ホーチミンのシクロやバイクタクシーの運転手、露店の物売りが法外な金額をふっかけてくることはアジアに限らずよくあることだが、ここでは「地球の歩き方」の本そのものに印刷されている編集者の名前と名刺を見せて自分が要求する値段が正当であるとか、その商品が本物であるとかアピールするのである。彼らが見せる数年前の「歩き方」にはその法外な金額が記載されている。最新版ではその金額は削除されているがその女性編集者の名前は巻末に今でも付いている。うまい手口を考えついたものと感心する一方で、断固拒否してケンカになった。運転手仲間に取囲まれて面倒なことになるかなと思ったら、彼らは約5分の1ぐらいの金額を払ってやってくれと頼むのである。意外に穏健な国民だなと感じた。旅行中、上記の編集者の名刺は数回見た。相当ばらまいたようだが編集者も気をつけないとだめだよ。