本物のヴィラで優雅なステイを

ホテルに何を求めるのかによっても多少変わると思いますが、歴史的豪華さを優先するなら、「グランドホテル・ヴィラ・コーラ」だと思います。フィレンツェで最も美しい邸宅として文化財保護を受けている富豪貴族のヴィラ(ローマ様式の別荘)を改装したホテルです。このホテル最大の魅力は別荘時代そのままの6つあるサロンで男爵が各建築様式美を追求して造らせた内装の美しさはとても感動的です。特に鏡の間(サロン・デッギ・スペッキ)は金の装飾が施され鏡を多用し天井画があり、大きなシャンデリアが下がるすばらしいスペースで、頼めばこの王宮の一室の様なすばらしいサロンでコーヒーを楽しむこともでき、貴族気分を満喫できます(ちなみに、カフェではありません)。こんな王宮の一室のような部屋でコーヒーを楽しめるのは涙ものでした。また、他のサロンも自由に入る事が出来、古き良き時代をじみじみ楽しめるのは好きな人にはたまらないものだと思います。あるサロンの本棚には天皇皇后陛下が宿泊された時の写真も発見できます。また、朝食室もすばらしくフランスのナポレオン3世妃が木彫家を呼んで彫らせたと言うすばらしい家具のある部屋です。自分が宿泊した際には花嫁衣裳を着た日本人カップルとその一団も見かけましたが、サロンではほとんど人に会う事もなく、優雅でした。また、屋上に出ることもでき、景色を楽しむ事でき、晴れていると最高です。庭にはプール(冬に利用は無理だと思いますが)もあり、町からは少し離れた場所にありますが、やはりこの豪華さは雑踏から離れ、しみじみ優雅なホテルライフを楽しむ価値がある所と思います。優雅な休日を是非と言った感じです。ただ、フィレンツェは見所も多いので、時間がない場合は向かないと思います。また、帰りは町まで無料送迎も可能ですが、他のお客さまと乗り合いとなるため、優雅とは行きません。また、荷物を運んでもらおうとフロントに電話しましたが、うまく通じなかったのか、いつまでも取りに来ない状況で、使えないイタリア人気質を垣間見るかも知れません。ホテルにサービスを求めるなら、少し不満が残るかも知れません。ただ、ターンダウンサービスがあり、留守にしていたのですが、たまたま使用して落としておいたバスタオルが当日のこの時点で新しいものに変わっていたのにはさすがと言った感じです。バスタオルは高級ホテルにふさわしく分厚くて気持ち良いものでした。スタンダードの部屋でもクローゼットにバスローブがありました。部屋は各部屋異なるようですが、自分が宿泊した部屋は広めでした。
ただ単にお金をかけて豪華にしたホテルは沢山ありますが、歴史に裏打ちされたすばらしさを体験出来るホテルはそれ程多くありません。人の多い観光地ではなく、本物のヴィラホテルで貴族気分。これはこのホテルならではと思います。