ニセ警官

 私も会いました。
 昼間、午後2-3時ごろだったと思います。チェリオの丘のS.Gregorio Magno教会の付近を歩いていたところ、私の進行方向をふさぐようにして、肌の黒めのアジア系もしくは中南米系の怪しげな外国人が地図を持って近寄ってきました。外国人の私に、自分は目が見えないのでかわりに「アルジェンティーナ広場」はどこか、地図で探して教えてくれ言ってきたので不審に思って、何とか避けて立ち去ろうとしました。
 その瞬間、後方から、「ポリス、ポリス」と叫びながら背の高く、体格のよい男性が走ってきました。何が起こったのかわからず、呆然としていると、その男性は「ポリス」を名乗り、パスポートを提示するように言ってきました。私は不審な外国人だけが見せればよいのかと思っていたのですが、私にもパスポートの提示を求めてきました。すると、例の不審な外国人は、いつの間にかパスポートを取り出し、それを男性が青色のペンライトでなにやら調べていました。それを終えるともう一度、私に、パスポートを出すように言ってきたので、私は本当に男性は警察なのか尋ねると、男性は「ポリス、カラビニエリ」だといい、写真の貼られた薄い紙切れを私に見せて来ました。じっくり見ようとすると、すぐにその紙をポケットにしまってしまいました。
 そのうちに、不審な外国人も立ち去ってしまい、その男性に不審な外国人はスリだったのだと言われました。よく状況が飲み込めずにいたのでですが、しばらくすると、結局私は自分のパスポートを見せることなく男性は立ち去っていきました。
 あとになってよく考えてみると、男性は東欧系の顔をしており、言葉のアクセントもどうもイタリア人であるようには思えませんでした。本人は、ナポリ人だと主張していましたが、おそらく、不審な外国人とコンビだったような気がします。
 後に知ったことですが、警察手帳は、薄い紙切れなどではなく、結構目立つ「POLIZIA」もしくは「CARABINIERI」と書かれた警察の紋章が入っており、その紋章のところに、警察官個人の登録番号が刻印されているそうです。
 

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