12月の香港で。以前はビザが面倒で行かなかった深センですが、今はビザ不要なので日帰りで行ってみることに。予定より早く着いて時間が余ったので郊外にある動物園に行こうと思い立ちました。「歩き方・香港」にも「中国唯一のサファリパーク」と紹介されている所です。が、入園して驚きました。嘘つきにもほどがある。何がサファリパークだ!!普通の動物園のほんの一角(狭い)にサファリコーナーがあるだけ。例えて言うなら「多摩動物園のライオンバス」(ただしライオンバスより敷地は狭い。いるのは熊とライオンと虎)。これでサファリパークを名乗り入場料を100元(高い!)も取るのは詐欺行為に他なりません。これを許可している中国政府も頭がどうかしているとしか思えません。
更にひどいのは動物の管理です。とにかく入場者(私以外はほぼ全員北京語を話す中国人で、広東語すら聞こえませんでした。)のマナーが悪く、大の大人どもが率先して動物にスナック菓子を撒き散らして与えたり棒でつついたり、やりたい放題。なのに園の職員たちは注意しようともしない。余りひどいので近くの職員を捕まえ(北京語は聞取りは若干できるが話せないので)英語と身振り手振りで動物をつついていじめている奴らを指差して訴えてみましたが、問題の場面をばっちり見たくせに「言葉がわからん」と逃げてしまう。次々に3、4人捕まえたが全員同じ態度で、何が問題なのかすら理解できない様子。客も低レベルなら職員も低レベルで頭痛がしてきました。そのくせ「動物と一緒の写真を撮らせて金を取る」商売だけは熱心で「不要!」と言っても勝手に肩にサルやインコを乗せて強引に写真を撮ろうとします。しかしサルやインコ程度ならまだましですが、広場に熊や虎(檻に入れずむき出し)!まで引張り出してきて「写真!写真!」とがなり立てているのは…万が一の事故とかは、全く想定してないでしょう。
そして問題のサファリコーナー。多摩動物園のライオンバスより低レベルなのは言うまでもありません。何せバスの前をライオンが横切ろうとしたら、高らかにクラクションを鳴らして追っ払ってしまったのですから。馬鹿…。そしてあっという間にくるっと一周すると、バスを降ろされ、バーベキュー用の二股金串に鶏肉を突き刺して並べている所に連れて行かれ「1本10元!!」虎に餌をやるというアトラクションです。中に入ると金網越しにお腹を空かせた虎が餌を催促しているのですが、なぜかそこでまたスナック菓子を投げ入れ始めた中国人ども。すると咥えタバコの職員(もちろん金網の向こうの虎の方に煙が流れているがお構いなし)が一言「菓子は食わないよ」…。この馬鹿どもを全員虎の餌にしたらスッキリするなあ、と危ない事を考え始めてしまう私。すると今度は子連れの母親が、鶏肉をやった後の金串で虎の顔をつつき始めたのです。横では父親が子供にほうら見てごらんハッハッハー!!と妻の勇気??を讃え始める始末…。とうとう切れた私は(英語しか出てこなかったのが悔しいが)「やめんか馬鹿野郎!!」と叫んでその馬鹿母の手を思い切りはたいてやったのだが、のらーりとやってきた咥えタバコの職員は…案の定その母親ではなく、私がそいつの手をはたいたことを注意しだした。
もしかしたら園長くらいは多少英語が理解できないか?と帰りがけに園長室を覗いてみましたが案の定もぬけの殻で、呼んでみても代理の人間すら出て来ませんでした。こんな「動物虐待パーク」に100元も金を落としたことを深く後悔しました。心ある日本人の皆さんは決して行かないで下さい。