感動した黄土高原そして懸空寺 -2005みなみやま山西省・大同を満喫する旅その3

雲崗石窟を出発したマイクロバスは、一度市内方向に戻り、方向を南東に変え川にかかる橋(確か有料?)を渡って、懸空寺に向かうはずだ。
ガイドの説明は、英語と中国語なのでわからない。(笑)
毎回、座席の横の人物が変わるので、適当にインチキな英語で話をするのが楽しい。
国籍もまちまちだ。
とにかく、マイクロバスはフルスピードでトウモロコシ畑の中を走り抜けていく。
途中昼食を取るのかと思ったが、約2時間懸空寺まで約70㎞を走りっぱなしだった。
ガイドの指示で、事前に車内で、懸空寺の入場料60元が徴集された。
やはり高い。
やがて、前方に小高い丘が見えてくる。
それをバスは昇っていくのだが、この丘はまさしく黄土高原。
その何とも言えない所々に深い崖のある風景に見入ってしまった。
所々に村があり、黄土の煉瓦造り、部分的には横穴式の住居も残る。
やはり、貧しい山西省の生活もかいま見れる。
道路の切り通し部分も、そのままだ。
黄土そのものが、そう簡単には崩れないと云うのが前提だろう。
そして、延々と続く黄土高原の姿。
この高原が、太原、平遙、介休、侯馬、三門峡の黄河まで延々と続くのだろう。
感動ものである。まさに悠久の大地だ。
このあとの旅行で、銀川から蘭州にかけての黄土高原のまた違う姿を見ることができたので、さらにこの感動は、深いものになった。

そして、そのあと、マイクロバスはかつては海中にあった堆積岩の深い谷の中に迷い込んだ。
そしてそこが、懸空寺のある谷だった。

バスを降りると、あの農民の日焼けした顔がツアー客に寄ってきて、土産物を売ろうとする。
これまでよく知った中国の姿がここにはある。
みなみやま的には、安心した面もあった。
欧米人のツアー客は、それなりに説明を聞いたりはするが、決して買おうとはしない。
国籍は違っていても、共通する彼らなりの旅行のノウハウを心得ている。
しっかりと観察させてもらった。
食事さえ、無駄だと思う金は一切使わないのだ。
徹底している。
それに比べると、みなみやまでも、気のいい日本人は、けちでありながら、貧乏旅行といいながら、適当の妥協して無駄な金を使う。
そんな、旅行への考え方の違いを感じてしまった。

懸空寺に行くためには、土産物屋や食堂が並ぶ金網で仕切られた一角に入場しなければ行くことができない。

ガイドさんが、入場料を払い終わらなければそのエリアにはいることができない。
その間、しつこく、インチキ、土産物売りに観光客はサラされることになる。
彼らは、柵の中には入れないのだ。
地元民同士、阿吽の呼吸かも知れない。

やっと中にはいることができた。
話を、同行の大阪女性の連れの日本語ができる中国人女性に説明してもらった。(ややこしいと思う。)
これからツアーのガイドさんの指定する食堂で食事をして、それから懸空寺自由散策だという。
その説明を聞いているうちに、欧米系のツアーメンバーは、グループごとに、食事はいらないとどんどんその場から消えていった。
少々ガイドさんかかわいそうに思えてきたのだが。(超おじさん的!!)
結局食堂に入ったのは、中国人家族(中国語で話せる)、上海で働いているという日本人のカップル(中国語ができる)、そして大阪からの女性とその連れの日本語のできる中国人女子学生、そしてみなみやまが残った。
気のいい日本人とはこのことを指している。





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1件のコメント

  • 不思議な昼食と断崖の懸空寺 -2005みなみやま山西省・大同を満喫する旅その4

    同一タイトル(連載)は、どうもよくないらしいですね。
    「歩き方」の下の赤い文字が気になります。

    ところで、食事の顛末。
    店員がメニューを持ってくる。みんな適当に数皿注文している。
    日本人4人と中国人女子学生が同じテーブルに座った。
    できるだけ日本人との接触をさけていたみなみやまだが(笑!深い意図はないですが。)、最後はこうなるのでした。
    英語のメニューまであったのには驚いた。
    で、注文したのはスイギョ(水餃子)一品10元だけ。
    中華テーブルなので、若い上海在住の彼女がスイギョが食べたいと言ってくれたので、(たぶん小父さんに気を遣ってくれたのではないか)、他の皿も少し食べることができた。
    休暇できていて、フフホトから飛行機で上海に戻ると言っていた。
    片道2000元といっていた。
    金持ちだなあ。(みなみやま中国国内消費の8日間全ての費用2000元弱)

    しかし、会計はチャージ料あわせて20元だそうだ。
    まあ旅行社と食堂がタイアップしての独占価格。
    日本人的みなみやまは、観光地価格はそんなものかと素直に払う。

