ヴェネツィアの高潮(アックア・アルタ)

最近は地球温暖化の影響か、2月でなくても水位が上がることが多く
なっています。地盤沈下も最悪の時期よりはましですが、それでも
じわじわと進んでいますし・・・。

一応、観測基準水位から+70cmになるか、越えていなくても満潮時に
間違いなく越えそうだと気象局が判断した場合はサイレンが鳴ります。
地元の人々も『アックア・アルタ!(高潮だよ)』と言いながら
自宅へ帰ってしまうので、大体予測はできます。

ただ、最終的に上がる水位となると、ひどいときには日本人女性の
平均的な身長だとほとんど水没してしまうこともあります。足首や
膝辺りまでのは珍しくありません。

サンマルコ広場以外の場所は、サンマルコ広場に比べると浸水が起こる
のはもうちょっと余裕があるようですが、とにかくサイレンが鳴ったら
2階以上の高いところに速やかに避難した方がいいです。サイレンが
鳴った場合、どんなに遅くても大体3時間以内に浸水が起きている
ようです(今までの統計では)。

私としては、サイレンが鳴ったらチケット代がもったいない・・・とか
は考えずにとにかく少しでも高いところへ移動することをお奨めします。
最悪でも、サンマルコ広場エリアからは遠ざかった方がいいです。

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1件のコメント

  • 理科的知識がなく恥ずかしいのですが...

    伊太郎さん、詳細な情報をありがとうございます。初歩的な質問を含めてもう少し教えて下さい。水位が上がるのは満潮の時だと思うのですが、1日のうちには満潮と干潮が2度ずつあるんですよね。そうすると高潮が来た日でも干潮の時には歩けるようになるのでしょうか。それとも干潮になっても浸水しているような状態をアクアアルタと呼ぶのでしょうか。満潮時と干潮時の水位の差ってどんなものなのでしょう?
    もしアクアアルタに遭遇した場合、観光は諦めるにしてもホテルと駅の間の移動だけは確保できると良いな、と思うのですが、一番水位が下がる時間を待っても身動きできなくなることもあるのでしょうか。
    あるいはヴェニスに移動する前に天気予報などで予測ができるなら、その時はヴェニスを諦め、フィレンツェから直接ミラノに行っても良いかなとも思うのですが、高潮予報の確率ってどの位正確なものなのでしょうね・・・。細かいことで申し訳ありませんが宜しくお願いします。

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    お久しぶりです、グランママさん。

    いよいよイタリアへ出発ですね。

    ラヴリさんがレスされている、ヴェネチア市のHPでおわかりのことと思いますが、グランママさんが仰られるとおり、満潮はあの街でも、一日2度、ほぼ12時間30分毎にあります。

    ただ、アクア・アルタは、皆さんがレスされているように、潮汐だけで起こる現象ではありません。むしろ、晩秋から春の始めごろまでのシロッコ(南風)の影響の方が、よほど大きいと、地元ではしています。

    ヴェネチア本島の西方、アドリア海とラグーナを隔てる、キオッジャ近くのベッレストリーナ島を乗り越えて大量の海水がラグーナに流入した、最高194センチという歴史的な水位を記録した1966年11月4日のアクア・アルタも、シロッコが一番の原因であったと、地元紙の「IL GAZZETTINO」は書いています。

    つまり、満潮が2度あるからと言って、アクア・アルタも必ず2度あるわけではありません。

    最近では、アクア・アルタは、1年間に約2000回以上を記録しているようです。しかし、その大半が、比較的低地のサンマルコ広場の、排水口(広場に何カ所かあり)から、掘り抜き井戸のように水が噴き出すことから始まり、周辺の低地を浸して、干潮になると引いていきます。

    つまり、大げさに心配されるほどの、厳しい高潮はそんなに多くなく、ある程度の備えをされて、あとは、その高潮をも楽しみ尽くすつもりで、お訪ねになったら、いかがでしょうか。身動きがとれないことになるということは、皆無とか、絶対にない、などとは言えません。しかし、お泊りのホテルでお尋ねになれば、翌日の行動の目安となる助言を、必ずしてくれますので。