(No.4)バチカンネクロポリス アウトパルコとサンタローザ

昨年11月に公開された THE ROMAN NECROPOLIS OF THE VIA TRIUMPHALIS に参加してきました。予約は以下から。
http://mv.vatican.va/3_EN/pages/z-Info/Eventi/Eventi_2006_10_12.html

バチカン美術館の「Reserved Guided Tour」口から胸にバッチをつけて入館します。
前後を警備員に挟まれながら、イタリア語と英語を話すガイドさんと共にバチカン内の一般立ち入り禁止地区をすすんで2箇所の遺跡に入場します。

まだ、サンピエトロ寺院が建つ前の「バチカンの丘」の斜面に埋葬された人々の墓地の跡です。キリスト教が広まる以前の墓地のさまざまな形態を見ることができます。

1.アウトパルコ:駐車場予定地だった場所に発見された庶民および軍人のお墓
紀元前からすでにローマはお墓不足だったそうです。
庶民は、一つの大きな穴(墓)にファミリー毎に埋葬され、軍人は大量に死ぬので、マンションのように上下に区切られて重ねて埋葬されています。
遺体を包んでいた石綿の布が展示されています。(2000年以上前のもの!?)
死後に使うお金を意味するD.Mと書かれた墓標、墓にワインやハチミツなどの供物を注ぐ穴など、死後の世界を充実させるための工夫がされています。

2.サンタローザ:ローマ帝国時代のリッチな人々のお墓
ローマ帝国時代には死後の世界が信じられていたため、歯にコインを噛ませて埋葬されたそうです。死後に川を渡るための料金だとガイドさんは言っていました。(三途の川の六文銭と同じですね!)
皇帝ネロの臣下の墓とか、大アグリッピーナの先祖一族の墓など、モザイクやフレスコ画で装飾された、アウトパルコとは明らかに違った形態の埋葬の仕方が興味深いです。

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