5.プレゼーピのまちポルティコ・ディ・ロマーニャ 春に行った時にポルティコのことは書いたので、 読んでくださった方もいるかもしれません。 http://bbs.arukikata.co.jp/bbs/tree.php/id/97940/-/parent_contribution_id/97923/ 冬に行っても大して変わらず、大晦日のチェノーネ(大正餐)が楽しめるだけかも、 と思って行ったら、それは大きな間違いでした。 まちおこしとしてやっているらしいのですが、 このあたりでは、「プレゼーピのまち、ポルティコ」と言われているようなのです。 各家庭が家の前や窓に、そしてまちとしてちょっとした井戸のスペースなどに 趣向をこらしたプレゼピオを飾っているのです。 (キリスト誕生の場面を再現する人形飾り。複数形だとプレゼーピと言います。) 大きいものは等身大から小さいものは、お菓子のおまけサイズまで、 材料も、プラ、粘土、木、布、石、ガラス… 飾る場は、普通に台の上に布を敷く以外にも、木の切り株の上、 オーブンの中、鍋の中、鳥かご、パン焼き釜・・・ 置いてあるものの他に、ガラス窓に描かれているものや (夜灯りがつくと、本当にきれいでした) 吊るすタイプのものまで。 それが、中世のままの石造りのまちの小路に、次々と現れてくるのです。 ここに年越しにやってくる人たちも多いようで、宿は、満室。 訪れた人々は、ゆっくりと散歩しながら、プレゼーピを見て楽しんでいました。 そのプレゼーピの並ぶ可愛らしい小路の、とある家の前に、 クッキーとオレンジピール、肉チップ入り一口サイズのパイ、 そしてジュースと甘いホットワイン、使い捨てプラコップが置いてありました。 通りすがりの人たちにふるまうもので、みんな楽しそうにつまんでいました。 もちろん私たちもいただきました。 小さな家型の貯金箱が置いてあったので、少しばかり入れて気ました。 きっと、教会かどこかに寄付するのだろうと、友人と話しながら。