4.近郊のまち トレヴィーゾは、運河のある、もう一つの水の都とも言われ、 中世の面影を残す街並み歩きや、城壁の上の並木道の散歩を楽しむことができます。 イタリア人の大好きな紫キャベツに似た野菜、ラディッキオは、 トレヴィーゾのものが一番とされていますが、 他にも美味しい野菜がたくさんあり、美食の街と言われているのだとか。 ティラミスも、この街で生まれたものだそうです。 バッサーノ・デル・グラッパには、 戦乱や洪水で8回も壊れては復元された、木の橋があり、 これが街のシンボルとなっています。 風景の素晴らしさ、橋の設計(パッラーディオの設計だとか)、風情のよさから この橋は世界遺産に登録されているのだそう。 車の通らない、屋根付きの橋を、人々がゆったりと歩いたり、立ち止まって話をしたり、景色を眺めたりしています。 街の中心部は小ぢんまりとまとまっていて、 名物のグラッパ屋もたくさんあります。 橋のたもとのグラッパ屋は、古いだけあって趣のある店で ただグラッパを飲んだり買ったりできるだけの店ですが、 街の人たちが気軽に立ち寄って飲める、素敵な店です。 ここは、有名な白アスパラガスの産地でもあり、春に行くと堪能することができます。 カステルフランコ・ヴェネトは、トレヴィーゾが、 中世に街をまもる前線基地としてつくったまちだそうで、 1辺が230mという正方形の城壁をもつ小さなまちです。 城門の時計塔が素敵でした。 また、夭折の画家、ジョルジョーネの生まれたまちで、 ドゥオーモにも彼の描いたフレスコ画があります。 また、彼の家の壁面上部には、モノクロのフレスコ画があり、 当時の楽器や武具などが描かれていて、興味深かったです。 小さなまちですので、あっという間に歩けてしまいますが、 その割りに、素敵なワインバーや美味しそうなレストランがありました。 チッタデッラは、正方形のカステルフランコに対して、 直径400mほどの円形の城壁をもつまちです。 トレヴィーゾが前線基地としてカステルフランコをつくったのに対して パドヴァが、このチッタデッラ(要塞と言う意味)をつくったのそうです。 カステルフランコの城門は2つですが、 ここチッタデッラには4つあり、向かい合う城門を結ぶように十字の道があります。 城門から反対の城門まで、ここもあっという間に歩けてしまいますが ここにも美味しそうなレストランや、よさそうなホテルがありました。 大晦日の晩は花火を上げるそうで、 次の年越しはここでもいかも…と思ってしまいました。 このまちで一番楽しかったことは、城壁の上を歩いたことです。 城壁の上を歩けるところは、今までにもルッカやトレヴィーゾで経験していますが、 この2つの城壁は、幅が広く、市民の憩いの場になっているのに対し、 チッタデッラの城門は、1人しか歩ける幅が無くて、 高さは17~8mぐらいありそうなのです。 ところどころ崩れているところは、鉄枠で補強してあって、板が敷いてあります。 城壁から見る向こう側の城壁、そして見下ろすまちがとても素敵でした。