NHKからのメール

放送の後内容がおかしいのでNスペに質問のメールを出したときの回答です。

拝啓 薫風の候、ますます御健勝のこととお喜び申し上げます。平素は当協会の活動に関しましてひとかたならぬ御愛顧を賜り、ありがとうございます。この度は、貴重なご意見をお寄せいただき、ありがとうございました。さっそくですが、○○様の再度のご質問の件について、回答させて頂きます。 

「1.番組では数々の新発見があったと紹介していますが、ここには3年前から多数の調査隊が入っていて調べつくされており今さら数々の新発見ができるとは考えにくい。」

ご指摘のとおり、天坑にはいくつかの探検隊が訪れています。また、番組でも紹介しておりますが地元の人々にも昔から知られていた穴です。しかし、中国地質科学院が認めている正式な学術的調査は、洞窟学の専門家が行った2002年の調査のみで、その調査も、極めて小規模で限定的なものでした。
今回の調査では、これまで系統的に行われたことのなかった生物や地下水系などの調査が行われました。特に地下水脈は、訪れる季節により、水量が大きく変化し、洞窟内部の環境も激変しますので、なかなか全体像をつかむことが難しいのが実情です。
そのため、今回の調査でも、未解明な部分は残されており、さらなる調査が必要な状況です。

「2.番組では洞窟の奥に地下河川が発見されて天坑ができるメカニズムが明らかになったと紹介されていたと思いますが、地下河川が流れていることは前から分かっていることです。」

天坑同士を結ぶ地下河川の存在は今までも推測されていましたが、個別の天坑の間を地下河川が結んでいることが確認されたのは初めてのことです。また、これまで白洞天坑の奥は、学術的に調査できず巨大穴の形成メカニズムについては推測に留まっていました。今回、専門家が洞窟の奥まで初めて調査に入り、詳しい調査を行った結果、巨大な地下河川の一部であることが確認され、岩石の崩落状況も調査できたことからドーム状の空洞ができ巨大穴が生まれるという天坑の形成メカニズムについてその推論が正しいと確認できました。

「3.その調査は、超高層ビルに匹敵する数百メートルの絶壁をロープ1本で下降し、巨大な穴の底に降り立つ過酷なものである。とありますが研究者が数百メートルの絶壁をロープ1本で下れるはずがありません。大石囲天坑の上に太い堅固なケーブルが渡してありますが調査隊はリフトを使って降りたのではないでしょうか。」

今回調査に当たった研究者は、ロープ1本で絶壁を降りる洞窟探検技術を訓練した数少ない研究者のひとりです。ロープを扱う技術さえきちんと身につければ、時間はかかりますが絶壁を上り下りすることが可能です。ちなみに、NHKのスタッフもヘリコプターなど別の手段を検討しましたが、環境保護及び安全上の理由から断念し、国内および現地で訓練を重ねてロープ技術を習得し、調査隊に同行することができました。
また、研究者が下降する場面は番組でもご紹介しております通りで、リフトを使って降りたという事実はありません。(ご覧になったワイヤーは、綱渡りをするために張られたものだと聞いております。)このような技術を身につけた研究者が少ないことがこれまで天坑の調査が十分に行われてこなかった理由でもあります。

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3件のコメント

  • NHKの回答の嘘(3)

    <今回調査に当たった研究者は、ロープ1本で絶壁を降りる洞窟探検技術を訓練した数少ない研究者のひとりです>

    SRTという器具を使うとだれでもロープ1本で絶壁を下りられる。NHKの取材に協力した天坑の監視員から私に希望があれば底に案内すると言われた。

    <このような技術を身につけた研究者が少ないことがこれまで天坑の調査が十分に行われてこなかった理由でもあります>

    これまでに多数の研究者が天坑の底に降りて調査を行っている。

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  • NHKの回答の嘘(2)

    <これまで白洞天坑の奥は、学術的に調査できず巨大穴の形成メカニズムについては推測に留まっていました。今回、専門家が洞窟の奥まで初めて調査に入り、詳しい調査を行った結果、巨大な地下河川の一部であることが確認され、岩石の崩落状況も調査できたことからドーム状の空洞ができ巨大穴が生まれるという天坑の形成メカニズムについてその推論が正しいと確認できました>

    白洞天坑の奥は既に調査されていて調査隊が発見したという地下河川はすでに知られている川である。
    岩石の崩落状態も調べられていて天坑の形成メカニズムは定説になっている。

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    Re: NHKの回答の嘘(2)

    これも黄博士にだまされた可能性がある。

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  • NHKの回答の嘘(1)

    <中国地質科学院が認めている正式な学術的調査は、洞窟学の専門家が行った2002年の調査のみで、その調査も、極めて小規模で限定的なものでした>

    2001年の2月から4月にかけて中国地質学会と米英の洞窟探検隊が協力して全面的な調査を行っており、今回の調査で発見されたと伝える目の退化した魚やパンダの化石をはじめ多数の発見がなされている。

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    Re: NHKの回答の嘘(1)

    <中国地質科学院が認めている正式な学術的調査は、洞窟学の専門家が行った2002年の調査のみで、その調査も、極めて小規模で限定的なものでした>


    このように黄博士に言われ他に多数の調査が行われていることに気付かず信じ込んでしまったのかもしれない。

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