10月16日(月) セビーリャ観光。アルヘシラスからバスで行きました。先ずカテドラルを見ましたが、あまり感銘は受けませんでした。宝物館は立派でしたが。ピラトの家は存外の拾い物でした。イスラム風の装飾が見事でした。南国風のパティオも良かったです。雨に祟られて、観光はこれで中止。
10月17日(火) メリダへの一泊旅行。バスで3時間かけて行きました。ここは町中にローマ時代の遺跡が散在して、見るのが大変です。先ずはトラヤヌスの凱旋門を見てから、ローマ劇場と円形闘技場を見ました。劇場はこれだけで来た値打ちがありました。劇場正面の列柱と彫像は圧巻です。次いでミラグロスの水道橋に行きました。セゴビアの水道橋には足元にも及びませんが、なかなかの眺めです。博物館もここの出土品を豊富にそろえて、ボリュームがあります。パラドールに泊まりましたが、ここは今回のパラドールの内で最低でした。
10月18日(水) セビーリャ観光。メリダにも見残したものはたくさんあったのですが、セビーリャの方がもっと重要なので朝からバスで帰りました。黄金の塔、エスパーニャ公園を見てから、アルカサルに入りました。この宮殿はイスラム風の装飾が見事で、アランブラ宮殿を彷彿とさせます。庭園も美しいのですが、広すぎて時間を取るので、上の回廊から眺めるだけにしました。
10月19日(木) カルモナへの一泊旅行。バスで行きました。もっと山の上かと思ったら、町そのものは平地にあって、拍子抜けがしました。しかし、見るところがほんとにないのには、もっと拍子抜けがしました。カルタゴ時代からのセビーリャ門が唯一の見所です。一日をつぶすのが大変でした。パラドールに泊まりました、古い城の中にありますが、建物は新しいので情緒には欠けます。
10月20日(金) イタリカ観光。セビーリャにバスで戻って、その足でイタリカに行きました。町の中心から外れた丘の上全体が遺跡で、建物はほとんどありませんが、床のモザイク画などがしっかり残っています。町全体なので、街路などがけっこう復元されています。メリダには劣りますが、別の面白さがあります。雨と風に悩まされました。
10月21日(土) コルドバ観光。先ずメスキータに入りました。キリスト教寺院にして、たくさんの入口をほとんど閉鎖して暗くしてしまっているので、本当の味わいは分かりませんが、やはり圧倒的な柱の林です。ミフラブのビザンチン素材を使ったモザイク画も見事でした。真ん中のキリスト教寺院はそれなりに立派ですが、周りの部分に比べると見劣りがします。アルカサルは宮殿はたいしたことはありませんが、庭園が見事でした。カサ・アンダルシというイスラム風の家は小さいながら、内部の装飾が見事でしたし、ここの紹介で行ったアラブ風のティー・ハウスも良かったです。
10月22日(日) 郊外のメディナ・アサーラというイスラム時代の遺跡に行きました。町を作ったものの、短期間で見捨てられてしまった町です。丘の斜面に沿って一つの町が復元されています。ローマ時代の影響があちこちに見られます。これは思ったより面白かったです。カラオラの塔は中の展示が面白かったです。イスラム時代をやや美化し過ぎているものの、キリスト教至上主義を見直そうという傾向は好感が持てます。
10月23日(月) マドリード観光。ほとんどが買物でしたが、見残していたカテドラルが意外に収穫でした。20世紀に建てられたので、ステンドグラスや絵画は現代的で、他の寺院と好対照です。
10月24日(火) マドリードを出発、アムステルダムを経由して日本に帰りました。
10月25日(水)日本に到着です。
感想を少々。スペインで感心したことが二つあります。一つは犬の糞がマドリードでも地方でも実に少ないということです。パリで、三歩歩んで二個踏んで、という思いをしてきたので、フランス人に見習ってもらいたいものです。二つ目は運転手の歩行者に対するマナーが実に良いということです。狭い路地をゆっくり歩く歩行者の後から、クラクションも鳴らさずに車がついて行っている光景をよく見ました。横断の時も必ず停車して歩行者を優先させています。これは日本人に見習ってほしいものです。