5月29日・・・②「王宮見学」

まず足を運んだのは王宮、「シシィ博物館」。
新しい物好きの性格は直らないですな。

まず銀器コレクションから入り、初期アウガルテンなどの素晴らしい食器類を見学。陶器のトイレなど、思わず中を覗きこんでしまった。。

出口に出ると、ニ階へ上る階段があり、その上がシシィ博物館。
シシィことエリーザベトは波瀾の生涯で、オーストリアだけでなく、これから行くハンガリーにおいても非常に人気があるそうで。
悲劇の生涯など、送りたくて送った人なんかいないでしょうけど、遺品や肖像画を見ていると、なんとなくグッとくるものがあります。

今回の僕の旅行の目的地であるハンガリーを愛し、ハンガリーの地位向上に勤めた皇后の博物館を見ている自分に、なんとなく運命めいたものを感じる。

彼女の愛したハンガリーという国は、一体どんな国なのか、ますます興味が涌いてくる。

10時過ぎ、博物館を出てスペイン乗馬学校の11時からの調教を見ようと、チケット売り場に行ってみる。

よくみると予約客にしかチケットを渡していないようです。
駄目もとで立ち席のチケットはあるか、と聞いてみると、

「今日は駄目、火曜日に来なさい」

とのこと。

どうせ火曜日には行けないけど、その時のチケット予約をしてくれる気配もなし。どの道、ネット予約しなければまた門前払いなのだろう。


さっさと諦め、近くの演劇博物館へ。
一階部分を改装工事中で、チケット売り場には誰もいない。

「すんませーん」

と呼んでみると、工事中のおじさんが出てくる。

「チケットオフィスに誰もいないんだけど、、閉まってんの?」

「私だ」

館員が工事をするとは、以外。

演劇博物館はその名の通り、オペラ、芝居などの博物館。
当然展示物も衣装やら舞台のミニチュアやらがメインです。

偶然でしょうけど前回来た時同様、見物客は僕一人の貸し切り状態。建物も元宮殿ですし、見てみれば結構面白い博物館なんですけど。

ここでお勧めする目玉は3つ。

「エロイカホールの天井画」

「クリムトのヌーダ・ヴェリタス」

「人形劇の人形」

エロイカホールのフレスコ画は、この博物館に入って初めて、宮殿だぁ!と感じさせてくれた部屋です。
逆に言えば、他の部分を見ても宮殿らしくはあまり見えなかったので、ここはなおの事、鮮烈でした。

クリムトのヌーダ・ヴェリタスは、前回の訪問では展示されていませんでした。確かパネルだけ置いてあったような。
今回も貸し出しの為、展示されておらず、ちっこいパネルだけありました。

人形劇で使う人形の展示は、なかなか面白く見れました。
さして写実的に作っているわけでもないんですけど、どこかおどろおどろしい人形ばかりで、奇怪なキャラの人形もあります。
どんな役で使うのか不明、みたいな。



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  • 5月29日・・・③「やり残し第一弾、アルベルティーナ」

    アルベルティーナは3年前の当時、改装中の為、入っていませんでした。
    特別展が2つ、「モンドリアン展」と「ゴヤとピカソ」。
    チケットを買う時、何かモゾモゾと言われる。聞き取れなかったので聞き返すと、どこの国から来ました?と聞かれている。
    嘘つく理由もないし、日本、と答えましたが、美術史美術館など、後に行く主要観光地でもどこから来たかを聞かれました。
    旅行者が何人来たか、というのはこうやって調べているのかな??

    「ゴヤとピカソ」では、2人のデッサン以外にもゴッホやセザンヌ等々、デッサン以外にも水彩画なんかもあり、結構な展示。ピカソのデッサンは多くありましたが、ゴヤの方はせいぜい5~6枚ぽっち。
    そういえばゴヤのデッサンなんて見た事ないや。5枚集まっただけでも奇跡、なのかも。

    モンドリアン、というと「ブロードウェイ・ブギウギ」の原色と直線のイメージが強かったですが、今回のモンドリアン展は正統派の油彩風景画に始まって、印象派のようなボヤァッとした油彩、キュービズム、と続いて、彼の画風が変わっていく様子がわかるよう展示されている。

    キュービズムがだんだん直線的になっていき、最後は僕も知っているブロードウェイ・ブギウギのような作品になった。
    画風の変遷はもちろん、モンドリアンが僕も見知ったフツーの油彩を書いていたことも、今回初めて知った。

    ひとつ利口になってしまった。

    しかし、常設展示はレオポルド美術館に貸し出し中の為か、期待ハズレにショボく感じましたが。


    続けて行ったのが美術史美術館。

    時間がないので、見たい絵画だけサッサと見てしまい、ここでの目的である中央階段ホールを見る。

    実際、ここのホール上部のクリムトの壁画を目的にこの美術館を訪れる人って、少なくないと思う。
    今まで行った、どのミュージアムのエントランスホールよりも、ここのホールが一番好きです。

    しかしこの壁画、せっかく部門ごとに書いてあるのだから、エジプト部門の壁画はエジプト展示の入り口に、イタリアルネッサンスの壁画は、そっちの入り口に書いて欲しい。というのが僕のちっぽけな不満。

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    5月29日・・・④「やり残し第2弾、ミュージアムクォーター」

    ミュージアムクォーター入り口でパンフを渡され、訳のわからんショートムービーを見せられる。
    現代美術の紹介のようでしたが、時間を無駄にしたようで思わずゲンナリ。

    「ルートヴィッヒコレクション」

    ここも前回、行かなかった重要な美術館。
    ちょうど僕の旅行期間中にスッポリ閉まっていた、思い出深き場所。

    この日は開いており、入場料がタダの期間中。
    前回のアンラッキーが、今回で挽回できたようで嬉しい。

    現代美術はパッと見て理解不能の作品が殆どなのですが、たまに気になった作品の前で立ち止まって、意味を考えてしまうところが好きです。

    お目当てのポップアートは、期待ほどたいして作品が展示されていませんでしたが。


    「レオポルド美術館」

    [THE NAKED TRUTH]と銘打たれた美術展が開催中でした。
    クリムト、シ-レ、ココシュカなどの世紀末美術の特別展示。

    どうやらフランクフルトのほうでも展示があるようで、ウィーンとでは
    展示されている作品が少し違うみたい。
    クリムトのヌーダ・ヴェリタスも、こちらレオポルドに貸し出し中。
    ウィーン展の目玉はクリムトの「ダナエ」でしょうか。
    プライベートコレクションなんて、こういった機会でないと見られませんからね。
    ちょっと時代がさかのぼって、ハンス・マカルトの「5つの季節」なども展示されており、こちらも好きな絵です。


    しかし、どの美術館も冷房が効いておらず、水分補給(ビール)が止まらない。

    ビールも館内も、冷やしすぎないのがウィーン流か。