無理して持たない

実際に持っていくと良くわかりますが、単にラップトップ一台の重さに
留まらない。荷物の重さに加え、破損と盗難に対する注意のために、神経
を使います。仕事でプレゼンテーションをするとかの理由ならば仕方ない
のですが、WEBを見るだけとか、メールチェックのためだけならば、また、
仮に所謂”ネット中毒”であるのならば尚更、おやめなさいと言いたい。

以前は、国際線のラウンジでしか見ることがなかったPC使用も、最近では
漸く国内線ラウンジでも見るようになりましたが、必ずしもまともに仕事
目的ではないようです。長距離国際線機内で使っている人の多くはビデオ
やゲームというのも同じ状況です(北米線は例外)。

逆にビジネス目的の使用ならば、セキュリティー対策が大変です。これは、
とりわけ無線LANの場合ですが、さらに企業情報ならば、情報漏洩のさい
の損失や処分も考えねばならない。当然、このような遊びのサイトで情報を
得るべきではありません。

パッケージツアーなので、荷物運びには気を遣うことはないのですが、PC
だけは肌身離さず持ち運ばねばなりません。特に、機内では使わなくても
持ちこみになりますので、一般にPCは制限の例外となる上級クラスでもな
い限り、他の荷物を持ち込めなくなります。

それでも持って行きたいのであれば、

まず、部屋の接続環境が何であるかはホテルによって異なります。世界規模
のホテルチェーンならば例外なく、何らかの接続環境が備わっています。
これも今では例外なくADSLなどの有線LANです。古いホテルや小規模のホテ
ルでは、壁の工事をするよりも安直にできる無線LANを導入するはずで、こ
の場合、本当に安直で、セキュリティーも何もありません。ビジネスに対応
しているホテルならば、有線と無線をともに提供しています。これも、少し
でもネットワークに拘わったことのあるかたならばわかるはずですが、有線
LANのポート(企業と違ってハブが部屋にあることはまずあり得ない)は、
一般の人が勝手に使えないようになっているので、差し込めば自由に使える
というようにしておいて(認証なしのDHCP)も、接続に関しては問題ないので
すが、無線の場合はWEPの暗号なりを何らかの方法で知らせなければなら
ず、どうしても有料での接続になります。逆になにもしなくても自由に使え
るのであれば、ホテルの客でなくても勝手に接続ができ、その気になれば、
あなたのPCに進入したり、乗っ取ったりも可能です。実際に日本のとある
大都市のホテルでは、ビジネスセンターでは無線LAN接続が可能でした。
しかし、そこは全く無防備。しかもホテルの入り口に面していて、外から
でも電波を拾えました。これは随分前の話ですが、最近でも某欧州の都市
で、エクゼクティブラウンジですら無料LAN環境はなく、有料でした。し
かし、そのなかにビジネスセンターというか会議室があり、そこだけ無線
LANが走っていました。なんとその隣にある客向け(ラウンジアクセス権
のある)に開放しているPCのある場所からは、その電波が拾えるのです。
なぜ、そうなるかと言えば、ナットワークは外注だからです。

世の中には、どのような環境でも接続せねばならない時もあります。その
場合は、持っている七つ道具を全て駆使して、接続を試みます。以前、と
ある掲示板でのとあるホテルへの批判(いいがかりとしか思えなかった)
で、「海外のホテルから仕事でどうしても繋げなければならなかった。
機内でほとんど仕上げ、ホテルから送ろうとしたらシステムダウンで送ら
れず、危うく職を失うことだった。ホテルはなにもしてくれず、最悪の
サービスだ。」との内容。それに対し、「電話回線という手もあるし、
外に出ればインターネットカフェもあるし、それほど重要なことならば、
コンシェルジェに頼めば、よそのホテルを手配してくれたはず。」と批判
の嵐。最悪、電話回線ならば、部屋に回線が来ている限り可能です。多少
の知識は必要ですが、10年ほど前なら、誰もがやっていたことです。これ
に無線LANと有線LAN。後者の場合は、ケーブルも必要なことがあるので、
きしめんタイプのケーブルも用意しましょう。

結論ですが、持って行くのなら余程の覚悟で。料金は無料から有料まで
様々。一般的に高級なところは有料が多く、しかも高いが、エクゼクティ
ブフロアーなどでは無料か、少なくとも共通のPCがある。中級かそれ以下
では無料のところが多いが、セキュリティーはなきがごとしで、速度も低
速。家族経営で、そのなかに好きなのが居れば、自分で環境を構築してい
て、わからないことがあれば喜んで教えてくれる。