    ここが違うのだ。貧乏旅行といいながら、適当に妥協するところが日本人的。

    欧米人がここで食事をしないわけがよくわかった。
    彼らはちゃんと情報を持っているのだ。
    必要のないお金は使わないのだ。

    さて、懸空寺。断崖に作られたまさに空中の寺。
    行く値打ちは十分にあるだろう。
    ところで、ここでまたおもしろい経験を。

    ツアーのガイドさんは、若い女性。
    彼女が、他の日本人もあわせて、入場口で入場させてくれた。
    ところで、同行の中国人女子学生が、彼女から懸空寺の長い解説を聞いているのだ。
    そして、しばらくすると、今度は日本語でその長い説明をかなり正確に話してくれた。
    その女子学生の記憶力の良さと優秀さに驚いたのだ。
    で、その解説は長すぎたので、みなみやまの頭にはほとんど残っていない。(笑)
    恐るべし中国。である。
    記憶をたどると、この場所は、五台山への唯一の通路に当たっている。
    しかし、両方を崖に挟まれていて、洪水がよく起こり、作物をあらすので貧しい村が多かった。
    そこで、洪水が起こらないように崖に寺を造ると共に、通行人がここを通る時のお金を使うことで、貧しさが救われたといったことだったと思う。
    (記憶が!!正確ではないので、ご承知置きを。)
    懸空寺では雨が降っていたが、帰路につく頃には天候も回復して、再度黄土高原のすばらしい風景を見ながら時間を過ごすことができた。
    ちなみに、今回の座席の横は10代のスペイン女性だったのでさらに会話が弾んだ。
    予告の、5時前には、ツアーのバスは、大同火車站 前に無事到着した。
    楽しい1日だった。
    さて、あすの列車の時間まであと丸1日大同で過ごすことになった。
    ホテル探しが待っていた。
    しかし、その大同の宿泊費はわずか35元で済ますことができたのだった。



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    大同・飛天賓館はお薦め・15元で散髪をする -2005みなみやま山西省・大同を満喫する旅その5

    さて、ツアーが終わり宿探し。
    駅前には、相変わらずタクシーの客引きの声がかかる。
    これがないと、中国旅行らしくない。
    駅の正面右手に、2冊のガイドブックに載っていた賓館。
    最低98元と書いてある。
    古いが立派な大廈だ。
    受付にやたら外国人が多い。
    もしやと思ったが、
    「ファンゼンマ?」と聞いてみる。
    部屋はあるらしい。
    「多少銭?」
    値段は、4人部屋が35元だという。
    「ウソ!」と思ったが、安さに驚いて、すぐ決める。
    「押金?多少銭?」と聞くと、100元。
    35元の部屋の押金が100元。
    とりあえず、伝票を切ってもらい、
    エレベーターで8階へ。
    8階の女性服務員がむかえてくれる。
    伝票を渡すと802号室へ案内してくれる。
    部屋にはいると、先客が3人。
    欧米系20代女性2人と男性1人。
    部屋にベッドが4つ。
    比較的広く窓もあって悪くない部屋だ。

    というよりは、おじさん的には、ラッキーと内心思ったかも。
    本当に、若い女の子の横で休んだが、何も起こらなかった。(笑)

    ところで、その後の顛末はどうなったかというと、
    とりあえず、英語で自己紹介。
    相手は、生粋の英国人が男女二人。
    もう一人は金髪のフランス人。
    彼女が、みなみやまの横のベッド。
    寝顔もしっかり見てしまったのだが。

    ところが、かれらから突然日本語が返ってきた。
    実は、彼らは何と、広島県の地方都市で中学校の英会話教師をしていた日本つながりの男女3人だと。
    契約が切れたので中国旅行を3人でしているという。
    見たところ、完全な友達関係で、それでも平気で同室しているようだ。
    そのあとも、他の部屋からイギリス男女が入ってきて、英語オンリーの交流が続いた。
    一人をのぞいては。
    ところでこの賓館の成り立ちはどうなっているかというと、
    他の部屋は、外国人と中国人旅行者が占めている普通のホテルだ。
    ただ、階によって設備が違うようで、この4人部屋は、トイレとシャワー室が別であると言うことだ。
    これも、先客の彼女たちから教えてもらった。
    シャワーもちゃんとお湯が出たが、細かい蛇口なしのストレートなお湯だった。
    それを報告すると、彼女たちの納得をしていた。
    石けんがなかったので、フランス人の彼女からボデイシャンプーを平気で借りたことはどうでもいいこと。(笑)

    連泊している彼女たちは、食費をうかすために、自炊に近いことをしているらしい。
    ちなみに、男性は、ビニールに入ったマカロニ状のパスタを平気で食べていた。
    うーん!と感心してしまった私だが。
    硬座の中国人ですら、3元のカップラーメンを食べているが、彼はその上をいっている。
    とりあえず、二日ぶりに汗を流し、食事に出ることにした。
    明日は、1日ゆっくり大同市内観光ができそうだ。
    デイバックには、鍵をかけた。
    外国の一人旅には、緊張は必要だ。