不思議な客室と貨物室の圧力設定

どうして客室と貨物室の圧力を同じにしないのでしょうか。とても不思議に思います。

貨物室の圧力が客室より低い場合、客室床面(貨物室天井)に床が抜けるような力が作用します。したがって床と機体の固定部に力が集中し、同時に機体のシェルに作用する力が不均一になることにより、機体を早期に痛めることになるのではないかと思います。金属疲労を気にするなら、差圧を設けないと思うのですが…。

また、もし客室床に差圧が作用する場合、抜けないように床の強度と、床と機体の固定部の強度を上げる必要が生じるので、補強により重量・コストの増加となります。さらに、床面と機体のつなぎを気密化することが必要になるので、やはり重量・コストの増加となると思います。

客室と貨物室の圧力設定を変えることのデメリットは上記のとおりだと思いますが、メリットがさっぱり判りません。もしご存知の方があればご教示ください。また、上記の推測についても誤り等あればご指摘ください。

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1件のコメント

  • 退会ユーザ @*******
    06/11/02 23:37

    Re: 不思議な客室と貨物室の圧力設定

     客室と貨物室の圧力設定は,下記の事故報告書が参考になると思います。

    http://www004.upp.so-net.ne.jp/civil_aviation/cadb/wadr/accident/19740303a.htm

     温度の質問もも巡行時高度35000フィート(約10000m)の外気温は零下45度。
    それと同じなら全ての寄託荷物は凍結・破損ですし,地上との温度差は
    時として80度を越すのでは。
    寄託荷物内の瓶・缶類破損は外的要因,積込時や衝撃によるかと。

     最新鋭の貨物専用機も4度から18度まで荷によって
    設定可変だそうです。パリへ馬も行きましたね。
      

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    06/11/03 08:01

    客室と貨物室の圧力および温度設定

    情報ありがとうございます。

    >最新鋭の貨物専用機も4度から18度まで荷によって
    設定可変だそうです。

    ポテトチップスの袋の温度も客室とあまり変わらない
    ということですね。


    「高度11500ft付近まで上昇したときにロックが不完全であった左舷の後部貨物室ドアが客室の与圧に耐えきれなくなり吹き飛んで急減圧が起こり、客室の床が破壊され、...」

    とありますが,吹き飛んだのは客室と貨物室の間のドアではなく,貨物室から外部への
    ドアですよね。「客室の与圧」は「貨物室の与圧」の間違いでしょうか?

     「本件事故を契機に、DC-10のコントロールケーブルの配置は、客室床の陥没によっても切断されないように胴体サイドに変更された。また、急減圧の際にも客室床が破壊されることがないように、DC-10をはじめとする大型機の客室床の強度は増され、貨物室と客室の間に気圧差が生じないように空気抜きの穴も設けられた。」

    とあり,現在の大型機では,貨物室と客室の間の気圧差はないようですね。

    缶ビールは減圧により蓋がはずれたように考えていましたが,
    なんと荷物の取り扱いが乱暴だったためですか。

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