広大な北陵公園・そして東陵-みなみやま中国遼寧・大同・甘粛・山東旅行記その6 北陵(現地ではベイリンと発音していたように聞こえた)は広大な公園だった。 市内バスに乗っていて、ふと気づくと北陵公園入口をすでに通過してしまっていた。 次のバス停で降りて引き返す。 中国の朝は早い。 たくさんの人が、公園へ向かって歩いている。 そして、おもしろいことに、いろんな人が道ばたで店開きしている。 靴下が5足10元というのもある。 ちょうど、靴下を切らしていたので(少々説明が必要だが今回は割愛)、少し気が向いて、声をかけてみたが、ここで買うのを止めた。 しかし、帰りにはきれいに店はなくなっていた。 買っておけば良かったとあとで後悔した。 北陵公園は6時から開いていた。 市民が三々五々入っていく。 そのまま無料ではいっていけるかと思ったが、さすがに入りぐちでチェックが入った。 入場料は、36元。(2003年発行昭文社『個人旅行中国』では、入場料3元、昭陵10元とある。入場料は超インフレである) 公園入園料が6元。 早朝の散歩の市民は無料だ。 まだ、観光客が来る時間でないので、係員が、入場券に開けるパンチの道具をあわてて事務所に取りに行った。 みなみやま的にはこんな些細なことに遭遇するのが好きだ。 普通観光客が早朝荷物一つで、観光地をうろうろするかというのだ。 そういう観光が好きだ。 しかし、清朝のホンタイジの墓所のある公園は、中途半端な大きさではなかった。 とにかく、まっすぐな道が、2㎞近く続く。 池があり、道の左右にガイドブックに出てくる動物の石像があり、肝心の昭陵にはたどり着かない。 旅行の最初にしてこのスケールの違いをまざまざと感じた。 道路では、市民が踊ったり、運動をしたり、散歩をしたり、パホーマンスもある。 一番目を引いたのが、中国だこだ。 はやりらしく、かなり高い空までたこが揚がっていた。 自慢のたこを見てもらうためにあげているのがよくわかる。 やっとの事で、昭陵入り口までついた。 ところが門には鍵がかかったまま。 隙間から中を見たが果たしてどんな構造物なのかもわからない。 写真屋のおばさんに、民族衣装を着て写真をとらいかと聞かれてことわったあと、いい加減あきらめて、帰ろうかと思っていた。 ぶらぶらしていると、写真屋のおばさんがかわいそうにおもったのか、7時30分に開門すると云うことを教えてくれた。 何せ、来る時間が異常に早かったのである。 それでも、三々五々に、観光客だとわかる中国人家族が数組やってきた。 いつもの癖で、すぐにあきらめて帰らずに良かったと、広大な昭陵を見学してあとで胸をなで下ろした。
昭陵そして広大な東陵-みなみやま中国遼寧・大同・甘粛・山東旅行記その7 今日「歩き方中国」新版を書店で見てきたが、北陵・東陵の入場料は新料金に改定されていた。 ところで、昭陵だが、中に入ってその大きさに驚いた。 全体は城壁で囲まれており、建物は北京の故宮と同じ瑠璃色の瓦が使われている。中門を通るとさらにその奥に建物が続くといった構造。 具体的には写真のできあがりを待つことにする。 北陵は、驚きの大きさなのは良かったが、ここで歩くのにすでにへばってしまった。しかし、まだ時間はある。東陵に挑戦しようと思った。 公園入口までの帰りの道のりはさすがにきつかった。 すでに、8時半は回っていたと思うが、公園入口の門には、しっかり、観光用の電気自動車がスタンバイをしていた。 早く訪問するのも、考え物かも知れない。 ひとまず瀋陽北火車站 まで戻ることにした。 次は東陵。ガイドブックの218路バスがくせ者だった。 とりあえずその方向のバスに乗ったが、218路バスの始発は大東門バス停。 駅からかなり、離れたところ。最初に乗ったバスは、そこを通ったのだが見落とし、みなみやま的いい加減さで終点まで乗ってしまった。団地のど真ん中の終点だった。 再度戻りながら、リベンジしたが発見できず。 バスを降りて、繁華街のホテルのフロントに行き、大東門までのバスを聞いて再度挑戦した。 正解である。 そこからが大変だった。ドンリン・東陵前バス停までは、1元だが、4車線の立派な道をひた走る。イスが固いので振動もすごい。 タクシーだとかなりの額になると思われる。 終点についた。何の標識もない。 同乗の家族連れが歩く方へしばらく歩くと東陵の入り口があった。 とにかく中国の観光地はアバウトで歩くことが多い。 しっかり入場料30元を払って中にはいると、しばらく林の中を歩く。 しっかり石づくりの坂道の上りがあるのだ。 東陵は北陵をしのいで規模が大きかった。 東陵は」、清の初代皇帝ヌルハチの墓である。 途中で一息入れる。 途中であったフランス人と会話をする。 とにかく、これらの世界遺産では、個人旅行のヨーロッパ人と多く遭遇する。 彼らとの会話はそれなりに楽しいのだ。 へたくそなみなみやまの英語でもそれなりにつきあってくれる。 やはり、中国は、彼らにとっては東洋そのものとして興味をそそるもののようだ。 帰りも大変だった。 281路バスは本数も多く、駐車場には多くの大気バスが駐車していた。 そこまで行ったのだが、やはりバス停は4車線道路沿い。 目の前でバスが出て行ったのはショックだった。 しかし疲れは残ったものの、東陵は瀋陽では見るべき値打ちのあるものだと思う。 ただ、時間的余裕と根性がないと、ここまではたどり着けないのも事実だろう。 いい思いでになった。
瀋陽から大同へ夜行列車の旅-みなみやま中国遼寧・大同・甘粛・山東旅行記その8 無事、瀋陽北火車站にたどり着いた。 時間はまだあったが、もう動く気がしない。 駅舎に入り、改札時間を待つ。 とりあえず時刻表を買った。 5元の時刻表だったが、東北管内中心のもので、不十分。 アトで、10元の全国版時刻表をさらに買いなおした。 運がよく硬臥の切符が手に入り、空調なしの古いタイプの列車。 定刻に発車。 しばらくは、外の景色を楽しむ。 延々と続くトウモロコシ畑と地平線。 日が落ちるコロには長城の最東端の山海関を通過していた。 深夜に、北京を通過した列車は、トンネルを越え内モンゴルの平原にはいり、昨年見慣れた風景を見ることが出来た。 珍しく、雨が降っており、あちこちに水溜りが出来ていた。 そして7時過ぎに列車は大同火車站に到着した。