とある業界誌に、「かつては賑わっていたインターネット掲示板」として、
このサイトも書かれていました。執筆時では、まだ旧掲示板だったはずで
すが、鋭く将来を予測していたのか。
折角の「新装開店」セールの時期に、レクイエムみたいなことを書いてい
ると捉えられては困るのですが。
かつてのガリバーのような、好奇心旺盛に自分の目で見てやろうという雑
誌は、時代を先取りし過ぎたのか、生き延びることができませんでした。
一方で、表舞台に出ることはなかったものの、新鮮でしかもしっかりとし
た情報がパソコン通信の場で交換されていました。しかし、その後やって
きたインターネットの爆発的な展開で、パソコン通信も消滅し、巨大な情
報媒体として掲示板等が一躍主役に躍り出ました。ここで得られる情報は
膨大で有意義なものと同時に、所謂ゴミと言われるものを急増しました。
上記記事では、掲示板衰退の理由として、「初歩的なことを聞くと上級者
から諫められる」、「荒らしの横行」などを挙げていました。一方で、
元気なものとして、半閉鎖的なサロンを取り上げていました。素性がある
程度わかっている同士のコミュニ ティーであることが、その理由の第一
らしいのです。
ガリバーに限らず、雨後の竹の子のように出てきた雑誌も創刊号が最終号
であったり、次々と姿を消しました。「地球の歩き方フロンティア」も結
構良い雑誌でしたが、生き残れませんでした。今あるのは、CREAのように
データーを使い回ししつつも、新しい情報も取り入れる(基本的にはデパ
ートの○○フェアーと同じ感じ)ことで、購買力のある若い女性を惹き付
けるものと、年金世代をターゲットにしたものでしょう。しかし、前者世
代は正規雇用の激減により、旅行に割ける資金も激減しています。他方、
後者世代は確かに、このご時世でも海外旅行の伸びを維持していますが、
流石に冒険はしません。当然、「年金で海外に暮らす」という内容になっ
てしまいます。紙の媒体には限界があり、今後衰退はしても伸びることは
期待できないだけに、やはりネット上の情報が重要になります。
何故、ネットでの情報交換が衰退したのか。実のところ良くわかりません。
情報過多で、食傷気味なのか。しかし、情報は多いようで、実は大切な情
報にアクセスできていないのではないかと感じています。情報提供を有料
化して、情報の質の向上と経営とを両立させようという試みはなされてい
ますが、多くの新聞社が無料としているように、有料化と同時に人が引い
てしまいます。今後、ネットでの情報交換(旅に関して)がどうなるか、
何故、掲示板は衰退するのかを考察していただけると嬉しいのですが。