5月29日・・・③「やり残し第一弾、アルベルティーナ」 アルベルティーナは3年前の当時、改装中の為、入っていませんでした。 特別展が2つ、「モンドリアン展」と「ゴヤとピカソ」。 チケットを買う時、何かモゾモゾと言われる。聞き取れなかったので聞き返すと、どこの国から来ました?と聞かれている。 嘘つく理由もないし、日本、と答えましたが、美術史美術館など、後に行く主要観光地でもどこから来たかを聞かれました。 旅行者が何人来たか、というのはこうやって調べているのかな?? 「ゴヤとピカソ」では、2人のデッサン以外にもゴッホやセザンヌ等々、デッサン以外にも水彩画なんかもあり、結構な展示。ピカソのデッサンは多くありましたが、ゴヤの方はせいぜい5~6枚ぽっち。 そういえばゴヤのデッサンなんて見た事ないや。5枚集まっただけでも奇跡、なのかも。 モンドリアン、というと「ブロードウェイ・ブギウギ」の原色と直線のイメージが強かったですが、今回のモンドリアン展は正統派の油彩風景画に始まって、印象派のようなボヤァッとした油彩、キュービズム、と続いて、彼の画風が変わっていく様子がわかるよう展示されている。 キュービズムがだんだん直線的になっていき、最後は僕も知っているブロードウェイ・ブギウギのような作品になった。 画風の変遷はもちろん、モンドリアンが僕も見知ったフツーの油彩を書いていたことも、今回初めて知った。 ひとつ利口になってしまった。 しかし、常設展示はレオポルド美術館に貸し出し中の為か、期待ハズレにショボく感じましたが。 続けて行ったのが美術史美術館。 時間がないので、見たい絵画だけサッサと見てしまい、ここでの目的である中央階段ホールを見る。 実際、ここのホール上部のクリムトの壁画を目的にこの美術館を訪れる人って、少なくないと思う。 今まで行った、どのミュージアムのエントランスホールよりも、ここのホールが一番好きです。 しかしこの壁画、せっかく部門ごとに書いてあるのだから、エジプト部門の壁画はエジプト展示の入り口に、イタリアルネッサンスの壁画は、そっちの入り口に書いて欲しい。というのが僕のちっぽけな不満。
5月29日・・・④「やり残し第2弾、ミュージアムクォーター」 ミュージアムクォーター入り口でパンフを渡され、訳のわからんショートムービーを見せられる。 現代美術の紹介のようでしたが、時間を無駄にしたようで思わずゲンナリ。 「ルートヴィッヒコレクション」 ここも前回、行かなかった重要な美術館。 ちょうど僕の旅行期間中にスッポリ閉まっていた、思い出深き場所。 この日は開いており、入場料がタダの期間中。 前回のアンラッキーが、今回で挽回できたようで嬉しい。 現代美術はパッと見て理解不能の作品が殆どなのですが、たまに気になった作品の前で立ち止まって、意味を考えてしまうところが好きです。 お目当てのポップアートは、期待ほどたいして作品が展示されていませんでしたが。 「レオポルド美術館」 [THE NAKED TRUTH]と銘打たれた美術展が開催中でした。 クリムト、シ-レ、ココシュカなどの世紀末美術の特別展示。 どうやらフランクフルトのほうでも展示があるようで、ウィーンとでは 展示されている作品が少し違うみたい。 クリムトのヌーダ・ヴェリタスも、こちらレオポルドに貸し出し中。 ウィーン展の目玉はクリムトの「ダナエ」でしょうか。 プライベートコレクションなんて、こういった機会でないと見られませんからね。 ちょっと時代がさかのぼって、ハンス・マカルトの「5つの季節」なども展示されており、こちらも好きな絵です。 しかし、どの美術館も冷房が効いておらず、水分補給(ビール)が止まらない。 ビールも館内も、冷やしすぎないのがウィーン流か。
5月29日・・・⑤「ウィーン観光ハイライト、リヒテンシュタイン美術館」 時刻は夕方4時過ぎ。 ハンガリーでのんびりする為、ウィーン観光に割ける時間が今日と最終日の半日ほどしかなく、1日でスタンプラリーみたいに周ってしまった。 目も回ってしまいそうで、気持ち悪い。 とりあえず時間もないので休んでもいられず、地下鉄乗り継ぎでヴォティーフ教会近くのショッテントーア駅へ。 ここからリヒテンシュタイン美術館近くまでのバスが出ています。 歩くには中途半端に遠い距離。路面電車よりは、バスのルートの方がわかりやすかったです。 公園のの門をくぐると、近代的なガラス張りの入り口を持つでっかい美術館が、勇壮に建っています。 入り口から入ると、メチャ涼しい。なんとビジターに優しい美術館。 新しいだけあるなぁ、と変な感心。 服につけるバッジタイプのチケットを購入すると、日本語の作品案内が渡される。 どうやらこの美術館、作品紹介やアーティストの名前は作品の脇にないらしい。やはり他の美術館とは一味違うぞ。 1階、2階に展示があり、主な絵画の2階のようだ。一階フロアど真ん中に豪華な馬車が一台、デン!と置かれている。 とりあえず一階から見ようと、荷物を預け、見学する。 右側入り口から入って馬車を通りすぎ、左側の2部屋が書庫になっている。 内部はプルンクザールほど凝った造りではないけれど、100年以上前の本まである。 しかし、この部屋で呼びとめられる。 どうやら一階部分は特別展示のようで、一般の入場券では入れないらしい。 ふん、もう遅いわ。 じっくり見終わった後に指摘されてもなぁ。。。 あやまって許してもらいましたが、この美術館に行かれる方は注意されたし。 よくみれば、僕の入った右側入り口において、名前の確認を行っているようで。ネット予約か電話予約のみなのかも。 2階部分の絵画コレクションは素晴らしいの一言です。 なんといっても目玉はルーベンスの連作、「デシウス・ムスの生涯」でしょうか。マリー・ド・メディシスの生涯にも負けないくらいの傑作だと思いました。 コレクション以外にも、各部屋天井も注目です。 全ての天井にフレスコ画があり、コレクションを見た後に天井を見上げていたら、首が痛くなってしまった。 階段天井部分にも巨大な天井画がありますが、入り口から左側の階段天井画は 損傷が激しいようで、幕が張られていて非公開でしたが。 ミュージアムショップの図録に日本語版はなし。 作品紹介に日本語版があったことを考えれば、これから作っていく可能性もあるでしょうが。リヒテンシュタイン家で作った赤ワインなども売られていました。かなり興味があったのですが、手提げカバンに入らなかったので諦める。 美術館を出る頃、午後6時前。 ブルクシアター開演が午後7時ですので、夕食の時間くらいはあるかなぁ?