地域によって違いがあります

新婚旅行ということで、大衆的なホテルは除外。また、日本人の多くがやっている忙しない移動や観光もしないという前提。

以前は、新婚旅行にはまずフォーシーズンズを勧めていました。大人のリゾートで、ハードもソフトもとても優れていると思いました。また、ヴィラなので、二人っきりになれるという点でもお勧めです。他にも同様の措置を施しているリゾートはありますが、確かここも「お子様」のプールは禁止のはず。下にも書きますが、ヌサドアなどの大型リゾートのなかには、お子様御用達遊園地と化しているところもあります(幸いにして、最近日本人が少ないし、日本人にとってはオフシーズンですので)。

その後、似たようなコンセプトでリッツカールトンができ、これらよりは少しランクが下になりますが、インターコンチネンタルも悪くはないので、一応選択肢に入るかも知れません。なお、クラブフロアー専用プールでごろごろしていたら、掛かりのお兄さんが、「日本人はほとんどホテルに居ないで忙しく観光しているのに、何故お前達は朝からここでごろごろしているのか?」と言ったのが、インターコンチネンタルでした。これらはジンバランで、もとは鄙びた漁村です。後は強いて言えば、この地域なのですが、さらに辺鄙な場所にできたのが、かのブルガリです。ただ、ミラノのブルガリ同様、ホテル運営に関しては新参者なので、評価は少し先になると思います(ミラノはそう言われています)。それでも超が付く高級であることは間違いないでしょう。

この場所とは反対側になるヌサドアは、外部とは隔絶された空間に作られたリゾートです。大抵は高級ホテルで、世界規模のホテルチェーンが多く、それらは大型ですが、中には小規模なホテルもあります。地元民は自由に入れないので、地元のレストランとか店がなく、それを求めるのなら、車で出なければなりません。すなわち、基本的にはエリア内で過ごすことになります。ややもすると人工的な感じ(リゾート自体が人工的産物なのですが)。

クタはパスして(新婚旅行向きではない)、どうしてもこのエリアにしたければ(食事とか買い物には便利です)レギャンにしましょう。さらに落ち着いた雰囲気を求めるのならば、スミニャックとか。もっと離れて、騒々しさはなくなりますが、少し寂しげなのがサヌール。老舗ホテルが多い。ここまでくると中心地からは相当遠い。でも日本でもファンが多い。

ビーチエリアには他の場所にもホテルはありますが、きりがないので。

バリのなかでウブドは別世界です。海ではなく、渓谷や棚田が景観を形成しています。観光と地元民の生活をうまく調和させいているのが特徴です。ビーチエリア、特にクタのような喧噪とは隔絶された世界。泊まっている人達も、自然派が多く、日本人よりも圧倒的に欧米人が多いような気がします。ここはアマンダリが有名ですが、似たようなコンセプトで(谷に流れ落ちるようなプールとか)低価格のくせに良質のホテルがたくさんあります。アマンダリは比較的中心部に近いのですが、後発リゾートはより奥地にでき、さらに遠くには、フォーシーズンズ・バリ・アット・サヤンがあります。最近のとある雑誌にも、ブルガリよりこちらのほうが良いとの評価が載っていました。中心地かでは大抵車を出してくれます。ダンスが終わってかわでも拾ってくれるので、心配はないし、ダンスを鑑賞するのならば、ウブドに泊まるべきです。

折角の新婚旅行です。二人きりの世界を堪能できるホテルが良いと思います。例えば、ビーチはジンバランのフォーシーズンズで、ウブドに移動し、アット・サヤンに泊まるとか。

アマンキラ・アマンダリ・アマヌサというアマングループも勿論、特別なホテルで、新婚旅行にも向いています。ただし、アマングループは基本的に排他的で、「簡単には行けない、安さを求める人は来なくて良い、アマン慣れしている人には心地よい」という感じなので、熱烈なファンが多い一方で、これまでアマンの経験のないかたや、高級リゾートとは縁のないかたは肩身の狭い思いをするでしょう。

バリは忙しく観光するよりも、ホテルを楽しみ、ダンスなどの芸能や食事、民芸品の買い物などを満喫するほうが良いと思います。