄切りが乗っているが、焼かれたので、反って周りが半分炭になっている。中心だけを切って食べてみたが、乾燥していて、別に、何の変哲もない。3枚あったが、試食は、一枚だけにして、後は、皿の縁へゴミとして、移動した。

鍋は、白インゲン豆で満たされているが、これも、豆の表面が黒こげの状態になっているので、表面の焦げた豆を全部さらえ取って、大皿のゴミの一角へ移動。
ゴミの山が大きくなる。

ぎっしり詰まった豆の中をフォークで探ると、鶏のもも肉1本が出てきた。次いで、マトンの固まり。どちらも味を付けて煮てから、この鍋で豆と一緒に天火にかけるらしい。味はいい。

鍋の中には、野菜少しと、大量の白インゲン豆が残った。白インゲン豆の食感は、うずら豆を煮た物のような感じだった。
火は、上からだけらしく、鍋の底の方は、焦げていなかった。ぎっしり入っている。すくっては、皿の上に出し、食べるが、とても食べきれない。

それにしても、ソーセージの黒こげは、味をしみ出すためにそうしているので、食べるための物ではないのか、料理人がよそ見をしていて取り出す時機を失したので、黒こげになったのか、どちらなのだろうか。
量が多すぎて残したので、ソーセージを食べられなかったことは別にかまわないが、どうであるのが正解なのか、気になった。

周りを見渡してみたが、私の周りのテーブルで、カスレを食べていたのは、私だけだった。

給仕人に聞こうかと思ったけど、ここの給仕人は、せかせか歩き回って、落ち着いて話をする雰囲気ではないので、代金を払って席を立った。
出口付近では、店主とおぼしき人が、満面の笑顔で「メルシー、ムシュー、良い夕べを」なんて挨拶して送り出してくれたので、気後れして、聞きそびれてしまった。

カスレとワインしか取っていないので、あまり売り上げには貢献していないが、あの笑顔はレストランが客を歓迎した印象になる。
食べ過ぎの感はあったが、気持ちいい夜風に吹かれて帰途についた。

後に残った疑問です。
料理に詳しい方がいたら、
カスレのソーセージは黒こげで食べられないのが普通なのか、料理人のよそ見のせいなのか、教えていただけると、ありがたいです。

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