大連駅は改装中、大連発最終列車に乗る-みなみやま中国遼寧・大同・甘粛・山東旅行記その4

大連駅は改装中だった。

フェリーを下りると、そこには乗り合いバス。
同室の中国人に連れられてバスに乗る。
地図での大連港からの大連駅までは、以外と近かったのだが、このバスは結構の距離を走った。
途中、集票処の看板があったが、大連から逆コースの乗船は中国語ができなければ至難の業と感じた。
そして、バスが止まった。その先には、暗い大きな建物。右手には、高架の新交通システムらしきもの。まだ開業していない。中国人の彼も迷ったようだ。
みなみやま的には、直感として、大連駅の裏側に着いたと感じた。
正解だった。地下道をくぐると古い駅舎。
おそらく、近々駅前再開発と共に新駅が開業するのだろう。
 そのあとが、奇々怪々の連続。中国人の彼は、そんなに親しくないにもかかわらず、最後まで面倒を見てくれた。
まず、切符を買う。それも、10時過ぎだ。時間が過ぎている。とにかく、彼の云うままに切符を瀋陽北まで買った。たった28元。無座(自由席)である。ただし、赤いはんこが押してある。これがあとで威力を発揮するのだ。

元々、心では、大連での1泊を準備していた。いくら何でも常識的判断。
しかし、流れだ。決して他人を全て信じているわけではない。
そこは、自己責任の範囲。
彼に任せた。
大連駅の盲点。始発駅である。従って、深夜便はない。
始発は朝まで待たねばならない。
しかし我々が乗った列車は10時過ぎの列車。
彼は、予約した列車には間に合わなかったと行っていた。
臨時列車か、列車の遅れかかのようだ。
従って切符の表示とは違う。
ただ記憶がすでに曖昧なので、定かではないが。

そのあとが、奇々怪々の展開だった。
改札が始まり、ホームへ。
しかし、彼は硬座には行かず、硬臥車に。
切符がなければ乗車できないが、我々は難なく硬臥車に乗車。
例の切符のはんこが効いたのか。
列車は無事発車したが、しばらくは、座席はない。
彼と車掌のやりとりが続く。
そして、最後は女性の列車長が最終判断。
めでたく、列車寝台中段をゲット。
追加料金44元を払う。

しかし、みなみやまは冷静だ。
おそらくこうなると踏んでいたのだ。
さい先のいいスタートだった。
大連観光はいつでもできる。すぐにあきらめがついた。
さい先のいい前触れを感じていた。
中国最初の夜は暑いながらもぐっすり眠ることができた。
早朝、5時前後に瀋陽へ着くはずである。



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  • 瀋陽で市内バスを乗り回す。北陵・東陵はお薦め-みなみやま中国遼寧・大同・甘粛・山東旅行記その5

    瀋陽には早朝に着いた。
    同行の彼王さんが瀋陽で降りるというので一緒に降りることにした。
    彼は、そののまま家路についた。
    早朝ということで、火車站前の客引きも少ない。
    瀋陽は、位置的には、中国東部にあたり、緯度では箱館、軽度では石垣島になる。時差が1時間あり、夜が開けるのは早い。
    後で行った甘粛省蘭州は、同じ中国時間でも経度で20度も違い、夜明けが遅かった。
    火車站前の食堂に明かりがともっており、客も入っていたので食事を取った。
    そのあと、ネオンサインがついた瀋陽火車站 のレトロな姿を写真に撮った。
    まだ、市内バスも走っていないので、とりあえずメイン通り中華路を歩いてみることに。すでに、あたりは明るくなっていた。
    この通りの周囲も、新しいビルの建設ラッシュだ。
    途中、手頃なホテルを探そうと1軒に入ってみた。
    金杯賓館(HOTEL JINBEI)でフロントで名刺をもらう。
    手頃な値段だ。
    外に出るとしないバスが動き始めていた。
    近くのバス停に行くと、路線図が書いてあり、比較的わかりやすい。
    中心駅の瀋陽北火車站を目指す。
    乗ったバスは3けた番号。
    バスに乗る時に、料金を運転手に確かめる。
    1元だ。これは慣れない街を市内バスで歩くには助かると思った。
    バスは、無事瀋陽北火車站 に着く。
    さっそく、次の山西省大同までの火車の切符を購入に集票処にいく。
    電光掲示板を見ると、何と大同の文字が。
    おまけに、硬臥 「有」の文字。
    とりあえず、窓口に並ぶ。
    内心、切符がなくなりませんようにと願う。
    順番が来た。
    緊張した声で、「ジンティン・今天」「タートン大同」「インウォー硬臥」と告げる。
    いつも聞く「没有!」の声はない。
    やったー!!ついている。
    すぐに値段がかえってくる。
    金額は正確に聞き取れないが、とりあえず、100元札を2枚差し出す。
    切符とお釣りがかえってくる。

    窓口を離れてゆっくり列車の日付と時間と金額を確かめる。
    2180次8月○日 15:03開(発)硬座普快臥 14車06号下舗
    153元とある。
    空調なしなので最低価格だ。
    どうも最後の方の切符のようだ。
    列車の大同到着時間もまだわかっていない。
    これから列車時刻表を買って確かめよう。
    しかし、明朝には確実につく。
    これで、このあとの日程が決まった。

    今回の中国旅行は昨年、行けなかった大同の雲崗石窟のリベンジが今回の最高の目的だった。
    これで、中国入国後3日にして実現することが決まった。
    そのあとのことは、これから考えることにする。

    発車時間まで、瀋陽観光をすることに。
    とりあえず、清朝第2代ホンタイジの墓である北陵へ行くことにする。

    集票処は大体火車站の右側にある。
    「トイプーチー」と、ちょうど、止まっていたミニパトカーの公安に北陵公園行きバス停はどこかと聞く。
    すると、そのままパトカーに乗せられた。(笑)
    説明するより、連れていったほうが早いと判断したらしい。
    海外、初パトカー乗車である。
    不思議な気分だった。
    外国人の強みだ。逆にならないように気をつけなければならないが。
    北陵公園行きバスに乗り、やはり運転手に「イークァイ?1元?」と確かめることは忘れなかった。
    時間はまだ早朝6時過ぎだった。

















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    広大な北陵公園・そして東陵-みなみやま中国遼寧・大同・甘粛・山東旅行記その6

    北陵(現地ではベイリンと発音していたように聞こえた)は広大な公園だった。
    市内バスに乗っていて、ふと気づくと北陵公園入口をすでに通過してしまっていた。
    次のバス停で降りて引き返す。
    中国の朝は早い。
    たくさんの人が、公園へ向かって歩いている。
    そして、おもしろいことに、いろんな人が道ばたで店開きしている。
    靴下が5足10元というのもある。
    ちょうど、靴下を切らしていたので(少々説明が必要だが今回は割愛)、少し気が向いて、声をかけてみたが、ここで買うのを止めた。
    しかし、帰りにはきれいに店はなくなっていた。
    買っておけば良かったとあとで後悔した。

    北陵公園は6時から開いていた。
    市民が三々五々入っていく。

    そのまま無料ではいっていけるかと思ったが、さすがに入りぐちでチェックが入った。
    入場料は、36元。(2003年発行昭文社『個人旅行中国』では、入場料3元、昭陵10元とある。入場料は超インフレである)
    公園入園料が6元。
    早朝の散歩の市民は無料だ。

    まだ、観光客が来る時間でないので、係員が、入場券に開けるパンチの道具をあわてて事務所に取りに行った。
    みなみやま的にはこんな些細なことに遭遇するのが好きだ。
    普通観光客が早朝荷物一つで、観光地をうろうろするかというのだ。
    そういう観光が好きだ。

    しかし、清朝のホンタイジの墓所のある公園は、中途半端な大きさではなかった。
    とにかく、まっすぐな道が、2㎞近く続く。
    池があり、道の左右にガイドブックに出てくる動物の石像があり、肝心の昭陵にはたどり着かない。
    旅行の最初にしてこのスケールの違いをまざまざと感じた。

    道路では、市民が踊ったり、運動をしたり、散歩をしたり、パホーマンスもある。
    一番目を引いたのが、中国だこだ。
    はやりらしく、かなり高い空までたこが揚がっていた。
    自慢のたこを見てもらうためにあげているのがよくわかる。

    やっとの事で、昭陵入り口までついた。
    ところが門には鍵がかかったまま。
    隙間から中を見たが果たしてどんな構造物なのかもわからない。
    写真屋のおばさんに、民族衣装を着て写真をとらいかと聞かれてことわったあと、いい加減あきらめて、帰ろうかと思っていた。
    ぶらぶらしていると、写真屋のおばさんがかわいそうにおもったのか、7時30分に開門すると云うことを教えてくれた。

    何せ、来る時間が異常に早かったのである。
    それでも、三々五々に、観光客だとわかる中国人家族が数組やってきた。
    いつもの癖で、すぐにあきらめて帰らずに良かったと、広大な昭陵を見学してあとで胸をなで下ろした。